福島の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ
祝い事の席で唄われる会津松坂、供養の心が込められたじゃんがら念仏踊り、常磐炭坑の記憶を伝える唄。
福島の民謡や童謡には、人々の暮らしと祈りが深く刻まれています。
野口雨情さんや額賀誠志さんが描いた童謡には、懐かしい故郷の風景が息づいています。
羽黒節や高田甚句、相馬土搗唄など、世代を超えて歌い継がれる福島の音色の数々を、あなたも心に響かせてみませんか?
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福島の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ(1〜20)
会津大津絵山村豊子

大津絵は江戸時代後期に護符として書かれた図柄を10種に絞られた物で、健康を願う絵柄やお金持ちになれるようにとの絵がある一種のお守りでした。
この絵柄を題材にしてできたのが、大津絵節となっています。
名の通り大津が発祥でその後は京都、大阪、東京へと全国に広まっていきましたが、地方によってはアレンジが違った節になっています。
今でも「京都大津絵節」や「会津大津絵節」は歌い継がれています。
常磐炭坑節芸の虫保存会

今では「スパリゾートハワイアンズ」と呼ばれている大型レジャー施設も昔は「常磐ハワイアンセンター」の名称で親しまれていました。
高度成長期時代は日本の資源の大事な一つは石炭でした。
「常磐炭坑節」はいわき市浜通りにある常磐住田で働く坑員が歌われたものが、お座敷唄となり酒席でも歌われるようになりました。
いわき市の財源だった炭坑が閉鎖された後に、ハワイアンズが誕生したのです。
今は炭鉱地であった場所は「いわき市石炭・化石館」と称した博物館になり、民謡も歌い継がれています。
福島の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ(21〜40)
相馬土搗唄(そうまどつきうた)金山武

この民謡には三つの意味が込められています。
一つは地盤を固めるという家を建てる時には必要な現実的な意味合いと、土の中へ強い霊力を封じ込めるという信仰的な意味合いと、家を建てた主人を大黒柱としお祝いの意味が込められています。
あの有名な「花笠音頭」や「花笠踊り」は相馬土搗唄から生まれました。
会津長持唄長谷部征帰

長持ちの意味は婚礼の際に、花嫁行列の箪笥を担いだ人たちが歌う唄で、宮城県や秋田県で有名な民謡ですが、地域が変わってもその土地柄で唄われる民謡となり会津長持ち唄となって、会津地方では今でも歌い継がれる婚礼時のお祝い唄です。
玄如節馬場ゆかり

諸説が2つあり、「げんじょ」という美しいお坊さんに、村の娘たちが慕って唄にしたとの説と、逆に「げんじょ」という美しい娘に村の若者たちが恋して歌ったともいわれています。
会津地方に伝わる民謡なのですが、現在では殆ど唄われていないそうで、実際には男性と女性の掛け合いが入る結構複雑な民謡で現在では「猪俣トメノ」さんという方が唯一の伝承者ですが、なかなか1人では掛け合いから全ては難しいようで、今後、しっかりとどなたかが受け継がれる事を期待します。
新相馬盆唄原田直之

戦後、初代鈴木正夫さんが唄い始め、全国的に有名となり、今では福島県を代表する民謡の一つとなりました。
宮城の「石投げ甚句」のハアーと、相馬の「草刈り唄」、酒盛り唄の「相馬節」の3つを合わせできた新民謡です。
唄って全国に広めたのは鈴木正夫さんですが、作られたのは、師匠となる相馬市出身の堀内秀之進さんで、相馬地方は数多くの民謡の発祥地である事から、従来の民謡を合わせ作られたとされています。