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【バロック音楽】時代を越えて愛され続ける代表作・有名曲を厳選

17世紀初頭から18世紀半ばに生まれた「バロック音楽」。

ヨハン・セバスチャン・バッハやアントニオ・ヴィヴァルディ、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルといった大作曲家が活躍したバロック時代、音楽は主に宮廷や教会で演奏されており、庶民には手の届かない「貴族の楽しみ」として親しまれていました。

今回は、そんなバロック時代に生まれた音楽の中から、数百年の時を越えて愛され続けてきた時代を代表する作品をご紹介します!

【バロック音楽】時代を越えて愛され続ける代表作・有名曲を厳選(11〜20)

おお、汝、父なる神J.S.Bach

おお、汝、父なる神【3Dバンド・ブック】16ページより
おお、汝、父なる神J.S.Bach

音楽の父、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ。

バッハがヴァイマル時代の1713年頃に残したオルガン曲集『Orgelbüchlein』には、多くの名曲が収められています。

その中の1曲である本作は、「主の祈り」を基にしたコラールを編曲したものです。

穏やかながらも気高い旋律と、それを繊細に彩る内声の動きは、深い祈りの心そのものを表しているかのようです。

もともと教会の礼拝で、会衆が歌う聖歌の導入として演奏されていました。

心を静めたい夜や、清らかな気持ちで一日を始めたい朝に、教会に響く音色を想像し、1音1音を味わいながら聴いてみてくださいね。

私を泣かせてくださいGeorg Friedrich Händel

私を泣かせてください”Lascia ch’io pianga”Händel
私を泣かせてくださいGeorg Friedrich Händel

邦題『私を泣かせてください』としても親しまれている『Lascia ch’io pianga』は、ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデル作曲のオペラ『リナルド』の中の1曲。

囚われの悲しみを歌うアルミレーナの心情を描いたこのアリアは、バロック音楽の感動的な美しさを感じさせる声楽の名曲で、イタリア古典歌曲集にもおさめられています。

残念ながら、現在ではオペラとしての上演されることはありませんが、とりわけ美しい本曲は、歌曲としてさまざまな名歌手のコンサートでも取り上げられています。

調子のよい鍛冶屋Georg Friedrich Händel

調子の良い鍛冶屋 作曲:ヘンデル Full HD高音質(チェンバロ演奏)
調子のよい鍛冶屋Georg Friedrich Händel

『調子のよい鍛冶屋』は、ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデルが1720年に出版したハープシコード組曲の最後を飾る作品です。

この曲は、繰り返されるテーマと洗練された5つの変奏で構成されており、テクニカルなトリルやアルペジオ、三連符などが随所に盛り込まれています。

現在では、ピアノ学習者が練習する定番曲としてもおなじみになっているバロック時代の名曲、ハープシコードなどのバロック時代に実際に使われていた楽器の音色で聴いてみると、また違った印象を受けることでしょう。

トランペット ・チューン・アンド・エアHenry Purcell

ヘンリー・パーセルが1685年に生み出した『トランペット・チューン・アンド・エア』は、壮麗なトランペットの旋律が印象的な作品。

鍵盤楽器のために書かれ、その後トランペットの名曲として広く知られるようになりました。

上品さと華やかさを兼ね備えたこの曲は、結婚式などの幸せな瞬間によく演奏されますが、日本ではカップラーメンのCMで使われた曲としてもおなじみ。

替え歌のコミカルなイメージしかない!という方は、ぜひ原曲を味わってみてくださいね。

マタイ受難曲J.S.Bach

バッハ《マタイ受難曲》全曲(1/2)カール・リヒター(1958)
マタイ受難曲J.S.Bach

ヨハン・セバスティアン・バッハの大作『マタイ受難曲』は、キリストの最後の日々を感動的に描き出した名曲です。

1727年の初演から約300年後の今も、聴く者の心を動かし続けるこの作品は、その豊かな表現力と規模の大きさで知られています。

特に、1829年、ロマン派を代表する作曲家のひとりであるフェリックス・メンデルスゾーンによる復活上演は、バッハ再評価のきっかけとなったそう。

深い感動を呼ぶ本作は、国籍や宗教などに関係なくすべてのクラシック音楽ファンにオススメの名作です。

水上の音楽 ホーンパイプGeorg Friedrich Händel

ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルによる、王室の舟遊びを彩るための管弦楽組曲があり、その中の一曲は夏にふさわしい涼やかさと華やかさを兼ね備えています。

本作は、1717年7月のテムズ川での初演時、国王ジョージ1世があまりの素晴らしさに何度もアンコールを命じたという記録が残るほど、当時から人々の心をつかんでいました。

トランペットやホルンといった管楽器が躍動し、聴く者を晴れやかで祝祭的な気分へと誘います。

映画『いまを生きる』のワンシーンを彩ったことでも知られていますね。

蒸し暑い日々に爽快なひとときを求める方や、バロック音楽の持つ荘厳かつ軽快な魅力を気軽に楽しみたい方にはうってつけの一曲かと思います。

おわりに

バロック時代を代表する作品をご紹介しました。

貴族だけのものだったこれらの音楽が、数百年後には世代や身分を問わず多くの人々から愛されている……きっと当時の大作曲家たちには想像もつかなかったことでしょう。

本記事で挙げた以外にも、バロック時代には素晴らしい作品が多数残されています。

これを機に、バロックの魅力にどっぷりひたってみてはいかがでしょうか?