【バロック音楽】時代を越えて愛され続ける代表作・有名曲を厳選
17世紀初頭から18世紀半ばに生まれた「バロック音楽」。
ヨハン・セバスチャン・バッハやアントニオ・ヴィヴァルディ、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルといった大作曲家が活躍したバロック時代、音楽は主に宮廷や教会で演奏されており、庶民には手の届かない「貴族の楽しみ」として親しまれていました。
今回は、そんなバロック時代に生まれた音楽の中から、数百年の時を越えて愛され続けてきた時代を代表する作品をご紹介します!
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【バロック音楽】時代を越えて愛され続ける代表作・有名曲を厳選(1〜10)
オラトリオ「ソロモン」:シバの女王の入場Franz Joseph Haydn

ヘンデルの名作オラトリオ、『サムソン』。
その第3幕で演奏される器楽曲は、数あるクラシック音楽のなかでも、特に祝祭的な雰囲気を持つ作品として知られています。
旧約聖書に登場する女王の輝かしい到着を描いた本作は、オーボエと弦楽器が織りなす躍動的な旋律が印象的です。
まるで宮殿の扉が開かれ、まばゆい光とともに華やかな一行が入場する情景を見事に表現しているかのようです。
1749年3月に初演されたオラトリオの一部として公開された作品ですが、2012年のロンドンオリンピック開会式で演奏されたことでも注目を集めました。
お祝いの席を彩るBGMとして、これほどふさわしい曲はないでしょう。
オーボエと弦楽合奏のための協奏曲 ニ短調Alessandro Marcello

アレッサンドロ・マルチェッロの『オーボエと弦楽合奏のための協奏曲 ニ短調』は、ヨハン・セバスティアン・バッハによるチェンバロ独奏用の編曲でも知られる彼の代表作です。
特に有名な第2楽章『アダージ』は、オーボエの情感豊かな旋律と、弦楽器の繊細な伴奏がゆったりと流れながらからみ合い、聴く者を優雅なバロック音楽の世界へと誘います。
フィギュアスケートの宇野昌磨選手がショートプログラムで使用した曲としても話題となった上品で美しい作品を聴きながら、ゆったりとしたひとときを過ごしてみては?
復活祭オラトリオJ.S.Bach

輝かしいファンファーレが復活の朝を告げる、ヨハン・ゼバスティアン・バッハによる祝祭的なオラトリオです。
本作は、トランペットやティンパニが織りなす壮麗な器楽パートと、4人の独唱者が演じる登場人物たちの劇的な対話が大きな魅力ですよね。
主の墓へと急ぐ弟子たちの高揚した足取りや、驚きから確信へと変わる心の機微が、音楽を通して鮮やかに描かれています。
1725年4月の復活祭当日に初演されたこの楽曲は、もともとは別の祝賀カンタータだったという興味深い制作背景も持っています。
オーケストラと声楽が生み出す荘厳な響きに包まれ、希望と喜びに満ちた物語の世界に浸りたいときにぴったりの名作です。
【バロック音楽】時代を越えて愛され続ける代表作・有名曲を厳選(11〜20)
トランペット・ヴォランタリーJeremiah Clarke

ジェレマイア・クラークが残した『トランペット・ヴォランタリー』は、豪華なバロック様式の輝きを放つ不朽の名作です。
1674年にイングランドで生まれたクラークは、その生涯を通じて宗教音楽を中心に多くの作品を残しました。
中でも本作は、お祝いの場にふさわしい壮大なメロディで親しまれており、結婚式でもたびたび演奏されています。
この曲は『デンマーク王子の行進』という曲名でも知られており、もともとは鍵盤楽器のために作られた作品なのだそう。
トランペットの華やかな音色と相性抜群なので、ちょっと意外ですよね。
オンブラ・マイ・フ(ラルゴ)Georg Friedrich Händel

ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデルの不朽の名作『オンブラ・マイ・フ(ラルゴ)』は、オペラ『セルセ』の中の1曲。
この曲は、映画のテーマ曲やテレビCMのBGMとしてたびたびフィーチャーされ、長きにわたって聴く者に深い感動を与え続けています。
美しいメロディと感動的なハーモニーは、結婚式や入学式、卒業式などのセレモニーにもピッタリ!
高貴な雰囲気の作品ですが、「どこかで耳にしたことがあるような……」と身近に感じていらっしゃる方も多いかもしれませんね。
アダージョ ト短調Tomaso Albinoni

トマソ・アルビノーニの『アダージョ ト短調』としてバロック時代の作品に含めましたが、実はこの曲……アルビノーニの『ソナタ ト短調』の断片を使用して音楽学者のレモ・ジャゾットさんが1958年に作曲した作品なのだそうです!
『アルビノーニのアダージョ』として作曲家の名前入りで紹介されることも多い作品ですが、アルビノーニのエッセンスを取り入れた現代の作品だったというのが事実。
とはいっても、バロックらしさが感じられる点は否めないので、バロック音楽の雰囲気にひたりたいときにはピッタリの作品といえるのではないでしょうか。
古い時代の作品にありがちな「実はこの人の作品ではなかった!?」といったエピソード、とっても興味深いですよね。
トッカータとフーガ ニ短調 BWV 565J.S.Bach

『トッカータとフーガ ニ短調 BWV 565』は、ヨハン・セバスティアン・バッハのオルガン曲の代表的な作品です。
即興的で華やかな「トッカータ」と模倣技法を駆使する「フーガ」に分かれており、トッカータは日本では「鼻から牛乳」の替え歌で有名なあのメロディから始まります。
この作品はバッハの作品とされているものの、他の作品とは一線を画す特徴を持つことから、ペーター・ケルナーという別の作曲家の作かもしれないとも言われているのだそう。
いまだ謎多きバロック時代の名曲、替え歌のイメージから離れて、クラシック作品として改めてじっくり聴いてみてはいかがでしょうか?





