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【日本の伝統音楽】雅楽・神楽の名曲。おすすめの日本の伝統音楽

【日本の伝統音楽】雅楽・神楽の名曲。おすすめの日本の伝統音楽
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古より伝わる日本の伝統音楽の美しさに、あなたはどれだけ触れたことがありますか?

雅楽や神楽には、現代の音楽では味わえない荘厳な雰囲気と深い精神性が宿っています。

千年以上の時を超えて受け継がれてきた日本の伝統音楽には、私たちの心に響く普遍的な魅力があるのです。

この記事では、日本の古典音楽の中から、心を洗われるような美しい調べの数々をご紹介します。

現代では耳慣れない音色かもしれませんが、きっとあなたの心に深く染み入るはずです。

【日本の伝統音楽】雅楽・神楽の名曲。おすすめの日本の伝統音楽(1〜10)

舞楽「五常楽壱具」

中国唐代に由来し、「仁」「義」「礼」「智」「信」の五常と五音を結びつけた思想性を持つ格調高い作品です。

序、詠、破、急という組曲形式で構成され、徐々に緊張感を増していく展開が魅力ですね。

平安時代には貞保親王が100返も繰り返し演奏したところ、唐の琵琶名手の霊が現れたという伝説も残されています。

さまざまな団体による音源にも収録されており、1961年の録音事業は芸術祭文部大臣賞を受賞しました。

荘厳な響きと深い精神性に触れたい方、日本の古典芸能の奥深さを体験したい方にオススメの名曲です。

久米歌久米氏

新春を寿ぐ雅楽演奏会『国風歌舞 久米舞』(岐阜県文化芸術活動応援助成事業)
久米歌久米氏

久米氏という古代氏族に起源を持つこの楽曲は、刀を帯びた4名の舞人による勇壮な舞とともに、大嘗会や豊明節会といった皇室の重要な儀式で奏でられてきました。

中世に一度途絶えた伝承が復興され、現代では東京楽所の演奏によってアルバム『コロムビア邦楽名曲セレクション20 雅楽』に収録されています。

和琴、龍笛、篳篥といった雅楽器の伴奏に乗せて古歌詞を朗唱する本作は、戦勝を祝う場面にふさわしい荘厳さと力強さをたたえています。

日本の精神性に触れたいとき、神聖な空間を求めるとき、ぜひ耳を傾けてみてください。

太神楽曲芸『傘の曲』

【和訳】センマルは太神楽(だいかぐら)で辛口審査員を魅せれる!? | Got Talent España 2021
太神楽曲芸『傘の曲』

和傘を回しながらその上で茶碗やまりを巧みに操る太神楽の代表的な曲芸演目。

傘が末広がりの形を描くことから縁起物として祝いの席で重宝され、太神楽十三番と呼ばれる演目群の一つに数えられています。

おめでたい口上とともに、回転する傘の上で器物をバランスよく回す技は、見る者を魅了する高度な芸ですよね。

神社奉納や寄席興行など、さまざまな場で披露されてきた伝統芸能として現代まで受け継がれ、学校公演や文化施設での公演でも親しまれています。

縁起の良いものを見たいときや、日本の伝統的な曲芸に触れたい方にオススメです。

納曽利

舞楽”納曽利” Bugaku “Nasori”
納曽利

雌雄の龍が舞いたわむれる様子を表現したものとして知られる舞楽曲。

『双龍舞』などの別称でも親しまれています。

舞台を活発に動き回る「走舞」の形式をとる二人舞であり、篳篥、龍笛、笙、打物などによる雅楽特有の管弦編成が舞を引き立てます。

破と急の二部構成からなり、ゆったりした拍子感から速いテンポへと変化し、舞手が銀色の龍面を着けて舞う姿は実に荘厳です。

現在も博雅会や多度雅楽会などの雅楽団体によって演奏され続けています。

平安時代には競馬や相撲の節会で右方勝利の際に演じられたという歴史も。

日本の伝統芸能の奥深さに触れたい方々にぜひ聴いていただきたい名曲です。

雅楽『越天楽』近衛秀麿

Hidemaro Konoye – Etenraku for orchestra (1931)
雅楽『越天楽』近衛秀麿

オーケストラと雅楽を紡ぐ曲として欠かせない1曲として知られるのが日本のオーケストラ界のパイオニア的存在である近衛秀麿さんによる管弦楽版「越天楽」です。

西洋と東洋の違いはあるものの、どちらも弦楽器、管楽器、打楽器で構成されており、楽器の基本的構成が同じならば西洋楽器を使用した管弦楽に編曲にするといのもありではないか、というのを実践したのがこの管弦楽版「越天楽」です。

いざ、聴いてみると西洋のオーケストラが違和感なく越天楽を奏でているのが分かります。

オーケストラを通した雅楽の入門的存在の楽曲となっています。

バレエ音楽《舞楽》黛敏郎

Toshiro Mayuzumi [黛 敏郎]: Bugaku, ballet in two parts (Court Dance Music)
バレエ音楽《舞楽》黛敏郎

日本の伝統とオーケストラを紡ぐ代表作品として欠かせない楽曲が黛敏郎さんの手によって生み出されています。

その曲は『バレエ音楽《舞楽》』で、ニューヨーク・シティ・バレエ団の芸術監督ジョージ・バランシンの委嘱により作曲され、1963年3月30日、ニューヨーク・シティ・センターで初演されて世界的にも知られている名曲です。

雅楽の舞をもとにしている管弦楽作品で人数を活かしたストリングスによる多重演奏で雅楽の雰囲気を見事に作り出し、日本と西洋を融合させたオーケストラ作品として高い評価を得ています。

ファゴットと打楽器のリズムによって開始されて「第I部 レント」「第II部 モデラート」の2部構成となっていて。

オーケストラで聴く雅楽としてぜひ聞いてみてください。

島根県「石見神楽」

石見神楽「大蛇」(字幕・手話入り)/いわみ福祉会芸能クラブ
島根県「石見神楽」

島根県西部の石見地方に受け継がれる荘厳な舞台芸能。

安土桃山時代以前に起源を持ち、当初は神職によって神事として奉納されていましたが、江戸時代後期から明治期にかけて地域住民が演じる形へと変化していきました。

なかでも『大蛇』は炎を吹く演出や複数の大蛇の胴体が躍動する迫力ある舞台構成で知られています。

太鼓、笛、鉦といった囃子に加え、口上と舞が一体となった総合芸能として、神話の世界を目の前に再現してくれます。

ちなみに『大蛇』は1970年の日本万国博覧会で披露されたことで全国的な注目を集め、2025年の大阪・関西万博でも演目として採用されてました。