【日本の伝統音楽】雅楽・神楽の名曲。おすすめの日本の伝統音楽
古より伝わる日本の伝統音楽の美しさに、あなたはどれだけ触れたことがありますか?
雅楽や神楽には、現代の音楽では味わえない荘厳な雰囲気と深い精神性が宿っています。
千年以上の時を超えて受け継がれてきた日本の伝統音楽には、私たちの心に響く普遍的な魅力があるのです。
この記事では、日本の古典音楽の中から、心を洗われるような美しい調べの数々をご紹介します。
現代では耳慣れない音色かもしれませんが、きっとあなたの心に深く染み入るはずです。
【日本の伝統音楽】雅楽・神楽の名曲。おすすめの日本の伝統音楽(11〜20)
左方舞「青海波」二世清元梅吉

清元節という浄瑠璃の伝統を受け継ぎながら、明治期の新しい感性を吹き込んだ作曲家、二世清元梅吉さんの祝儀曲です。
1897年に初演されたこの作品は、日本各地の海や地名、神話や季節の風景を織り込んだ風景詠が特徴。
三味線の音色に笛や箏が加わる編成で、叙情性豊かな節回しが心地よく響きます。
清元節の定番曲として演奏会や寄席で披露され続けており、後半の舟唄風の展開は新潟追分の民謡からヒントを得たとも伝えられています。
日本の伝統音楽に触れてみたい方や、和の情緒を味わいたいときにオススメの1曲です。
平調 皇麞急 龍笛独奏中宗

「皇麞(おうじょう)」とは、中国から伝来した雅楽による唐楽の一種です。
平調、大曲、新楽で舞(舞人6人)もあります。
唐楽四大曲の1つで、皇麞の他、春鶯囀、蘇合香、万秋楽があります。
日本へ伝えられた経緯は不明です。
遊声、序、破、急の4つからなる曲でしたが、現在は厳粛な雰囲気の急のみが管絃で演奏されています。
漢字「麞」は訓読みでは「のろ」で鹿の一種を指しますが、鹿のことを指しているのではなく中国の地名である黄麞谷から来ているようです。
雅楽の様式、中国から伝来した唐楽の姿を知りたい方におすすめです。
郢曲「鬢多々良」伊福部昭

『ゴジラ』のテーマ曲を作曲したと知られる日本を代表とする作曲家伊福部昭さんによる作品『郢曲「鬢多々良」』です。
本曲は純粋な雅楽ではありませんが、雅楽や舞楽で演奏される日本の伝統楽器を用いて音楽芸術として仕上げられたオリジナル作品です。
篠笛や龍笛、筑前琵琶、薩摩琵琶、箏、十七絃箏など多数の和楽器で構成されています。
日本の伝統と伝えていくべき文化の象徴ともなっており、和楽器を演奏する方の重要なレパートリーの一つとなっています。
曲を聞くと日本の良さも伝わってきますね!
大分県「庄内神楽」

大分県由布市庄内町に伝わるこちらの神楽は、江戸時代末期から続く地域に根ざした芸能です。
躍動感あふれる太鼓と笛のお囃子が特徴で、力強い太鼓の音色とリズミカルな拍子が観客を魅了します。
『大蛇退治』などの代表的な演目では、勇壮でありながらときにユーモラスな舞が展開され、きらびやかな衣装とともにお祭りの雰囲気を盛り上げています。
毎年5月から10月にかけて定期公演がおこなわれ、秋には神楽座全体による祭りも開催されているのだそう。
広島神楽「塵倫」

仲哀天皇と従者・高麻呂が悪鬼を退治するというドラマチックな筋立てで知られる石見神楽、広島神楽の代表的演目です。
背中に翼を持ち黒雲に乗って飛来する鬼の姿は、最大級の神楽面と独特の衣裳によって表現され、その迫力ある舞台は観る者を圧倒します。
口上での神と鬼の掛け合いから始まり、2神2鬼によるスピーディーな決戦へと展開する構成が見どころ。
広島県内の定期公演ではひんぱんに取り上げられる柱演目の一つで、太鼓・鉦・笛による力強いお囃子と荘厳な神楽歌が織りなす世界観で、日本の伝統芸能の深い精神性に触れたい方々を魅了しています。
舞楽「陪臚破陣楽」

唐代の軍陣舞に由来する勇壮な武舞です。
4人の舞人が太刀や鉾、盾といった武器を手に、笙や篳篥、龍笛の荘厳な調べに合わせて舞う姿は圧巻。
平調の調べで奏でられる本作は、聖徳太子が物部守屋との戦いに際して演奏し敵陣を破ったという伝説や、源義家の義光が合戦の際に七返繰り返したという逸話が残されています。
四天王寺や唐招提寺では今も特定の法要日に舞われているのだそう。
日本の伝統芸能の奥深さに触れたい方や、荘厳な雰囲気を味わいたい方は、ぜひ聴いてみてください。
浦安の舞多忠朝

宮内省楽部長を務めた多忠朝さんが創作し、全国の神社へと広めた本作は、1940年11月に紀元二千六百年の奉祝行事として各地で一斉に奉納された神楽舞です。
昭和天皇の御製「天地に神にぞ祈る 朝なぎの海のごとくに波立たぬ世を」をもとに構想され、扇と鈴を用いた二部構成の厳かな舞によって平和と安寧を祈る心が表現されています。
雅楽器の調べに合わせてゆったりと進む舞は、神前での奉納や地域の郷土芸能として受け継がれ、北海道真狩村をはじめ各地で伝承されてきました。
神社での祭礼や例祭に立ち会う機会があれば、千年の時を超えて受け継がれる日本の精神性に触れられるでしょう。
管絃さくら野津輝男

千年以上の時を超えて受け継がれてきた雅楽の伝統を、現代の技術と演奏家の感性で再創造した作品です。
笙の美しい和音が幾重にも重なり、まるで春の宵に舞い散る花びらのようなはかなさと静ひつさを表現しています。
篳篥が奏でる旋律線は柔らかく抒情的で、打物が加わることで雅楽ならではの荘厳な空間性が生まれています。
雅楽の神秘的な響きに触れてみたい方や、日本の四季の美しさを音で感じたい方にぜひ聴いていただきたいですね。
越天楽今様文帝
雅楽の代表曲に歌詞をあて、今様形式で歌われるようになった作品。
平安時代以降、宮廷や法会の場でさまざまな詞章が付けられて歌い継がれてきました。
春の山々を覆う桜の情景を和歌風にうたいあげた歌詞からは、日本の美しい自然への憧れと季節のうつろいへの深い感慨が伝わってきます。
平調の安定した旋律に乗せて歌われる荘厳な響きは、現代の音楽では味わえない精神性を宿していますね。
能楽の演目『梅枝』では古い譜をもとに復元された本作が舞台で披露される例もあり、伝統芸能の奥深さを体験できるでしょう。
舞楽 陪臚斑朗徳

「陪臚(ばいろ)」とは唐楽の一種でベトナムから伝わった雅楽の一つです。
平調、中曲、早只八拍子、拍子十二、古楽で舞(舞人4人)があり、天平8年(西暦736年)に婆羅門僧正と林邑(現在の南ベトナム)の僧の仏哲が、日本に伝えたと言われています。
管絃の合奏では只拍子で演奏しますが、舞楽では夜多羅拍子で演奏します。
武器を持って舞うことから武舞の代表的な曲目としても知られています。
日本の雅楽の由来やベトナムなど外国にある文化、伝統を学びたい方におすすめです。



