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【日本の伝統音楽】雅楽・神楽の名曲。おすすめの日本の伝統音楽

古より伝わる日本の伝統音楽の美しさに、あなたはどれだけ触れたことがありますか?

雅楽や神楽には、現代の音楽では味わえない荘厳な雰囲気と深い精神性が宿っています。

千年以上の時を超えて受け継がれてきた日本の伝統音楽には、私たちの心に響く普遍的な魅力があるのです。

この記事では、日本の古典音楽の中から、心を洗われるような美しい調べの数々をご紹介します。

現代では耳慣れない音色かもしれませんが、きっとあなたの心に深く染み入るはずです。

【日本の伝統音楽】雅楽・神楽の名曲。おすすめの日本の伝統音楽(1〜10)

久米歌NEW!久米氏

新春を寿ぐ雅楽演奏会『国風歌舞 久米舞』(岐阜県文化芸術活動応援助成事業)
久米歌NEW!久米氏

久米氏という古代氏族に起源を持つこの楽曲は、刀を帯びた4名の舞人による勇壮な舞とともに、大嘗会や豊明節会といった皇室の重要な儀式で奏でられてきました。

中世に一度途絶えた伝承が復興され、現代では東京楽所の演奏によってアルバム『コロムビア邦楽名曲セレクション20 雅楽』に収録されています。

和琴、龍笛、篳篥といった雅楽器の伴奏に乗せて古歌詞を朗唱する本作は、戦勝を祝う場面にふさわしい荘厳さと力強さをたたえています。

日本の精神性に触れたいとき、神聖な空間を求めるとき、ぜひ耳を傾けてみてください。

左方舞「青海波」NEW!二世清元梅吉

清元節という浄瑠璃の伝統を受け継ぎながら、明治期の新しい感性を吹き込んだ作曲家、二世清元梅吉さんの祝儀曲です。

1897年に初演されたこの作品は、日本各地の海や地名、神話や季節の風景を織り込んだ風景詠が特徴。

三味線の音色に笛や箏が加わる編成で、叙情性豊かな節回しが心地よく響きます。

清元節の定番曲として演奏会や寄席で披露され続けており、後半の舟唄風の展開は新潟追分の民謡からヒントを得たとも伝えられています。

日本の伝統音楽に触れてみたい方や、和の情緒を味わいたいときにオススメの1曲です。

郢曲「鬢多々良」NEW!伊福部昭

『ゴジラ』のテーマ曲を作曲したと知られる日本を代表とする作曲家伊福部昭さんによる作品『郢曲「鬢多々良」』です。

本曲は純粋な雅楽ではありませんが、雅楽や舞楽で演奏される日本の伝統楽器を用いて音楽芸術として仕上げられたオリジナル作品です。

篠笛や龍笛、筑前琵琶、薩摩琵琶、箏、十七絃箏など多数の和楽器で構成されています。

日本の伝統と伝えていくべき文化の象徴ともなっており、和楽器を演奏する方の重要なレパートリーの一つとなっています。

曲を聞くと日本の良さも伝わってきますね!

【日本の伝統音楽】雅楽・神楽の名曲。おすすめの日本の伝統音楽(11〜20)

大分県「庄内神楽」NEW!

第31回 庄内神楽祭り~オンライン~
大分県「庄内神楽」NEW!

大分県由布市庄内町に伝わるこちらの神楽は、江戸時代末期から続く地域に根ざした芸能です。

躍動感あふれる太鼓と笛のお囃子が特徴で、力強い太鼓の音色とリズミカルな拍子が観客を魅了します。

『大蛇退治』などの代表的な演目では、勇壮でありながらときにユーモラスな舞が展開され、きらびやかな衣装とともにお祭りの雰囲気を盛り上げています。

毎年5月から10月にかけて定期公演がおこなわれ、秋には神楽座全体による祭りも開催されているのだそう。

広島神楽「塵倫」NEW!

仲哀天皇と従者・高麻呂が悪鬼を退治するというドラマチックな筋立てで知られる石見神楽、広島神楽の代表的演目です。

背中に翼を持ち黒雲に乗って飛来する鬼の姿は、最大級の神楽面と独特の衣裳によって表現され、その迫力ある舞台は観る者を圧倒します。

口上での神と鬼の掛け合いから始まり、2神2鬼によるスピーディーな決戦へと展開する構成が見どころ。

広島県内の定期公演ではひんぱんに取り上げられる柱演目の一つで、太鼓・鉦・笛による力強いお囃子と荘厳な神楽歌が織りなす世界観で、日本の伝統芸能の深い精神性に触れたい方々を魅了しています。

舞楽「陪臚破陣楽」NEW!

舞楽”陪臚破陣楽”Bugaku”Bairo hajin raku”
舞楽「陪臚破陣楽」NEW!

唐代の軍陣舞に由来する勇壮な武舞です。

4人の舞人が太刀や鉾、盾といった武器を手に、笙や篳篥、龍笛の荘厳な調べに合わせて舞う姿は圧巻。

平調の調べで奏でられる本作は、聖徳太子が物部守屋との戦いに際して演奏し敵陣を破ったという伝説や、源義家の義光が合戦の際に七返繰り返したという逸話が残されています。

四天王寺や唐招提寺では今も特定の法要日に舞われているのだそう。

日本の伝統芸能の奥深さに触れたい方や、荘厳な雰囲気を味わいたい方は、ぜひ聴いてみてください。

浦安の舞NEW!多忠朝

宮内省楽部長を務めた多忠朝さんが創作し、全国の神社へと広めた本作は、1940年11月に紀元二千六百年の奉祝行事として各地で一斉に奉納された神楽舞です。

昭和天皇の御製「天地に神にぞ祈る 朝なぎの海のごとくに波立たぬ世を」をもとに構想され、扇と鈴を用いた二部構成の厳かな舞によって平和と安寧を祈る心が表現されています。

雅楽器の調べに合わせてゆったりと進む舞は、神前での奉納や地域の郷土芸能として受け継がれ、北海道真狩村をはじめ各地で伝承されてきました。

神社での祭礼や例祭に立ち会う機会があれば、千年の時を超えて受け継がれる日本の精神性に触れられるでしょう。