【日本の伝統音楽】雅楽・神楽の名曲。おすすめの日本の伝統音楽
古より伝わる日本の伝統音楽の美しさに、あなたはどれだけ触れたことがありますか?
雅楽や神楽には、現代の音楽では味わえない荘厳な雰囲気と深い精神性が宿っています。
千年以上の時を超えて受け継がれてきた日本の伝統音楽には、私たちの心に響く普遍的な魅力があるのです。
この記事では、日本の古典音楽の中から、心を洗われるような美しい調べの数々をご紹介します。
現代では耳慣れない音色かもしれませんが、きっとあなたの心に深く染み入るはずです。
【日本の伝統音楽】雅楽・神楽の名曲。おすすめの日本の伝統音楽(21〜30)
舞楽蘭陵王 龍笛独奏

「蘭陵王(らんりょうおう)」は日本を代表とする雅楽の演目の一種で、管弦、舞とともに双方演奏される中での龍笛独奏となっています。
唐楽、壱越調、中曲、破、早八拍子、拍子十六、古楽で舞(舞人1人、走舞)もあり、番舞は納曾利です。
中国北斉の蘭陵王長恭(らんりょうおうちょうきょう)が恐ろしい面をつけて戦い、周軍を破る姿を舞にしたものと言われています。
林邑の僧である仏哲が日本にもたらしたものと言われ中国風の感じが残ると言われる美しい曲としても知られています。
日本の雅楽や中国の雅楽について知りたい方は一度聞いておくべき龍笛独奏です。
宮島・厳島神社 桃花祭 舞楽 「蘇利古(そりこ)」

舞楽を代表とする「蘇利古(そりこ)」があります。
「蘇利古」は高麗楽、高麗壱越調、小曲、右方新楽で舞(舞人4人、文舞)もあります。
四天王寺では舞人が5人になります。
番舞は壱鼓などです。
前奏に高麗笛と篳篥の音頭で意調子が演奏され、舞人は襲装束を着て老懸のついた巻纓の冠をかぶり、人の顔を抽象化して描いている雑面をつけ、白楚という短い棒を手に持ち舞います。
現代では広島県の宮島、厳島神社の桃花祭などでも披露され、その雰囲気を味わえます。
【日本の伝統音楽】雅楽・神楽の名曲。おすすめの日本の伝統音楽(31〜40)
宮島・厳島神社 お正月祭典 元始祭 舞楽「胡徳楽」

瀬戸内海に浮かぶ神の島の宮島では、一年を通じてさまざまな祭礼や神事が執り行われおり、「胡徳楽(ことくらく)」はその行事の内一つです。
高麗楽、高麗壱越調、小曲、舞楽で舞(舞人6人)があり、酒宴で酔っ払った様子を舞にしたもので、千鳥足で舞台を退出するなどこっけいで喜劇的な舞楽となっています。
厳島神社の1月3日の元始祭で毎年奉納される舞楽で、現代では現地での鑑賞はもちろんオンラインライブなども行われ距離が離れている人でも視聴が可能です。
舞楽に興味を持った方はオンラインライブのアーカイブを見たり、実際に見に行ってみるのもよいでしょう。
平調 扶南 龍笛独奏

扶南(ふなん)は唐楽、平調、中曲、早八拍子、拍子十四、新楽で舞はありません。
扶南とは1~2世紀にクメール人がインドネシナ半島南部、メコン川下流域に建てた古代国家の中国名です。
南海貿易に従事し、インド文化の影響を受けて一時は栄えましたが、7世紀半ばに真臘(しんろう)に圧迫され衰亡しました。
右方 還城楽

還城楽(げんじょうらく)は唐楽、太食調、中曲、右方、左方、古楽で舞(舞人1人、走舞)もあります。
右方は八多良拍子、拍子十八、左方は早只八拍子、拍子十八です。
怪しい面をつけ、桴を手に持ち、木製の蛇を捕らえて勇壮に舞います。
番舞は抜頭などです。
振鉾三節 2016

『振鉾三節(えんぶさんせつ)』は、舞楽を行うときに最初に舞われる舞です。
舞台を清めるように鉾を振ることが特徴で、右方舞人1人、左方舞人1人によって舞われます。
一節は左方の舞人が1人で舞い、二節は右方の舞人が1人で舞い、三節で2人の舞人が揃って舞います。
商郊の野で、周の武王が殷を討つために天地の神に祈りを捧げたという故事に由来していると言われています。
雅楽の中では重要な役割を担っており、ここから舞楽が始まります。
熱田神宮 舞楽神事 新靺鞨

名古屋市熱田区にある熱田神宮で披露される伝統雅楽「新靺鞨(しんまか)」です。
高麗楽、壱越調、小曲、唐拍子、拍子十六、新楽で舞(舞人4人)もあります。
番舞は採桑老で、新靺鞨用の別装束を着用し、蜻蛉の羽のようなものが付いている唐冠をかぶり、笏を手に持ち下鞘を腰に付けて舞います。
舞台に舞人が2人ずつ上がったり、正座して再拝したり横向きに臥せる等、舞楽には珍しい舞を行うのが特徴です。
熱田神宮は伊勢の神宮につぐ格別に尊いお社として篤い崇敬をあつめ特別のお取り扱いを受ける一方、「熱田さま」「宮」と呼ばれ親しまれており、主な祭典・神事だけでも年間70余りある中でこの「新靺鞨」は現代でも受け継がれています。





