雅楽・神楽の名曲。日本の伝統音楽
日本を代表する雅楽・神楽の中から、スタジオスタッフがおすすめする名曲、人気曲のご紹介です。
日本の伝統を今に伝える珠玉のプレイリストです。
雅楽・神楽の名曲。日本の伝統音楽(11〜20)
宮島・厳島神社 お正月祭典 元始祭 舞楽「胡徳楽」

胡徳楽(ことくらく)は高麗楽、高麗壱越調、小曲、舞楽で舞(舞人6人)もあります。
酒宴で酔っ払った様子を舞にしたもので、千鳥足で舞台を退出するなどこっけいで喜劇的な舞楽となっています。
この動画はお正月に宮島厳島神社で行われた元始祭の様子です。
管絃 平調「越殿楽残楽三返」

越殿楽残楽三返(えてんらくのこりがくさんべん)は、三返繰り返して演奏します。
残楽は管絃で行われる奏法の一種で、合奏中目立つ機会のない箏の特別な技巧を聴かせるためにできました。
打楽器と笙と笛は曲の途中で徐々に演奏を止め、さらに繰り返し演奏し、次は曲の途中で篳篥と琵琶も旋律の断片を演奏する程度に抑え、箏の細やかな弾奏を引き立たせます。
法華寺奉納舞楽「甘州」玄宗

甘州(かんしゅう)は唐楽、平調、準大曲、延四拍子、拍子十四、新楽で舞(舞人4人)もあります。
中国甘粛省に「甘州」という地名があります。
竹の密生地甘竹の根元に毒蛇、毒イモリ、毒虫がいて、竹を切り出すことができませんでした。
この甘州を演奏し船に乗り竹を切ると、音楽が金翅鳥の鳴き声に聴こえるので人に害を与えないと言われました。
また、玄宗皇帝が太后と青城山へ行った時に官女の衣が風になびく様を見て、これを舞にしたと言われています。
平調 慶雲楽 龍笛独奏張文収
慶雲楽(きょううんらく)は唐楽、平調、中曲、延八拍子、拍子十、新楽で舞はありません。
景雲楽とも記述されます。
本来の曲名は「両鬼楽」と言いましたが、日本に伝えられたのが慶雲年間なので「慶雲楽」と改名したと言われています。
大国の法では、食事の際にこの曲を演奏するとされていました。
平調 裹頭楽 龍笛独奏李徳祐
裹頭楽(かとうらく)は唐楽、平調、中曲、延八拍子、拍子十二、新楽で舞(舞人4人)もあります。
裸頭楽とも記述されます。
百年に一度、金沙国から蜂の大群が飛んできて人々に被害を与えていたため綿の羅や絹の綾で頭を包んでこの曲を演奏すると、蜂は全滅したと言われています。
古き日本では天皇・皇太子の冠礼に演奏していましたが、現在ではほとんど行われていません。
振鉾三節 2016

振鉾三節(えんぶさんせつ)は、舞楽を行うときに最初に舞われる舞です。
右方舞人1人、左方舞人1人によって舞われます。
一節は左方の舞人が1人で舞い、二節は右方の舞人が1人で舞い、三節で2人の舞人が揃って舞います。
商郊の野で、周の武王が殷を討つために天地の神に祈りを捧げたという故事に由来していると言われています。
雅楽・神楽の名曲。日本の伝統音楽(21〜30)
熱田神宮 舞楽神事 新靺鞨

新靺鞨(しんまか)は高麗楽、壱越調、小曲、唐拍子、拍子十六、新楽で舞(舞人4人)もあります。
番舞は採桑老です。
新靺鞨用の別装束を着用し、蜻蛉の羽のようなものが付いている唐冠をかぶり、笏を手に持ち下鞘を腰に付けて舞います。
舞台に舞人が2人ずつ上がったり、正座して再拝したり横向きに臥せる等、舞楽には珍しい舞をします。