【印象主義音楽】クラシック音楽史を彩る印象派の名曲を一挙紹介
20世紀初頭のフランスに興った新たな音楽の潮流「印象主義」。
印象派を代表するクロード・ドビュッシーやモーリス・ラヴェルをはじめとする作曲家らが、光の指し方や色彩の濃淡を音楽で表そうと、多くの繊細な作品を世に送り出しました。
本記事では、そんな印象主義音楽のなかでも、今日に至るまでさまざまなアーティストによって演奏されて親しまれてきた名曲をピックアップ!
曲の特徴や作曲の背景とあわせてたっぷりご紹介します。
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もくじ
- 【印象主義音楽】クラシック音楽史を彩る印象派の名曲を一挙紹介
- 交響詩「海」 3つの交響的スケッチより 第2楽章「波の戯れ」Claude Debussy
- 夢Claude Debussy
- 組曲「鏡」:洋上の小舟Claude Debussy
- 交響詩「海」 3つの交響的スケッチより第1楽章「海上の夜明けから真昼まで」Claude Debussy
- 牧神の午後への前奏曲Claude Debussy
- 管弦楽のための映像「イベリア」Claude Debussy
- アルト・サクソフォンと11の楽器のための室内小協奏曲Jacques Ibert
- 交響詩「海」-管弦楽のための3つの交響的素描-Claude Debussy
- 舟歌 第9番 イ短調 Op.101Gabriel Fauré
- 水の戯れMaurice Ravel
- ベルガマスク組曲 第3曲「月の光」Claude Debussy
- 映像 第1集 第1曲「水の反映」Claude Debussy
- ボレロMaurice Ravel
- 喜びの島Claude Debussy
- 交響的スケルツォ「魔法使いの弟子」Paul Dukas
- 神聖な舞曲と世俗的な舞曲Claude Debussy
- 夜のガスパールMaurice Ravel
- 組曲「鏡」第4曲「道化師の朝の歌」Maurice Ravel
- 交響曲 ハ長調Paul Dukas
- クープランの墓『トッカータ』Maurice Ravel
- 交響組曲「寄港地」Jacques Ibert
- オルゴールCharles-Henry
- 生まれたばかりの王女のためのパヴァーヌCharles-Henry
【印象主義音楽】クラシック音楽史を彩る印象派の名曲を一挙紹介(1〜20)
ベルガマスク組曲 第3曲「月の光」Claude Debussy

ドビュッシーの名曲『ベルガマスク組曲 第3曲「月の光」』。
はじめから終わりまでほとんどがピアニッシモで構成されている、静かで穏やかな心癒やされる作品です。
月明かりがぼんやり浮かぶ静かな夜をイメージさせる曲調ですが、実はもとのタイトルは『感傷的な散歩道』。
こちらのタイトルを知ると、悲しみに暮れながらしょんぼり歩く後ろ姿を連想させる曲にも聴こえてきませんか?
ぜひ、そんな曲の背景も頭に浮かべながら聴いてみてくださいね。
映像 第1集 第1曲「水の反映」Claude Debussy

美しく揺らめく水面に反射する光のきらめき……絵画的なイメージを想起させる美しい楽曲ですね。
水をテーマとしたクラシックのピアノ曲としては、直接的な影響を受けたフランツ・リストの『エステ荘の噴水』、そしてモーリス・ラヴェルの『水の戯れ』と並んで有名な曲として知られるクロード・ドビュッシーの『水の反映』。
ピアノ曲集『映像 第1集』として発表された楽曲で、水の動きそのものに着目した世界観が、作者の繊細な感性によって見事に描き出されています。
古典的な作法から外れた自由な作曲方法で知られるドビュッシーの曲ですから、がちがちのクラシック曲は苦手……という方もぜひチェックしてみてください!
ボレロMaurice Ravel

フランス近代音楽を代表する作曲家、モーリス・ラヴェル。
スイス、バスクの血を引き、緻密で完璧なスタイルを追求した彼の作品は、今なお世界中で愛され続けています。
なかでも管弦楽のための作品『ボレロ』は、その独創的な構成と圧倒的な音の高まりで知られる名曲。
単調なリズムとシンプルなメロディが、次第にオーケストラ全体へと拡大していくさまは、まるで生命の進化のようです。
ラヴェルが織りなす緊張感あふれる音世界に、聴く者は引き込まれずにはいられません。
喜びの島Claude Debussy

大胆な表現力と鮮やかな色彩感に満ちあふれた作品。
画家ジャン・アントワーヌ・ヴァトーの作品『シテール島への巡礼』からインスピレーションを得て作曲されたといわれています。
若い男女の恋人たちが集い、愛の女神ヴィーナスの島シテール島への船出にこぎ出そうするシーンを描き出したものであり、官能的な雰囲気や出航する喜びが感じられる作品です。
交響的スケルツォ「魔法使いの弟子」Paul Dukas

フランスの作曲家ポール・デュカスは、19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した印象派の作曲家。
厳しい自己批評家として知られ、多くの作品を自ら破棄したため、現存する作品数は少ないものの、その音楽性は高く評価されています。
デュカスの代表作である『交響的スケルツォ「魔法使いの弟子」』は、ゲーテの同名の詩に基づいた音楽作品で、魔法使いの弟子が師匠不在の間に魔法を使ってほうきに水を運ばせるものの、制御不能に陥るという物語を描いています。
豊かなオーケストレーションと劇的な描写力が特徴で、管楽器やパーカッションを効果的に用いた音楽は、聴く者に鮮やかな情景を思い描かせます。
本作は、印象主義音楽に触れるきっかけとして最適な作品の一つといえるでしょう。