よく演歌の歌い方として耳にする「こぶし」。
発声したメロディーの母音、その音程を一瞬上下させるテクニックのことを指します。
「こぶしを効かせる」という言葉がありますが、歌メロに変化を与えて情感など演出する表現技法で、つまり楽曲に対してのスパイスのような役割を果たしているんです。
今回この記事では、これから「こぶし」にチャレンジしようと思っている方へのオススメ曲をご紹介していこうと思います。
「こぶし」は技法ですので、会得するには当然しっかりとした練習が必要。
その第一歩として、ここに載っている曲に挑戦してみましょう!
【演歌・歌謡曲】チャレンジ!こぶしを出しやすい曲まとめ(1〜10)
川の流れのように美空ひばり

誰しもの心に深く根付いた名曲なんじゃないでしょうか。
昭和の歌姫、美空ひばりさんが歌った大ヒットソング『川の流れのように』。
1989年に発表、以後長年に渡って愛され続けている作品です。
「もうすでにカラオケでよく歌っている」という方も多いのでは。
言葉を一つひとつたどるような歌声に、聴いているうち目頭が熱くなります。
こぶしに限らない話として、歌の練習は好きな曲に挑戦するのが1番ですよ!
実際に、上手い人に歌ってもらって参考にするのもいいかも。
夜明けのブルース五木ひろし

パーカッションの音色のおかげで、ノリノリで歌えると思います!
歌手、五木ひろしさんによる大ヒットナンバーで、2012年にリリース。
愛媛県松山市を舞台にした男の哀愁が感じられる歌詞と、タイトル通りブルージィーな曲調が印象的。
聴いていると自分で歌いたくなってくる魅力があります!
リズミカルですがメロディーが速いわけではないので、こぶしを効かせるポイントを決めておけば対応できるはず。
そしてやっぱり「渋さ」を出していきたいですね!
天城越え石川さゆり

定番・名曲をまずは押さえておいてみませんか!
歌手、石川さゆりさんの代表曲の一つ『天城越え』です。
1986年にシングルリリースされ、日本レコード大賞の金賞を受賞。
有名アーティストたちによるカバー版が数多く発表されていたり、NHKの『紅白歌合戦』でたびたび歌われていたりと、発表から時のたった今なお人気の作品です。
歌としての難易度はかなり高いのですが、とくにサビ終わりに登場する「これぞこぶし」なフレーズを聴けば「こぶしとはどういうものなのか」は理解できるはずです。
まずは歌い方のマネからスタートしてみましょう!
酒よ吉幾三

染みる歌声とはまさにこのことなんじゃないでしょうか。
『俺ら東京さ行ぐだ』を歌ったことでも知られている青森県出身の歌手、吉幾三さんによる作品で、1988年にシングルリリースされました。
ぽつりぽつりと言葉がこぼれ出るようなメロディーに、こちらまでしみじみしてしまいますね。
ゆったりめの間がある歌なので、ワンフレーズごとにこぶしを入れられる余裕があるはずですよ。
自分なりにアレンジしてみるのも良いかと思います。
誰に愛されても山内惠介

どんな扱いを受けようとも、どれだけ遠く離れた場所にいようともあなたのことを思っていると歌う、悲しい愛の歌です。
『風連湖』などのヒット作でも知られている演歌歌手、山内惠介さんの楽曲で、2022年にシングルリリースされました。
はかなげな曲調と芯のある歌声、その調和が胸に刺さります。
そしてやはり、感傷的な気分になるのは歌詞の世界観があるからでしょう。
「誰かを思う」というメッセージはいつの時代も、人の心を揺さぶりますね。
ぜひとも力いっぱい、こぶしを効かせて歌ってみてください!
絆~きずな島津悦子

「これぞ」な演歌を歌えば自然とこぶしが身につくかもしれません。
鹿児島県出身の演歌歌手、島津悦子さんの楽曲で、2022年にシングルリリースされました。
長い間、同じ時間を過ごしたからこそ芽生えた、大切な人との「きずな」を歌った歌詞がとても感動的なんですよね。
王道とも言える演歌調なので、基礎的な歌い方を学べるはずです。
テンポばかり追うと、こぶしを入れる余裕がどんどんなくなっていくので、焦らず発声するのを意識してみましょう。
人生いろいろ島倉千代子

短めの歌フレーズが連続していくメロディーなので、どこにこぶしを入れるかの当たりが取りやすいと思います。
歌手、島倉千代子さんの代表曲で1987年にシングルリリース。
ドラマ『三どしま』へ主題歌起用されました。
あっけらかんとした歌詞に人間の本質が詰まっているよう感じられる、いつまでも心の隅に留めておきたい作品です。
ぐっと力を込めてこぶしを使う曲ではないので、あくまで自然体に「少しメロディーが揺れる」ぐらいを目指すのがいいかもしれません