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【ピアノ発表会】小学生・中学年におすすめのクラシック曲を厳選

素直な子供らしさと大人への憧れからくるちょっとおませな感覚をあわせ持つ、小学校中学年の子供たち。

ピアノ発表会の曲にもこだわりが出てきて、「なかなか納得してくれる曲が見つからない!」とお悩みの先生もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで本記事では、特に小学校中学年くらいのお子さんが発表会で演奏するのにピッタリのクラシック作品をピックアップしました。

中学年と一口に言っても、ピアノ歴や演奏レベル、曲の好みはそれぞれ異なります。

楽しげな曲やしっとりした曲、テクニック的に難易度の高い曲など、さまざまな側面から3、4年生の子供たちに気に入ってもらえそうな作品を集めましたので、ぜひ選曲の参考にしてください。

もくじ

【ピアノ発表会】小学生・中学年におすすめのクラシック曲を厳選(21〜40)

エチュード「30の子供の小品 Op.27」第3番Dmitri Kabalevsky

シンプルながらも魅惑的な旋律とダイナミックなリズムが織り成す小品は、1937年から1938年にかけて子供たちのために作曲された名曲『30の子供の小品 Op.27』の一曲です。

エネルギッシュな右手のメロディと力強い左手の和音が織り成す響きは、まるで心躍るようなダンスを思わせます。

本作は技巧的なエッセンスも含みながら、表情に豊かな響きを持つピアノ小品です。

保守的でありながらも革新的な和音の進行は、短い演奏時間の中で聴く人の心を鷲掴みにします。

発表会やコンクールでの演奏に最適な一曲で、ロシア民謡の要素を取り入れた親しみやすい旋律は、聴衆の心に深く響くことでしょう。

ナンネルの音楽帳よりメヌエット ヘ長調 K. 5Wolfgang Amadeus Mozart

6歳のヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが、姉マリア・アンナ・モーツァルトのために書き記した優雅なメヌエット作品です。

三拍子の舞曲で、トリプレットやアルベルティ・バスの伴奏形を用いながらも、演奏時間はわずか1分程度と短く、明るく親しみやすい雰囲気を持った作品に仕上がっています。

1762年7月に作曲されたこの作品は、シンプルながらも洗練された構成を持ち、旋律の美しさが際立っています。

ゆったりとしたテンポと明快なメロディーラインで、ピアノ演奏を始めたばかりの方でも安心して取り組める作品といえるでしょう。

音楽表現の基礎を学びながら、本作を通してクラシック音楽の素晴らしさを体感できるはずです。

ソナチネ イ短調 Op.27-18Dmitri Kabalevsky

Con Brio Exam (CBE) Grade 3 Kabalevsky Op.27 No.18 Sonatina Sheet Music
ソナチネ イ短調 Op.27-18Dmitri Kabalevsky

力強い主題から抒情的な中間部まで、約1分という短い時間の中に、音楽の醍醐味が凝縮された小品です。

ドミトリ・カバレフスキーが1938年に作曲した本作は、重厚なイ短調の響きから始まり、情感が豊かな旋律が次々と展開されていきます。

明快なリズムと調性感が特徴的で、決して派手な技巧を必要としない作りながら、聴く人の心を強く揺さぶります。

演奏する上でのポイントは、冒頭のリズミカルな主題をしっかりと打ち出すこと。

中間部では、より柔らかな表現力が求められます。

音楽を通じて物語を語るような表現力を磨きたい方や、短い曲でインパクトのある演奏をしたい方にぴったりの1曲です。

エチュード・アレグロ中田喜直

【ピアノ発表会おすすめ】エチュード・アレグロ ♫ 中田喜直 / Etude allegro, Yoshinao Nakada
エチュード・アレグロ中田喜直

中田喜直さんが子供向けに作曲した作品の一つである『エチュード・アレグロ』は、中田喜直さんの独創性と技術的要素が詰め込まれた元気で明るい1曲。

特に、曲中のグリッサンドは、子供たちの演奏意欲をかき立ててくれるに違いありません。

歌心を感じさせる中間部から、再度弾けるような主題に戻る流れからは、計算しつくされたストーリー性を感じます。

音色や強弱の変化、曲調の変化など、ピアノを学習するうえで身につけておきたいさまざまな要素が盛り込まれている曲ですので、ぜひ発表会で挑戦してみてくださいね。

子供の領分 第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」Claude Debussy

第36回入賞者記念コンサート/松下日花里 ドビュッシー:グラドゥス・アド・パルナッスム博士
子供の領分 第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」Claude Debussy

フランスを代表する印象派の作品が『子供の領分』というピアノ組曲に収録されています。

クロード・ドビュッシーの愛娘に捧げられた本作は、1908年12月にパリで初演された2分程度の短い作品です。

古典的な練習曲のスタイルを風刺的に模倣しながら、軽快で遊び心がたっぷりの曲調が魅力的です。

機械的な練習曲にありがちな退屈さを感じさせない、洗練された和声感覚とユーモアに溢れています。

朝早く演奏するのがおすすめと言われる本作は、清新な雰囲気と音楽的な表現力を兼ね備えており、演奏会のレパートリーとしても非常に人気があります。

短時間で聴衆を魅了できる小品をお探しの演奏家の方に、ぜひお勧めしたい一曲です。