宮城県に息づく民謡の数々は、東北の文化と人々の暮らしを鮮やかに映し出す音の宝物です。
雄大な山々を舞台にした山唄から、豊かな海の恵みを歌い上げる漁師唄まで、大地と人々の営みが生み出した味わい深い歌声が今も各地に残されています。
この記事では、仙台を中心に受け継がれてきた宮城県の民謡を集めました。
四季折々の風景や祭りのにぎわい、農作業の喜びなど、先人たちの思いが込められてた優しい調べに、耳を傾けてみませんか?
宮城県で歌い継がれる美しき民謡|郷土の心を奏でる名作集(1〜10)
斎太郎節FORESTA

『斎太郎節』は、宮城県松島沿岸の漁師たちが鰹漁に出るときに祈り、海の神様に大漁を願って歌う民謡です。
岩手県の『気仙坂』が変化してできたと言われています。
大漁の日には湾内に戻るときにも歌われ、その年の福徳を司る神「歳徳神」を祭る祝い唄としても親しまれています。
さんさ時雨吉沢浩

宮城県仙台市を中心に、岩手県水沢市、山形県東部、福島県相馬市から会津地方まで広く親しまれている民謡『さんさ時雨』です。
日本民謡の中で最も格調高い唄の一つとされていて、伊達一族の亘理五郎重宗が詠んだ「音もせで 茅野の夜の時雨きて 袖にさんさと降りかかるらむ」という歌を、伊達政宗が『さんさ時雨』に作り替え兵士たちに歌わせたことが始まりと言われています。
お立ち酒原田直之

『お立ち酒』は、宮城県黒川郡一帯で歌われてきた民謡です。
婚礼の折りに嫁や婿に付き添ってきた客が帰るときや、門口や庭先で酒を飲み干すときに、居合わせた人達によって斉唱されます。
今では婚礼だけでなく、祝いの席の納めの杯の際にも歌われているのだとか。
これは他県に見られない宮城県独特の風習ですね。
仙台めでた

祝いの席で歌い継がれる、晴れやかな魅力にあふれる民謡です。
正月に人々の幸福を願って歌う門付け唄として、古くから地域で親しまれてきました。
ゆったりとした素朴な旋律に乗せて、未来への希望や生命力への賛歌といった、聴く人の心に響く普遍的な祈りが歌われています。
新年のお祝いの席はもちろん、大切な人の未来の繁栄を願う心に優しく寄り添ってくれる1曲。
日本伝統の音楽を通して、晴れやかな気分になりたいときにもピッタリですね!
豊年こいこい節木谷有里

『豊年こいこい節』は、門付け芸人が歌っていた『こいこい節』を編曲したものです。
大正の末期頃まで、春になると仙台近郊の農家へ豊年の祈願をして歩く門付け芸人の一団がいて、「豊年万作さっさとこいこい」と鉦や三味線でにぎやかにはやしながら歩いていたと伝えられています。
夏の山唄瑞穂あけみ

黒川、桃生郡の農山村で、薪にする雑木切りのときに口ずさむ民謡『夏の山唄』です。
酒盛り唄の甚句が野外で歌われるうちに、のんびりとした節回しになったと言われています。
戦前は『草刈り唄』と呼ばれていて、夏草刈りの往来の際に宮城、桃生、黒川郡方面の農村で唄われた『草刈り馬子唄』の一種です。
長持唄

『長持唄』は、元は江戸時代の宿場などにいて駕籠を担いだ住所不定の「雲助」と呼ばれる人達が歌った『雲助唄』だったと言われています。
この唄を参勤交代の人足にかり出された農民が覚え、帰ったあとに伝えられたものがこの『長持唄』なのだそうです。








