宮城県に息づく民謡の数々は、東北の文化と人々の暮らしを鮮やかに映し出す音の宝物です。
雄大な山々を舞台にした山唄から、豊かな海の恵みを歌い上げる漁師唄まで、大地と人々の営みが生み出した味わい深い歌声が今も各地に残されています。
この記事では、仙台を中心に受け継がれてきた宮城県の民謡を集めました。
四季折々の風景や祭りのにぎわい、農作業の喜びなど、先人たちの思いが込められてた優しい調べに、耳を傾けてみませんか?
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宮城県で歌い継がれる美しき民謡|郷土の心を奏でる名作集(1〜10)
大漁唄い込み

威勢の良い掛け声と、大地に響くような力強い歌声が印象的な宮城を代表する民謡です。
歌詞には松島や石巻といった地元の名所が誇らしげに歌い込まれており、豊かな海の恵みとともに生きる人々の喜びや郷土への深い愛情が伝わってきます。
JR東北新幹線では1991年まで仙台駅の到着チャイムとして親しまれたほか、バンドのNeoBalladが『大漁唄い込み〜斎太郎節〜』として現代的に編曲した作品もあります。
仲間と声を合わせて一体感を楽しんだり、宮城の雄大な風景に思いをはせたり、さまざまな楽しみ方ができるでしょう。
仙台よしこの

宮城県ののどかな風景と、そこで暮らす人々の温かい心が目に浮かぶような民謡です。
三味線や尺八が奏でる素朴な調べは、雄大な山々や豊かな海の恵みといった郷土の情景をほうふつとさせますよね。
この楽曲は民謡の名手らによってたびたび音源化されており、今日に至るまで大切に歌い継がれてきました。
故郷を思うときや、日本の伝統的な音色に触れたいときにピッタリ。
先人たちの営みや喜びが込められた優しい歌声が、じんわりと心に染み渡るようです。
塩釜小原節

港町の活気と、人々が集う宴のほがらかな笑い声が聞こえてくるような1曲です。
もとは塩づくりや酒造りの場で生まれた労作歌が、やがて人々の間で親しまれるにぎやかな唄へと姿を変えていきました。
短い詩の形式から、物語を語るような口説き調へと発展した歴史があるのも、民謡ならではの奥深いところですね。
本作は、津軽三味線の力強い音色ともに、先人たちの息づかいを今に伝える名曲。
東北の豊かな風土に思いをはせながら、その素朴で温かい調べにじっくりと耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
宮城田の草取り唄

田の草取りという厳しい労働を励まし合うなかから生まれた、宮城の土の香りがする1曲です。
背中を折り曲げての単調な作業を、歌の力で明るく乗り越えようとした人々の、たくましさと温かみが伝わってくるようです。
本作は、地元民はもちろん、さまざまな民謡歌手によって歌い継がれてきました。
宮城ののどかな農村風景を心に描きながら、人々の暮らしに寄り添ってきた素朴な調べに耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
何かに懸命に取り組んでいるときに聴くと、きっと背中を押してくれるはずです。
宮城馬喰節

馬をひきながら夜道を行く馬喰の姿と、その心に宿る郷愁をあでやかに描いた宮城の労働歌です。
哀愁を帯びた旋律にのせて、長く厳しい旅路での苦労や望郷の念を歌い上げる、情感豊かな節回しが印象的な1曲。
2013年9月に発売された名盤『宮城民謡集』でも聴くことができます。
聴く人の心に染み渡る情景を描き出す本作。
東北の雄大な自然や、そこで力強く生きた人々の営みに思いをはせたいときに、じっくりと耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
摺臼ひき唄

宮城県北部の仙北地方に伝わる、農作業の厳しさと人々の息づかいを伝える労働歌です。
籾を摺るという骨の折れる作業のなかから生まれたこの曲は、一見すると楽に見えても、どんな仕事にも苦労が伴うという普遍的な真実を歌い上げています。
力強い節回しが、厳しい労働に黙々と向き合う先人たちの姿を思い起こさせますね。
その素朴ながらも心に響く調べは、日々の営みの尊さを感じさせてくれるようです。
郷土に根付く人々の飾らない心に触れたいときに、聴いてみてはいかがでしょうか。
仙台盆唄

夏の夜の盆踊りの輪が目に浮かぶような、心おどるリズムが印象的な宮城の民謡作品です。
1954年に仙台市宮城野区の風物や名所を歌詞に織り込み、振付とともに創作されました。
故郷の美しい風景や人々の温かい営みを歌った優しい調べが、聴く人を懐かしい夏の思い出へと誘います。
本作はMIKAGE PROJECTがEP『蹈‑TOU‑』で現代的な解釈を加えるなど、多彩な形で歌い継がれているのも味わい深いところ。
郷土への愛情が込められた音色に、そっと耳を傾けてみませんか?






