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ピアノの難しい曲|クラシックからジャズピアノまで紹介

ピアノへの造詣が深い方は、ある程度のピアノへの知識や技術が身についてくると難易度の高い楽曲を好んで聴くような時期があると思います。

さまざまなジャンルがあるなかで、クラシックとジャズピアノは特に難易度の高い作品が多く、長年にわたって多くの弾き手にとって壁として君臨しています。

今回はそんなピアノの難しい曲をピックアップしました。

速弾きを重視したジャズピアノから、音階の飛びが激しいクラシック、さらにはその両方の特徴を持つ現代クラシックまで、幅広いジャンルからチョイスしているので、ぜひチェックしてみてください。

ピアノの難しい曲|クラシックからジャズピアノまで紹介(41〜50)

巡礼の年 第2年 イタリア S.161 第7曲「ダンテを読んで-ソナタ風幻想曲」Franz Liszt

2020PTNA特級セミファイナル 森本 隼太/リスト/巡礼の年第2年「ダンテを読んで 」
巡礼の年 第2年 イタリア S.161 第7曲「ダンテを読んで-ソナタ風幻想曲」Franz Liszt

マイナーな作品でピアノ発表会に出たいという方にオススメしたいリストの作品が、こちらの『巡礼の年 第2年 イタリア S.161 第7曲「ダンテを読んで-ソナタ風幻想曲」』。

難易度としてはショパンの幻想曲よりも簡単で、異常なまでに難しいというわけではありませんが、確かな技量を見せるにはうってつけの作品です。

リストの作品にしては珍しく演奏効果が高いので、単純な楽曲としても楽しめるでしょう。

コーダの跳躍の難易度が高いので、腕に自信のある方はぜひ挑戦してみてください。

ピアノの難しい曲|クラシックからジャズピアノまで紹介(51〜60)

超絶技巧練習曲 第7番『英雄』Franz Liszt

2008 入賞者記念 尾崎 有飛 /リスト:超絶技巧練習曲 第7番「英雄的」
超絶技巧練習曲 第7番『英雄』Franz Liszt

フランツ・リストを代表する難曲集『超絶技巧練習曲』。

『マゼッパ』や『鬼火』といった非常に難しい楽曲がラインナップする作品ですね。

今回はその中から、こちらの『超絶技巧練習曲 第7番「英雄」』を紹介したいと思います。

日本ではイタリア語の『エロイカ』というタイトルでも有名ですね。

本作の難しさはなんといってもアルペジオが非常に多いこと。

最上級の作品ではありませんが、アルペジオに関してはすさまじく難しい作品です。

12の練習曲 Op.10-2Frederic Chopin

Dmitry Shishkin – Etude in A minor Op. 10 No. 2 (first stage)
12の練習曲 Op.10-2Frederic Chopin

フレデリック・ショパンの作品のなかでも、屈指の難易度をほこると言われている名作『12の練習曲』。

今回はその中でも、こちらの『12の練習曲 Op.10-2』を紹介したいと思います。

演奏効果はそれほど大きくはない作品ですが、難易度は非常に高いことで知られています。

そんなこの作品のポイントは、なんといっても冒頭部分。

1指と2指で和音を抑えるため、残りの3~5指で他の部分を演奏しなければなりません。

以上のことから、先天的な手の大きさと指の柔らかさが求められる高難易度の楽曲として知られています。

ゴルトベルク変奏曲(アリアと30の変奏曲)ト長調 BWV 988J.S.Bach

音楽の父、ヨハン・セバスチャン・バッハによる名曲『ゴルトベルク変奏曲(アリアと30の変奏曲)ト長調 BWV 988』。

全32曲からなる作品で、バッハの作品のなかでも屈指の難易度をほこることで知られています。

そんなこの作品の難しいポイントは、なんといってもオクターブ。

変奏によって速くなったり、ゆるやかになったりと複雑に速度が変わるなかで、広いオクターブに対応しなければなりません。

技術だけではなく、手の大きさといった先天的な要素も求められる高難易度の作品です。

夜のガスパール 第1曲 オンディーヌMaurice Ravel

フランスの文学に詳しい方であれば、この『夜のガスパール』というタイトルを目にして19世紀のフランスで生まれたルイ・ベルトランによる詩集を思い出すかもしれませんね。

本稿で取り上げているのはモーリス・ラヴェルによるピアノ独奏のための組曲で、実際にルイ・ベルトランの詩集に収録された3篇に着想を得た同名の作品です。

全3曲の中でも、今回は暑い夏に聴きたい曲というテーマですから第1曲『オンディーヌ』を紹介しましょう。

「オンディーヌ」とは四大精霊のうちの水をつかさどる精霊の名前で、日本人としては「ウンディーネ」という名称の方が馴染みがあるかもしれませんね。

ラヴェルによる水をテーマとしたピアノ曲といえば『水の戯れ』が思い浮かべられますが、こちらの『オンディーヌ』もぜひ知っておいてほしい作品です。

人間に恋したオンディーヌの物語を描いており、恋に破れた精霊のエモーションと激しい雨が降る様を、ラヴェルらしい高度な技術でもって表現した繊細かつドラマチックな逸品ですよ。

夜のガスパール 第3曲「スカルボ」Maurice Ravel

太田糸音/ラヴェル:夜のガスパール~第3曲:スカルボ
夜のガスパール 第3曲「スカルボ」Maurice Ravel

ラヴェルの作品のなかでも、屈指の難易度をほこると言われている作品『夜のガスパール 第3曲「スカルボ」』。

前衛的な表現を作り上げたラヴェルですが、本作でもその個性はいかんなく発揮されており、速いパッセージや難しいオクターブが連発するなかで、細かい表現を達成しなければなりません。

単純な難易度だけなら他の高難易度の曲に劣ることもあるものの、弾くのに精いっぱいの状態であれば、細かい表現を演出していくのは相当難しいといわざるをえません。

表現力に自信のある方は、ぜひ取り組んでみてください。

水の戯れMaurice Ravel

角野 隼斗/ラヴェル:水の戯れ(2018PTNA特級セミファイナル)Ravel – Jeux d’eau
水の戯れMaurice Ravel

独創的な音楽性でいくつもの名曲を生み出してきた偉大な作曲家、モーリス・ラヴェル。

こちらの『水の戯れ』はそんなラヴェルの作品のなかでも、特に有名な1曲です。

左手の8分音符と右手の16分音符から始まるこの楽曲は、控えめな構成でありながらも芯のある音を出さなければならないため、相当な表現力が求められます。

4小節目や同じ音型で2オクターブ上がる部分など、地味に弾きづらいところが多いのですが、その分、しっかりと聴き映えする楽曲でもあります。