ピアノの難しい曲|クラシックからジャズピアノまで紹介
ピアノへの造詣が深い方は、ある程度のピアノへの知識や技術が身についてくると難易度の高い楽曲を好んで聴くような時期があると思います。
さまざまなジャンルがあるなかで、クラシックとジャズピアノは特に難易度の高い作品が多く、長年にわたって多くの弾き手にとって壁として君臨しています。
今回はそんなピアノの難しい曲をピックアップしました。
速弾きを重視したジャズピアノから、音階の飛びが激しいクラシック、さらにはその両方の特徴を持つ現代クラシックまで、幅広いジャンルからチョイスしているので、ぜひチェックしてみてください。
ピアノの難しい曲|クラシックからジャズピアノまで紹介(1〜10)
鉄道シャルル=ヴァランタン・アルカン

フランスのロマン派を代表する作曲家、シャルル=ヴァンランタン・アルカン。
いくつもの名曲を残してきた彼の作品のなかで、特に難易度が高い作品と言われているのが、こちらの『鉄道』。
この作品は指の持久力と指の回りの両方が非常に高い作品で、序盤から終盤まで目まぐるしいほどの鍵盤の飛びを見せます。
手をクロスさせることは当たり前で、とにかくシンプルに演奏が難しいタイプの作品です。
弾き手は他の作品に比べて少ないのですが、ぜひさまざまなピアニストの演奏を聴き比べてみてください。
イスラメイミリイ・バラキエフ

ロシアの民族主義的な作曲家集団、ロシア5人組。
今で言うところのバンドみたいなもので、当時のロシアでは熱狂的な人気を集めていました。
ミリイ・バラキレフはロシア5人組のまとめ役として知られている作曲家で、現在は人物面での評価ばかりくだされています。
しかし、彼も作曲家。
現代人への挑戦状ともとれる難易度の高い曲を残しています。
それがこちらの『イスラメイ』。
鍵盤の飛びがすさまじく、上級者のなかでも実力を持っている人でなければミスタッチしてしまう非常に難易度の高い作品です。
トッカティーナニコライ・カプースチン

ウクライナを代表する偉大な作曲家、ニコライ・カプースチンさん。
近代音楽をベースにしたトリッキーな音楽性が魅力で、世界中のコアなクラシック愛好家からも非常に高い評価を集めていますね。
そんなニコライ・カプースチンさんの名曲といえば、こちらの『トッカティーナ』をイメージする方も多いのではないでしょうか?
この楽曲は近代音楽とアバンギャルドなジャズをミックスさせたような作品で、ビエナで修行を積んだピアニストでも油断はできないほどの、高い難易度をほこります。
ピアノ協奏曲第3番の大カデンツァセルゲイ・ラフマニノフ

近代音楽を代表する偉大な作曲家、セルゲイ・ラフマニノフ。
チャイコフスキーから受けた影響を受けたモスクワ楽派の作風は圧巻で、いくつもの名曲を残してきました。
こちらの『ピアノ協奏曲第3番の大カデンツァ』は、そんなセルゲイ・ラフマニノフの作品のなかでも異次元と言われているほど高い難易度をほこる作品です。
ピアノコンチェルトのなかで最も難しい作品といっても過言ではなく、鍵盤の飛び方がすさまじく、かつ持久力も求められるというプロでも演奏を避けるほどの難易度をほこります。
ラ・カンパネラフランツ・リスト

上級者向けの代表的な楽曲として知られているフランツ・リストの名曲、『ラ・カンパネラ』。
日本では辻井伸行さんによる演奏が非常に有名ですね。
この楽曲も非常に難しい作品として知られていますが、ピアニストでも弾けないというわけではありません。
が、しかし。
この楽曲は芸術性にも重きを置いている作品です。
そのため、全体の完成度という意味ではプロのピアニストでも難色を示します。
弾き手の総合的な実力が味わえる1曲です。
超絶技巧練習曲集5番「鬼火」フランツ・リスト

超絶技巧練習曲集5番『鬼火』。
歴史をこえたフランツ・リストからの挑戦状といっても過言ではないこの作品は、指の回りがなによりも重要視される曲です。
指が回りやすいタイプの人は『マゼッパ』の方が難易度が高いかもしれませんが、体力や指の持久力がまったく求められないというわけではありません。
全ての要素が高い水準で求められ、なおかつ指の回りに特化しているという表現が正しいでしょう。
あらゆる作品のなかでも特に難易度が高いクラシックです。
トルコ行進曲ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの名曲、『トルコ行進曲』。
大人から子供まで幅広い世代にわたって親しまれている作品ですね。
誰でも一度は耳にしたことがあると思います。
あまりにもなじみ深い作品のため、つい忘れてしまいがちですが、この楽曲も弾き手の実力が問われる難易度の高い作品です。
芸術性が高い作品というわけではないため、特別な表現力を問われることは少ないものの、単純に指の回りが柔らかくないと違和感のある演奏になってしまう部分が、この曲の難易度の高い点であり魅力でもあるでしょう。