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ピアノの難しい曲|クラシックからジャズピアノまで紹介

ピアノへの造詣が深い方は、ある程度のピアノへの知識や技術が身についてくると難易度の高い楽曲を好んで聴くような時期があると思います。

さまざまなジャンルがあるなかで、クラシックとジャズピアノは特に難易度の高い作品が多く、長年にわたって多くの弾き手にとって壁として君臨しています。

今回はそんなピアノの難しい曲をピックアップしました。

速弾きを重視したジャズピアノから、音階の飛びが激しいクラシック、さらにはその両方の特徴を持つ現代クラシックまで、幅広いジャンルからチョイスしているので、ぜひチェックしてみてください。

ピアノの難しい曲|クラシックからジャズピアノまで紹介(41〜60)

超絶技巧練習曲 第7番『英雄』Franz Liszt

2008 入賞者記念 尾崎 有飛 /リスト:超絶技巧練習曲 第7番「英雄的」
超絶技巧練習曲 第7番『英雄』Franz Liszt

フランツ・リストを代表する難曲集『超絶技巧練習曲』。

『マゼッパ』や『鬼火』といった非常に難しい楽曲がラインナップする作品ですね。

今回はその中から、こちらの『超絶技巧練習曲 第7番「英雄」』を紹介したいと思います。

日本ではイタリア語の『エロイカ』というタイトルでも有名ですね。

本作の難しさはなんといってもアルペジオが非常に多いこと。

最上級の作品ではありませんが、アルペジオに関してはすさまじく難しい作品です。

12の練習曲 Op.10-2Frederic Chopin

Dmitry Shishkin – Etude in A minor Op. 10 No. 2 (first stage)
12の練習曲 Op.10-2Frederic Chopin

フレデリック・ショパンの作品のなかでも、屈指の難易度をほこると言われている名作『12の練習曲』。

今回はその中でも、こちらの『12の練習曲 Op.10-2』を紹介したいと思います。

演奏効果はそれほど大きくはない作品ですが、難易度は非常に高いことで知られています。

そんなこの作品のポイントは、なんといっても冒頭部分。

1指と2指で和音を抑えるため、残りの3~5指で他の部分を演奏しなければなりません。

以上のことから、先天的な手の大きさと指の柔らかさが求められる高難易度の楽曲として知られています。

12の練習曲 Op.25-6Frederic Chopin

【三度のエチュード】横山幸雄 ショパン:エチュードOp.25-6 真上からのカメラアングル
12の練習曲 Op.25-6Frederic Chopin

いくつもの美しい名曲を作り上げてきたフランスの偉大な作曲家、フレデリック・ショパン。

実は難曲を多く生み出してきた作曲家としても知られており、なかでもこちらの『12の練習曲 Op.25-6』は屈指の難易度をほこる作品です。

そんなこの作品の難しいポイントは、なんといっても右手3度和音のトリルと3度和音の半音階にあるでしょう。

ただでさえ難しい3度ですが、この作品では3度に加えてドラマティックなメロディーを左手で奏でなければなりません。

相当な難易度をほこりますが、腕に自信のある方はぜひ挑戦してみてください。

バラード 第1番ト短調 Op.23Frederic Chopin

Nobuyuki Tsujii plays Chopin’s Ballade No.1 in G minor, Op.23
バラード 第1番ト短調 Op.23Frederic Chopin

ショパンの作品のなかでも、特に右手が難しいことで有名な作品『バラード 第1番ト短調 Op.23』。

冒頭と終盤を除けば、4分の6拍子にまとめられています。

要するに「ズン・タッ・タッ」のリズムですね。

このリズムをベースに裏打ちのアクセントが多い右手のメロディーを展開していきます。

そもそも、4分の6拍子は日本人にとってなじみのないリズムです。

このリズムをキープしながら複雑なメロディーを弾いていくのはそれだけで高難易度といえるでしょう。

コーダに関しては非常に演奏効果が高いのですが、その分、難易度も圧倒的ですので、ぜひ終盤を意識しながら聴いてみてください。

ゴルトベルク変奏曲(アリアと30の変奏曲)ト長調 BWV 988J.S.Bach

音楽の父、ヨハン・セバスチャン・バッハによる名曲『ゴルトベルク変奏曲(アリアと30の変奏曲)ト長調 BWV 988』。

全32曲からなる作品で、バッハの作品のなかでも屈指の難易度をほこることで知られています。

そんなこの作品の難しいポイントは、なんといってもオクターブ。

変奏によって速くなったり、ゆるやかになったりと複雑に速度が変わるなかで、広いオクターブに対応しなければなりません。

技術だけではなく、手の大きさといった先天的な要素も求められる高難易度の作品です。

夜のガスパール 第1曲 オンディーヌMaurice Ravel

フランスの文学に詳しい方であれば、この『夜のガスパール』というタイトルを目にして19世紀のフランスで生まれたルイ・ベルトランによる詩集を思い出すかもしれませんね。

本稿で取り上げているのはモーリス・ラヴェルによるピアノ独奏のための組曲で、実際にルイ・ベルトランの詩集に収録された3篇に着想を得た同名の作品です。

全3曲の中でも、今回は暑い夏に聴きたい曲というテーマですから第1曲『オンディーヌ』を紹介しましょう。

「オンディーヌ」とは四大精霊のうちの水をつかさどる精霊の名前で、日本人としては「ウンディーネ」という名称の方が馴染みがあるかもしれませんね。

ラヴェルによる水をテーマとしたピアノ曲といえば『水の戯れ』が思い浮かべられますが、こちらの『オンディーヌ』もぜひ知っておいてほしい作品です。

人間に恋したオンディーヌの物語を描いており、恋に破れた精霊のエモーションと激しい雨が降る様を、ラヴェルらしい高度な技術でもって表現した繊細かつドラマチックな逸品ですよ。