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【クラシック】有名ピアノ作品|一生に一度は弾きたい珠玉の名曲たち

【クラシック】有名ピアノ作品|一生に一度は弾きたい珠玉の名曲たち
最終更新:

バロック、古典、ロマン派、近現代、そして現代へと続く音楽史の中で、時代とともに変化を遂げてきたクラシック音楽。

しかし、各時代に生まれた名曲たちは、数百年経った今も色あせることなく、珠玉の名作として語り継がれています。

今回はそんなクラシック作品の中から、ピアノに親しんでいる方なら一生に一度は弾いてみたいと思う有名な作品を厳選!

作曲時のエピソードや演奏のポイント、そして練習の参考となる演奏動画とともにご紹介します。

【クラシック】有名ピアノ作品|一生に一度は弾きたい珠玉の名曲たち(1〜5)

ノクターン 第19番Op.72-1 ホ短調「遺作」NEW!Frederic Chopin

1827年頃、わずか17歳で作曲されたとは思えないほど深い哀愁を湛えた夜想曲です。

左手の絶え間なく続く三連符のアルペジオが心の揺らぎを表現し、その上に乗る右手の素朴で物悲しい旋律が、胸の内に秘めた想いを静かに語りかけます。

本作はホ短調で始まりながら、最後は温かい長調で静かに終わる構成が特徴的で、涙のあとの穏やかな安らぎを感じさせます。

ドラマ『Fringe』でも使用されました。

感傷的な夜に一人でじっくり向き合いたい、そんな気分に寄り添ってくれる一曲です。

6つの小品 『ノクターン』NEW!Pyotr Tchaikovsky

チャイコフスキー : 6つの小品 『ノクターン』【41_暗い・悲しい楽譜と解説付きクラシックピアノ曲】
6つの小品 『ノクターン』NEW!Pyotr Tchaikovsky

アルバム『6つの小品 Op.19』に収録されている、夜の静寂にふさわしい内省的な一曲です。

本作はまるで作曲者の個人的な告白を聴いているかのような、感傷的でありながらも温かい雰囲気に包まれています。

1873年秋に完成した作品で、涙を誘う美しい旋律のなかに、バレエ音楽を彷彿とさせる鐘のような響きがアクセントとして加わっているのが印象的ですね。

後にチェロと小オーケストラのために編曲された版もあり、原曲とはまた違った深い情感を味わえます。

悲しみに静かに浸り、自分の心と対話したい夜にぴったりの名曲ですよ。

ドゥムカ ハ短調 作品59NEW!Pyotr Tchaikovsky

チャイコフスキー/ドゥムカ-ロシアの農村風景/演奏:鈴木弘尚
ドゥムカ ハ短調 作品59NEW!Pyotr Tchaikovsky

ロシアの広大な田園風景が目に浮かぶような、ピョートル・チャイコフスキーによるピアノのための作品です。

1886年2月に作曲された本作は、ウクライナの「思いの中の小説」を意味する形式が用いられています。

深い哀愁を帯びた旋律で静かに始まりますが、中間部では民族舞曲のように一気に情熱的になり、感情がほとばしるようです。

しかし最後は再び静寂に包まれ、冒頭よりも諦念に満ちた響きで締めくくられます。

悲しみと祝祭的な喜びが交錯する本作は、感傷的な気分に浸りつつ、ドラマティックな展開も味わいたい方に聴いてほしい一曲です。

愛の夢 第3番Franz Liszt

「愛の夢」弾き直してみた/リスト/Liebestraume No.3/ピアノ/piano/CANACANA
愛の夢 第3番Franz Liszt

ロマン派の巨匠フランツ・リストの代表作として知られるこの作品は、幻想的な旋律と深い感情表現が特徴です。

1850年にピアノ独奏版として編曲されたこの曲は、もともと『おお、愛しうる限り愛せ』という歌曲でした。

愛の儚さと大切さを歌った詩をもとに、リストはピアノならではの表現力を存分に引き出しています。

繊細なタッチで奏でられる美しいメロディは、聴く人の心に深く染み入ります。

ゆったりとした夜に、この曲の魅力に浸ってみてはいかがでしょうか。

ピアノ愛好家の皆さんにぜひおすすめしたい珠玉の名曲です。

ソナチネ 嬰ヘ短調 M. 40 1楽章 中庸にNEW!Maurice Ravel

モーリス・ラヴェルの作品で、嬰ヘ短調の持つ物悲しい響きの中に、ガラス細工のような繊細な美しさが光る曲です。

古典的な形式の中に豊かな和声が織り込まれている本作は、静かな旋律と細やかな装飾音のバランスが絶妙で、ラヴェルの完璧主義者としての一面がうかがえます。

1905年11月に公式に出版され、後にはバレエ作品としても振付けられるなど、音楽の持つ儚い世界観が多方面で表現されました。

悲しみに沈む心に寄り添うような曲想なので、内に秘めた感情を静かに見つめたい時に聴くのがおすすめです。

その構築美に心を委ねてみるのもよいかもしれません。