ジャン=フィリップ・ラモーの名曲。人気のクラシック音楽
バロック時代のフランス名作曲家といえばジャン=フィリップ・ラモーです。
ラモーは充実した比較的大規模な合奏が加わる教会声楽形式「グラン・モテ」やオペラ「優雅なインドの国々」で高い評価を得ており、ラモーはバレエの動きに対して自然に音楽がハマり、ストラヴィンスキー以前の最大のバレエ音楽の作曲家と称されるほど素晴らしい音楽家です。
今回はそのラモーによるバロックらしいチェンバロ、クラウザンの名曲やオペラなどの曲を集めました。
ぜひ聞いていただけたらと思います。
ジャン=フィリップ・ラモーの名曲。人気のクラシック音楽(1〜10)
プラテー(Platée)Jean-Philippe Rameau

18世紀フランスで高い評価を得たバロック音楽の傑作です。
オペラ『プラテー』は、神々の嫉妬心を巧みに風刺したユニークな作品で、1745年にヴェルサイユ宮殿で初演されました。
美しくない水のニンフ・プラテーを主人公に、神々の策略と人間の愚かさを描いた物語は、観客を笑いで包みます。
音楽は軽快で華やかな舞曲や豊かな和声が特徴的で、プラテーの錯覚を象徴する風変わりなリズムが印象的です。
コミカルな要素と音楽の美しさを兼ね備えた本作は、バロックオペラの魅力を存分に味わいたい方におすすめです。
チェンバロ組曲 1728 Suite A-minorJean-Philippe Rameau

フランス・バロック音楽の真髄を体現するこの曲は、チェンバロの魅力を存分に引き出しています。
伝統的な舞曲形式を基調としながらも、独創的な変奏や和声の用い方で聴く者を魅了します。
特に「レ・トロワ・マン」や「ファンファリネット」といった楽章では、ラモーならではの技巧が光ります。
1728年に出版されたこの組曲は、バロック音楽の奥深さを堪能したい方や、チェンバロの表現力に興味のある方にぴったりです。
異国情緒があふれる楽章もあり、音楽を通じて18世紀の華やかな宮廷文化を垣間見ることができるでしょう。
組曲 レ・ボレアドJean-Philippe Rameau

華麗なバロック音楽の傑作が甦ります。
ジャン=フィリップ・ラモーの遺作である本作は、神話をモチーフにした壮大な物語を繊細かつ大胆な音楽で表現しています。
豊かなオーケストレーションと感情が豊かな旋律が織りなす音楽は、愛と運命をめぐる人間ドラマを見事に描き出しています。
1763年に作曲されながらも、初演は1964年まで待たなければなりませんでした。
バロック音楽の極みともいえる本作は、古典音楽ファンはもちろん、ドラマチックな物語と音楽を楽しみたい方にもおすすめです。
ガヴォットと変奏Jean-Philippe Rameau

バロック音楽の真髄を感じさせる美しい曲です。
ガヴォットという舞曲形式に基づいた6つの変奏が展開され、精緻な和声と豊かな表現力が魅力的です。
簡潔なメロディから始まり、次第に複雑さを増していく構成は、聴く人を飽きさせません。
クラヴサンやピアノの特性を存分に活かした技巧的な演奏も見どころで、1720年代に発表された時から現代に至るまで、多くの演奏家に愛され続けています。
バロック音楽に興味がある方はもちろん、ピアノやクラシック音楽を学んでいる方にもおすすめの1曲です。
華麗な演奏を聴いていると、ピアニストへの憧れも強くなってしまいますね。
コンセール用クラヴサン曲集 第1番(Suite in C Minor)Jean-Philippe Rameau

フランスバロック音楽の傑作がここにあります。
この曲集は、クラヴサンと他の楽器との共演を意図した作品群で、エキゾチックな雰囲気や優雅な旋律が特徴的です。
3つの楽章からなり、それぞれがユニークな名称を持ち、異国的な雰囲気や優美な表現を醸し出しています。
高度な技巧と豊かな表現力が求められる本作は、クラヴサン演奏の名作として今なお多くの音楽愛好家に親しまれています。
1741年に発表されたこの曲集は、当時の宮廷音楽や社交界で大きな人気を博しました。
バロック音楽の魅力を存分に味わいたい方におすすめの一曲です。
ガヴォット ニ長調Jean-Philippe Rameau

ガヴォットという舞曲形式に基づき、6つの変奏が続くこの曲は、鍵盤楽器の表現力を極めた作品です。
テーマとなるガヴォットは軽快で踊りのようなリズムを持ち、その後の変奏では和声の進行やリズムの変化によって、音楽的な複雑さを増していきます。
1726年頃に出版されたこの曲は、バロック音楽における変奏曲の技法を見事に表現しています。
クラヴサンやピアノの演奏技術を試すチャレンジングな内容で、バロック音楽に興味のある方や、鍵盤楽器の表現力に魅了される方におすすめの1曲です。
悲しみの支度(Tristes apprêts)Jean-Philippe Rameau

バロック時代のフランスの作曲家ジャン=フィリップ・ラモーによるオペラの中で、傑作と言われるギリシャ悲劇をモチーフに書かれた「カストールとポリュックス」です。
1737年版は、たいして評判にならなかったのですが、ラモーの音楽が円熟して行く中で書き直された1754年改訂版はフランスオペラを代表する傑作に生まれ変わりました。
その中で歌われるアリア「悲しみの支度、Tristes apprêts」を、バロックオペラの女王アニエス・メロンが愛する人を失ったテライールの深い悲しみの心情を美しい旋律で歌っている名曲です。