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リヒャルト・シュトラウスの名曲。人気のクラシック音楽

リヒャルト・シュトラウスはドイツの後期ロマン派を代表する作曲家です。

シュトラウスの代表曲、交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」は映画『2001年宇宙の旅』のテーマ曲として知られています。

また作曲された交響詩で『マクベス』や『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』は吹奏楽でもよく演奏されて、吹奏楽経験者にもおなじみの作曲家でもあります。

初期はシュトラウスの父の影響でモーツァルトやシューマンであるようなクラシックの様式を守った作品が多く、ワーグナーの姪の1人と結婚したアレクサンダー・リッターと出会い革新的な作品を作曲するようになっていきます。

今回は古典的な一面と交響詩の巨匠としての変化していくシュトラウスを楽しめる作品たちを紹介していきます。

時代をなぞって聴くと作風の変化が楽しめるので、作られた時代を気にしながら聞いてみて頂けたらと思います。

リヒャルト・シュトラウスの名曲。人気のクラシック音楽(1〜10)

組曲「ばらの騎士」リヒャルト・シュトラウス

シュトラウス《ばらの騎士》全曲 クライバー指揮/ウィーン・フィル
組曲「ばらの騎士」リヒャルト・シュトラウス

後期ロマン派を代表する作曲家リヒャルト・シュトラウスの名作オペラから抜粋された組曲を紹介します。

18世紀のウィーンを舞台に、貴族社会の恋愛模様を描いたこの作品は、1911年1月にドレスデン宮廷歌劇場で初演され大成功を収めました。

モーツァルトを意識した親しみやすい旋律と、ワルツのリズムを取り入れた華やかな音楽が特徴です。

愛の儚さや時間の移ろい、自己犠牲の美徳をテーマにした物語は、人々の心に深く響きます。

オペラ全体を20分程度に凝縮した本作は、クラシック音楽に興味はあるけれど長時間の鑑賞は苦手という方にもおすすめです。

優雅で美しい旋律を楽しんでみてはいかがでしょうか。

組曲「町人貴族」リヒャルト・シュトラウス

R. Strauss: Le Bourgeois Gentilhomme, Reiner & CSO (1956) R. シュトラウス 町人貴族 ライナー
組曲「町人貴族」リヒャルト・シュトラウス

モリエールの戯曲『町人貴族』を基にした組曲で、貴族に憧れる町人ジュルダン氏を風刺的に描いています。

シュトラウスらしい繊細な室内楽的編成で、古典的な舞曲形式を取り入れつつ新古典主義的な作風が光る作品です。

1920年1月にウィーンで初演されました。

優雅なメヌエットや軽快な踊りの音楽など、物語の雰囲気を見事に表現しています。

クラシック音楽に興味のある方にぜひおすすめしたい1曲です。

シュトラウスの音楽の魅力を存分に味わえますよ!

アルプス交響曲Bernard Haitink/Vienna Philharmonic Orchestra

リヒャルト・ワーグナーとフランツ・リストの後継者と言われているリヒャルト・シュトラウスの名曲を紹介します。

この曲もタイトルこそ交響曲ですが、実際には交響詩とも言ってもよい内容です。

アルプスの山の中に入り、山を登り、嵐が来て、最後には山頂に至るという高峰登山の様子が、音楽で写実的に、そして見事に表現されています。

吹奏楽でも演奏される名曲で、この曲をコンクールや定期演奏会のために半年も1年も練習した人もいらっしゃるのではないでしょうか。

交響曲には珍しく楽章が1つしかない単楽章の曲ですが、演奏には50分もかかり、数小節ごとに曲をイメージさせるタイトルがつけられ、各部分は切れ目がなく演奏されます。

数小節ごとにタイトルがあることから、楽譜から演奏するところと作曲者のイメージがつきやすい1曲です。

リヒャルト・シュトラウスの名曲。人気のクラシック音楽(11〜20)

サロメリヒャルト・シュトラウス

シュトラウス《サロメ》全曲 ニルソン/ショルティ指揮/ウィーンフィル
サロメリヒャルト・シュトラウス

この曲は1905年に初演されたオペラで、新約聖書の挿話を基にした物語です。

官能的で背徳的な内容が特徴で、初演当時は物議を醸しました。

主人公サロメ役は、可憐さと狂気を併せ持つ難しい役柄として知られています。

豊かなオーケストレーションと深い心理描写が魅力的で、特に「7つのヴェールの踊り」は有名ですね。

世界中のオペラハウスで上演され、多くの人々を魅了し続けています。

人間の欲望と狂気を描いた深遠なテーマは、現代でも色褪せることなく、観る人の心に強い印象を残すはずです。

ヴァイオリン協奏曲ニ短調 作品8 TrV 110ヴァイオリン:ウルフ・ヘルシャー/管弦楽:シュターツカペレ・ドレスデン/指揮:ルドルフ・ケンペ

シュトラウスといえば交響詩ですが、そのシュトラウスの書き残した唯一のヴァイオリン協奏曲です。

シュトラウスがティーンエイジャーの時に書き残した曲は、以降の特徴となる絵画的な色彩感覚にあふれたものではなく、むしろもう少し古い古典派音楽のようであるのはおもしろい所です。

というのは、幼い頃はホルン奏者であった父の影響で保守的な音楽教育を受けており、シュトラウスの原点はこのような古典的なクラシック音楽。

革新的な作風を書くようになったのはヴァイオリン奏者で、ワーグナーの姪の1人と結婚したアレクサンダー・リッターと出会ってからで、1889年より前に作られたものはこのような古典的な作品が多いのです。

古典的な3楽章形式で、カデンツァありません。

ヴァイオリンパートは、特に両端の楽章で高度な技術を必要とするのが特徴です。

スコア付の動画を紹介するのでヴァイオリン弾きはチャレンジしてみてください。

マクベスケンペ指揮、シュターツィカペレ・ドレスデン

Richard Strauss – Macbeth Op. 23 – Staatskapelle Dresden, Rudolf Kempe.
マクベスケンペ指揮、シュターツィカペレ・ドレスデン

リヒャルト・シュトラウスの大きな業績のひとつは、交響詩という形式の音楽を作った事です。

オーケストラで演奏する交響曲と、声楽家が歌って物語るオペラを程よく混ぜたジャンルで、映画音楽でいうサントラを聴いてシーンを思い浮かべるようなジャンルです。

音のそれやそのものだけを表現するのではなく、なにかの標題に基づいて音を表現していくものです。

「マクベス」は、シュトラウスの書いた最初の交響詩です。

原曲はオーケストラの作品ですが、吹奏楽でもよく演奏される名曲で、吹奏楽部だった人や社会人吹奏楽団に入っている方ではおなじみの1曲ではないでしょうか。

シュトラウスの中では最も改訂が重ねてあり、自ら伝えたい内容のために改訂数が苦戦具合を物語っています。

改訂が重ねられたということはさまざななバージョンがあるということでもし違う録音があったら聞き比べてみてください。

エレクトラリヒャルト・シュトラウス

シュトラウス《エレクトラ》全曲 ベーム指揮/ドレスデン国立歌劇場管弦楽団
エレクトラリヒャルト・シュトラウス

ドイツが誇る後期ロマン派の巨匠リヒャルト・シュトラウスの傑作オペラから、ギリシャ悲劇をモチーフにした作品を紹介します。

この曲は複雑な音楽構造で知られていますが、海外でも評価が高く、クラシック音楽ファンの間で人気ですね!

1幕構成の大規模なオーケストラ編成で、不協和音や多調性を駆使して登場人物の心理を表現しています。

テーマは復讐と狂気。

父を殺害された主人公の激しい感情が音楽に反映されているので、その心情を想像しながら聴くとより楽しめるでしょう。

1909年1月にドレスデンで初演された本作は、賛否両論を呼びましたが、今ではシュトラウスの代表作として世界中で上演されています。