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リヒャルト・シュトラウスの名曲。人気のクラシック音楽

リヒャルト・シュトラウスはドイツの後期ロマン派を代表する作曲家です。

シュトラウスの代表曲、交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」は映画『2001年宇宙の旅』のテーマ曲として知られています。

また作曲された交響詩で『マクベス』や『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』は吹奏楽でもよく演奏されて、吹奏楽経験者にもおなじみの作曲家でもあります。

初期はシュトラウスの父の影響でモーツァルトやシューマンであるようなクラシックの様式を守った作品が多く、ワーグナーの姪の1人と結婚したアレクサンダー・リッターと出会い革新的な作品を作曲するようになっていきます。

今回は古典的な一面と交響詩の巨匠としての変化していくシュトラウスを楽しめる作品たちを紹介していきます。

時代をなぞって聴くと作風の変化が楽しめるので、作られた時代を気にしながら聞いてみて頂けたらと思います。

もくじ

リヒャルト・シュトラウスの名曲。人気のクラシック音楽(1〜20)

交響的幻想曲『イタリアから』作品16Zdenek Kosler/Slovak Philharmonic Orchestra

交響詩の巨匠でドイツを代表とする作曲家リヒャルト・シュトラウスは、標題をつけた音楽を数多く作曲し、絶対音楽ではなくて、景色や人物、その他のものを音楽であらわす事の多かったのですが、シュトラウスがはじめて標題つきの音楽を書いたのは、1886年に作曲されたこの曲、交響的幻想曲『イタリアから』です。

「ナポリ人の生活」など、イタリアの情景が描かれます。

シュトラウスは父親の影響で保守的な音楽教育を受けていたため、当初はモーツァルトを崇拝し、この作品にもその影響が多くあります。

交響詩の巨匠となっていくちょうど節目の作品であり、内容も見るとまだ描写的な表現はなく、ソナタ形式など4楽章構成のベートーベンやブラームスにあるような曲想となっています。

ここから今でよく聞く交響詩のシュトラウスとなる原点を聞けるのでこの曲から以降、以前の作品を聞いてみるとよいかもしれません。

作風の移り変わりが聞けて楽しめると思います。

ブルレスケ ニ短調(ピアノと管弦楽)マルタ・アルゲリッチ

交響詩『ドン・ファン』や『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』など交響詩の名人という印象があるリヒャルト・シュトラウスですが、立派なピアノコンチェルトも残しています。

そのコンチェルトの一つに『ブルレスケ』があり、タイトルが耳慣れないものですが、クラシック音楽にある楽式の一種です。

ピアノ演奏が超絶技巧のレベルであり、作曲から初演までに時間を要しました。

初演はベートーヴェン直系でリストの高弟であるダルベールでした。

世界のクラシック音楽界で高い評価を受けているピアニストの一人マルタ・アルゲリッチによる演奏もたいへん有名なものです。

技術的な演奏の難しさもですが、風景な部分でも雰囲気を出して聞かせるように弾くのは難しいようです。

しかし、音がどこか風景や人物が物語っているように聞こえる部分が多いのがシュトラウスらしいですね。

リヒャルト・シュトラウスの名曲。人気のクラシック音楽(21〜40)

弦楽オーケストラとハープを伴ったクラリネットとファゴットのための二重小協奏曲 ヘ長調 TrV 293リヒャルト・シュトラウス

リヒャルト・シュトラウスの晩年の作品を紹介します。

1947年に作曲されたこの曲は、クラリネットとファゴットの二重協奏曲で、弦楽オーケストラとハープを伴奏に持つ珍しい編成です。

当初は「豚の番人と王女」といった物語的な要素を持たせる予定でしたが、最終的には純粋な器楽作品として完成されました。

3つの楽章が切れ目がなく演奏される約20分の曲で、クラリネットとファゴットの美しい対話が印象的です。

シュトラウスの円熟した作風が感じられ、クラシック音楽ファンにおすすめの一曲です。

4つの最後の歌ジョージ・セル指揮/ベルリン放送交響楽団

シュトラウス 《4つの最後の歌》 シュヴァルツコップ(1965)
4つの最後の歌ジョージ・セル指揮/ベルリン放送交響楽団

「セレナーデ」がピアノ伴奏で短い歌曲であるのに対し、シュトラウスが晩年に書いたこの曲は、管弦による伴奏のうえ、全体が4部に分かれるという大きなものです。

詩はヘッセによるものと、アイヒェンドルフによるものから選ばれています。

13管楽器のための組曲リヒャルト・シュトラウス

R.シュトラウス:13楽器のための組曲 変ロ長調 作品4 ルルー 2010
13管楽器のための組曲リヒャルト・シュトラウス

20歳の時に作曲された本作は、古典的な組曲形式を踏襲しつつ、ロマン派の要素を取り入れたリヒャルト・シュトラウスの意欲作です。

13種類の管楽器で構成され、全4楽章からなります。

シュトラウスの楽器の用法の巧みさや、緻密な動機操作、対位法の手腕が随所に見られ、若き作曲者の力作として高く評価されています。

1884年10月にミュンヘンで初演され、シュトラウス自身が指揮を務めました。

クラシック音楽に興味がある方や、管楽器の魅力を堪能したい方におすすめの一曲です。

ホルン協奏曲第2番変ホ長調リヒャルト・シュトラウス

R. Strauss: Horn Concerto No. 2, Brain & Sawallisch (1956) R. シュトラウス ホルン協奏曲第2番 ブレイン
ホルン協奏曲第2番変ホ長調リヒャルト・シュトラウス

リヒャルト・シュトラウスの晩年の名作です。

シュトラウスの父はホルン奏者で、シュトラウスは幼少期からホルンの音色に親しんでいました。

本作は、シュトラウスの成熟した作曲技法と深い音楽的洞察が反映されています。

全3楽章から成り、特に第3楽章はモーツァルトへのオマージュを感じさせる軽快さと明るさを持っています。

1943年8月11日にザルツブルク音楽祭で初演されましたが、戦時中にもかかわらず希望に満ちた雰囲気を持つ曲です。

ホルンの豊かな表現力を存分に引き出しており、クラシック音楽ファンはもちろん、ホルンの魅力に惹かれる方にもおすすめです。