リヒャルト・シュトラウスの名曲。人気のクラシック音楽
リヒャルト・シュトラウスはドイツの後期ロマン派を代表する作曲家です。
シュトラウスの代表曲、交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」は映画『2001年宇宙の旅』のテーマ曲として知られています。
また作曲された交響詩で『マクベス』や『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』は吹奏楽でもよく演奏されて、吹奏楽経験者にもおなじみの作曲家でもあります。
初期はシュトラウスの父の影響でモーツァルトやシューマンであるようなクラシックの様式を守った作品が多く、ワーグナーの姪の1人と結婚したアレクサンダー・リッターと出会い革新的な作品を作曲するようになっていきます。
今回は古典的な一面と交響詩の巨匠としての変化していくシュトラウスを楽しめる作品たちを紹介していきます。
時代をなぞって聴くと作風の変化が楽しめるので、作られた時代を気にしながら聞いてみて頂けたらと思います。
もくじ
- リヒャルト・シュトラウスの名曲。人気のクラシック音楽
- ドン・ファンリヒャルト・シュトラウス
- 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」Fritz Reiner/The Chicago Symphony Orchestra
- ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずらデイヴィッド・ジンマン/チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団
- セレナーデリヒャルト・シュトラウス
- ホルン協奏曲第1番 変ホ長調リヒャルト・シュトラウス
- 組曲「ばらの騎士」リヒャルト・シュトラウス
- 組曲「町人貴族」リヒャルト・シュトラウス
- サロメリヒャルト・シュトラウス
- 英雄の生涯小澤征爾&バイエルン放送交響楽団
- エレクトラリヒャルト・シュトラウス
- ナクソス島のアリアドネリヒャルト・シュトラウス
- メタモルフォーゼン~23の独奏弦楽器のための習作リヒャルト・シュトラウス
- ヴァイオリン協奏曲ニ短調 作品8 TrV 110ヴァイオリン:ウルフ・ヘルシャー/管弦楽:シュターツカペレ・ドレスデン/指揮:ルドルフ・ケンペ
- 13管楽器のためのセレナード広上淳一指揮京都市交響楽団
- アルプス交響曲Bernard Haitink/Vienna Philharmonic Orchestra
- マクベスケンペ指揮、シュターツィカペレ・ドレスデン
- 死と変容サー・ゲオルグ・ショルティ指揮/シカゴ交響楽団
- オーボエ協奏曲ニ長調シュテファン・シーリ
- 交響的幻想曲『イタリアから』作品16Zdenek Kosler/Slovak Philharmonic Orchestra
- ブルレスケ ニ短調(ピアノと管弦楽)マルタ・アルゲリッチ
- 弦楽オーケストラとハープを伴ったクラリネットとファゴットのための二重小協奏曲 ヘ長調 TrV 293リヒャルト・シュトラウス
- 4つの最後の歌ジョージ・セル指揮/ベルリン放送交響楽団
- 13管楽器のための組曲リヒャルト・シュトラウス
- ホルン協奏曲第2番変ホ長調リヒャルト・シュトラウス
- ヴァイオリン・ソナタリヒャルト・シュトラウス
- 家庭交響曲リヒャルト・シュトラウス
- 万霊節Barbara Bonney
- ドン・キホーテジョージ・セル指揮、クリーブランド管弦楽団
- 交響曲第2番田中健指揮、ISP
- 「影のない女」による交響的幻想曲ティーレマン指揮ウィーン・フィル
リヒャルト・シュトラウスの名曲。人気のクラシック音楽(1〜20)
ドン・ファンリヒャルト・シュトラウス

交響詩というジャンルを確立した作曲家の一人といってもいい交響詩の名作曲家リヒャルト・シュトラウスの作品を紹介します。
1888年に作曲された交響詩は、スペインの伝説的な人物ドン・ファンを題材にしています。
理想の愛を追い求めるも満たされず、最後は破滅へと至る主人公の心理と運命を、豊かなオーケストレーションで表現しています。
冒頭の情熱的な弦楽器の上昇音型から、木管楽器の美しい旋律、そしてホルンの力強いメロディーまで、多彩な音色で聴く人を魅了します。
クラシック音楽に興味のある方はもちろん、ドラマチックな物語性のある音楽が好きな方にもおすすめの一曲です。
交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」Fritz Reiner/The Chicago Symphony Orchestra

現在、リヒャルト・シュトラウスの曲のなかでもっとも知られているのは、「ツァラトゥストラはかく語りき」のプロローグ部分ではないでしょうか。
映画「2001年宇宙の旅」で使われて以来、いろいろな映画やテレビで用いられています。
冒頭があまりにも有名ですが、1から9つまである交響詩です。
『ツァラトゥストラ』とは、ドイツの思想家フリードリヒ・ニーチェの同名の著作からインスピレーションを得て作曲されました。
フルで聴くと古典的映画の名作のサントラを聞くような感覚です。
また、こういう曲だったのかと知る良い機会なのでぜひフルで聴いてみてください。
シュトラウスの世界を知れる名曲です。
ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずらデイヴィッド・ジンマン/チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団

吹奏楽出身者にもなじみがあるリヒャルト・シュトラウスの作品、それが『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』です。
吹奏楽コンクール全国大会でも強豪校がこぞって演奏される名曲で、原曲はもちろん管弦楽編成で書かれたオーケストラの曲です。
ホルンのソロがとてもおいしく活躍する曲ですね。
曲名にある『ティル・オイレンシュピーゲル』とは14世紀ごろに北ドイツに実在したとされる伝説の奇人であり、さまざまないたずらをする人物だったそうです。
作品を聞くと交響曲とオペラをほどよく混ぜたオーケストラで物語るように聞こえて、この曲が交響詩というジャンルの代名詞とも言える曲となっていることがわかります。
時折出てくる滑稽なフレーズはまさしくティル・オイレンシュピーゲルの様相を表してます。
吹奏楽コンクールなどで演奏される方はスコアも見ながら聞くと勉強になるでしょう。
セレナーデリヒャルト・シュトラウス

ドイツが誇る後期ロマン派の巨匠から、甘美なセレナードをご紹介します。
1886年12月、冬の寒さが厳しくなる頃にミュンヘンで生み出されたこの曲。
シュトラウスが愛したシャックの詩に、恋心を込めて作曲しました。
きらめく伴奏に乗せて、オクターブの跳躍から始まる旋律が恋の喜びを歌い上げます。
6/8拍子のリズムに乗って、軽やかな足取りで月明かりの庭へと誘う様子が目に浮かびますね。
ロマンチックな夜を過ごしたい人におすすめの1曲です。
ピアノ伴奏とともに歌ってみるのもすてきですよ。
シュトラウスの世界に浸ってみませんか?
ホルン協奏曲第1番 変ホ長調リヒャルト・シュトラウス

作曲家リヒャルト・シュトラウスが18歳の頃に書いた作品です。
父親への敬意を込めて作曲されたこの曲は、ホルン奏者にとって大切なレパートリーの1つ。
3つの楽章が切れ目がなく演奏され、若々しく晴れやかな雰囲気が魅力です。
1楽章は華やかなファンファーレ風の旋律、2楽章は穏やかで伸びやかな旋律、3楽章は軽快で爽快な雰囲気。
ホルンの柔らかく美しい音色が際立ちます。
1883年にピアノ伴奏版で初演され、その後1885年3月4日に管弦楽伴奏版が初演されました。
クラシック音楽が好きな方におすすめの1曲です。
組曲「ばらの騎士」リヒャルト・シュトラウス

後期ロマン派を代表する作曲家リヒャルト・シュトラウスの名作オペラから抜粋された組曲を紹介します。
18世紀のウィーンを舞台に、貴族社会の恋愛模様を描いたこの作品は、1911年1月にドレスデン宮廷歌劇場で初演され大成功を収めました。
モーツァルトを意識した親しみやすい旋律と、ワルツのリズムを取り入れた華やかな音楽が特徴です。
愛の儚さや時間の移ろい、自己犠牲の美徳をテーマにした物語は、人々の心に深く響きます。
オペラ全体を20分程度に凝縮した本作は、クラシック音楽に興味はあるけれど長時間の鑑賞は苦手という方にもおすすめです。
優雅で美しい旋律を楽しんでみてはいかがでしょうか。