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テクノのススメ~往年の名曲から00年代以降の人気曲まで

1980年初頭、アメリカはシカゴのクラブで生まれたハウス・ミュージックから派生し、デトロイトにて産声を上げたテクノ。

その革新性は、他ジャンルのアーティストへも大きな影響を与え続けています。

音楽史的においては、クラフトワークやYMOといったアーティストたちが試みていた電子音楽なども重要な要素ではありますが、今回の記事では純粋なダンス・ミュージックとしてのテクノを軸とした名曲や人気曲をご紹介!

クラシックな有名曲から、ジャンルの発展とともに生まれた90年代~00年代の名曲まで幅広く選出。

これからテクノを聴いてみたい、という方はぜひチェックしてみてくださいね!

テクノのススメ~往年の名曲から00年代以降の人気曲まで(21〜30)

The Grey AreaNEW!Robert Hood

今から30年以上前の1990年代初頭にデトロイト・テクノの重要ユニット「アンダーグラウンド・レジスタンス」に参加し、後にミニマル・テクノを確立したロバート・フッドさん。

ストイックに音を削ぎ落とすスタイルで、長きにわたりシーンをけん引し続けるレジェンドですよね。

そんなロバートさんが自身のレーベル「M-Plant」から1997年2月に発売した12インチ『Moveable Parts Chapter 2』に収録されているのが本作です。

シンプルな4つ打ちのリズムと反復するシンセだけで構成され、10分を超える長尺ながら聴き手を没入させるグルーヴは、まさにミニマル・テクノの教科書と呼ぶべき仕上がりでしょう。

2014年のアルバム『M-Print: 20 Years of M-Plant Music』の1曲目にも選ばれた名曲であり、ソリッドな音世界に浸りたい方には確実に聴いてほしい傑作だと言えましょう。

La RealNEW!Surgeon

イギリスはバーミンガムを拠点に、インダストリアルなテクノサウンドを開拓してきたプロデューサー、サージョンさん。

彼が2000年3月に自身のレーベル『Counterbalance』から発売した本作は、ハードで硬質なミニマル・サウンドの真骨頂とも言える1枚でしょう。

スペインに実在した伝説的なクラブの名前を冠しており、現地の熱狂的な夜を象徴するアンセムとして長く愛されてきました。

削ぎ落とされたビートと金属的な反復フレーズが徐々に変化していく構成は、聴く者を深い没入感へと誘いますね。

派手なメロディこそありませんが、ストイックなグルーヴが身体の芯を揺さぶるような高揚感を与えてくれるはず。

ダンスフロアで無心になりたい時はもちろん、作業用BGMとして集中力を高めたい方にも、ぜひ一度は体験してほしい名作と断言しましょう!

KlickNEW!Thomas Brinkmann

Thomas Brinkmann – Klick (Full Album, 2000, Minimal Techno, Germany)
KlickNEW!Thomas Brinkmann

レコードを楽器として扱う独自の手法で知られるトーマス・ブリンクマンさんは、ドイツ出身のプロデューサーであり、ミニマル・テクノの異才としてカルト的な人気を誇るアーティスト。

映画『John & Jane』への楽曲提供でも知られ、レコード溝に傷をつけてループを作るアプローチは多大な影響を与えたのですね。

そんな彼が2000年に発表した名盤『Klick』は、その手法の集大成とも言える作品。

クリック音やノイズが規則的に刻まれるストイックなサウンドですが、微細なズレが生むグルーヴは不思議とファンキーで、聴くほどにその音響世界に引き込まれてしまうことでしょう。

一人でじっくりと音の粒子に向き合いたい夜にも最適な一枚と言えそうです。

SharevariA Number of Names

1981年リリース、デトロイト・テクノの古典的な名曲にしてルーツと言えるのがこちらの『Sharevari』でしょう。

デリック・メイさんにジェフ・ミルズさん、カール・クレイグさんやホアン・アトキンスさんといった大物中の大物が今もプレイするというクラシックな1曲であり、デトロイト・テクノの源流と言われるCybotronの『Alleys Of Your Mind』よりもさらに早い時期に1980年に製作されていたという話もあるのだとか。

カナダ人トリオによるこちらの楽曲は、シンプル極まりない4つ打ちのキック・ドラムとあやしげなベース・ライン、単調と見せかけてクセになるシンセのフレーズ、機械的なボーカルがやたらクールな逸品です!

テクノ史に残る名曲として、ぜひあなたのプレイリストにも加えてみてくださいね。

At Les (Versus Edit Version)Carl Craig

デトロイト・テクノのカリスマ的な存在であり、多くのアーティスト名義を使い分けてジャンルレスなサウンドをクリエイトし続けるカール・クレイグさん。

その功績は短い文章で語れるものではありませんが、今回はクレイグさんの生み出してきた数多くの名トラックの中でも、時代をこえて愛され続ける名曲『At Les』を紹介します。

2017年にオーケストラとコラボレーションし、テクノとクラシックを自在に横断する天才ピアニストのフランチェスコ・トリスティアーノさんが編曲を担当、クレイグさんの生み出してきた楽曲に新たな声明を吹き込んだ『Versus』にも収録されておりましたね。

1997年に発表されたオリジナルはジャジーな香り漂うソリッドなドラムスの上を美麗なシンセ音が浮遊し、シリアスかつダークな雰囲気に魂ごと持っていかれてしまいます!

Big FunInner City

デトロイト・テクノの傑作であり、ダンス・ミュージックにおける古典中の古典です!

デトロイト・テクノのオリジネイターと言われるケヴィン・サンダーソンさんが、女性シンガーのパリス・グレイさんを迎えたユニット、インナー・シティが1988年にリリースした楽曲『Big Fun』は彼らのデビュー曲であり、後にリリースされて大ヒットを記録した『Good Life』と並んで、インディー・シティの代表曲にしてテクノの歴史に残る名曲。

純然たるテクノのトラックにキャッチーなシンセのリフ、ポップな女性ボーカルが絶妙なバランスでブレンドされており、革新的なテクノ・クラシックとして永遠に色あせない輝きを放ち続けています。

やはりこういった楽曲はアナログ盤で、かつ爆音で楽しみたいですね!

Orange Minus 1Richie Hawtin

彼もまたこのテーマでは語らずにはいられないミュージシャン、リッチー・ホゥティンさん。

テクノと密接な関係にあるハウスミュージックはかなり細分化されたジャンルがあり、その中でもアナログシンセの響きを用いた、アシッド・ハウスに影響を受けたミュージシャンです。

こちらの楽曲『Orange Minus』はミニマル感のある楽曲で、繰り返しのなかにどこかアシッドなテイストも発見できるかと思います。

大の日本好きというエピソードも有名で、日本人の我々にとって親しみやすさも感じられます。