テクノのススメ~往年の名曲から00年代以降の人気曲まで
1980年初頭、アメリカはシカゴのクラブで生まれたハウス・ミュージックから派生し、デトロイトにて産声を上げたテクノ。
その革新性は、他ジャンルのアーティストへも大きな影響を与え続けています。
音楽史的においては、クラフトワークやYMOといったアーティストたちが試みていた電子音楽なども重要な要素ではありますが、今回の記事では純粋なダンス・ミュージックとしてのテクノを軸とした名曲や人気曲をご紹介!
クラシックな有名曲から、ジャンルの発展とともに生まれた90年代~00年代の名曲まで幅広く選出。
これからテクノを聴いてみたい、という方はぜひチェックしてみてくださいね!
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テクノのススメ~往年の名曲から00年代以降の人気曲まで(1〜10)
FirestarterThe Prodigy

ザ・プロディジーさんはロックとテクノの融合を試みてきたテクノバンドです。
この曲で使用されているサンプリングされたドラムはやギターのリフはロックそのものですが、加工を重ねることでテクノとして成立させています。
他にもサンプリングされたボーカルなどがちりばめられていて、電子音楽の代表的な楽器であるシンセサイザーのサウンドはそれほど多くありません。
この曲のみならず常識にとらわれずに生み出されたザ・プロディジーさんの作品は、電子音楽の可能性を大きく広げたと称賛されています。
Der Tanz der GluehwuermchenNEW!Dominik Eulberg

ドイツのヴェスターヴァルト地方出身で、なんと本職の生物学者でもあるドミニク・オイラーブルクさんをご存知でしょうか?
自然への深い愛情をテクノと融合させる稀有な存在であり、鳥や虫の音を取り入れた有機的なサウンドが特徴なのですね。
2011年リリースの名盤『Diorama』に収録されている『Der Tanz der Gluehwuermchen』は、「ホタルのダンス」というタイトルの通り、夜の闇に明滅する光を繊細なシンセ音で描いた名曲です。
無機質になりがちなミニマル・テクノにあって、これほど叙情的な世界観を構築できるのは彼ならではの手腕でしょう。
クラブだけでなく、自宅で自然の情景を思い浮かべながら聴くのにも最適な本作は、知性と感性が同居した傑作と言えますね。
Inferno (Original Mix)Carl Cox, Reinier Zonneveld, Christopher Coe

イギリス出身のダンス・ミュージックの伝説的な存在であり、長きに渡ってイビザ島のトップDJとして名を馳せてきたカール・コックスさん。
フロアの狂騒を生み出す驚異的なテクニックを持ち、ジャンルレスに展開していく音作りをこなし、実業家としての顔をも持ち合わせる言葉通りのマルチなタレントの持ち主ですよね。
そんなカール・コックスさんが1991年生まれの若きDJレイニエル・ゾンネフェルトさんと、オーストラリア出身のクリストファー・コーさんとの連名で、2018年にリリースした『Inferno』をご紹介。
硬質な4つ打ちのトラックを軸として、8分をこえる長尺な曲ながらも飽きさせない構成となっているのはさすがの一言。
洗練された電子音の扱いに、貫録とフレッシュな感性が同居した名トラックです!
テクノのススメ~往年の名曲から00年代以降の人気曲まで(11〜20)
Deep DownNEW!Daniel Bell

1990年代初頭のデトロイトで、DBX名義にてミニマル・テクノの基礎を築いたDaniel Bellさんは、シーンの伝説としてリスペクトされる存在です。
シカゴ・ハウスの影響を受けつつ、極限まで音数を減らしたストイックなスタイルは、後のクリックやマイクロハウスへ多大なる影響を及ぼしたのですね。
本稿で紹介するのは、2010年にベルリンの名門レーベルPerlonから発表されたコンピレーション・アルバム『Superlongevity 5』に収録され、久々の新曲として話題となった名トラック。
抑制されたキックとベース、絶妙なハイハットが反復し、聴く者を深淵なグルーヴへと引き込む展開はまさに職人芸と言えるでしょう。
音に没頭したい夜や、テクノの真髄に触れたい方には、ぜひ体験していただきたい一曲ですね!
Mouth to MouthNEW!Audion

テキサス州に生まれ、デトロイト・テクノの洗礼を受けたマシュー・ディアーさんは、自身のポップな側面とは異なり、フロア直結の音を追求する別名義、オーディオンとしても知られる存在です。
彼が2006年9月に発売した本作は、当時のミニマル・テクノ・シーンを象徴する一枚として語り継がれています。
12分54秒にもおよぶ長尺のトラックは、うねるベースと反復するリズムに、蜂の群れのようなノイズ音が徐々に重なり、聴く者をトランス状態へと誘うでしょう。
リッチー・ホウティンさんら著名DJもこぞってプレイした逸話も残る名曲であり、シンプルな構成だからこそ際立つ没入感は、ミニマル・ミュージックの真髄を体感したい方にこそ、ぜひ聴いていただきたいと断言しましょう!
Bay Of FigsNEW!Marc Houle

1972年にカナダのウィンザーにて生まれたマーク・ハウルさんは、デトロイトの対岸という土地柄を生かし、名門レーベル「Minus」の中核メンバーとして活躍してきたライヴ・アクト。
DJではなく自作曲のみでセットを構成する独自のスタイルを貫くマークさんが、2006年に発売されたアルバム『Bay Of Figs』の冒頭を飾る楽曲として制作したのが『Bay Of Figs』です。
本作は、アナログ・シンセサイザーの温かみと無機質なリズムが融合した、まさに「心地よい反復」を体現するテック・ハウスの名曲なのですね。
2020年には再録音版も公開されていますから、当時の音源と聴き比べてみるのも面白いでしょう。
ミニマル特有の没入感を味わいたい方には、ぜひとも聴いていただきたい一曲だと言えそうです。
Hi-Tech JazzGalaxy 2 Galaxy

アメリカデトロイト出身のエレクトロデュオ、ギャラクシー・2・ギャラクシー。
黒人音楽の町、デトロイト出身ということもあり、黒人音楽からの影響を感じられる楽曲が魅力的です。
特にこちらの楽曲『Hi-Tech Jazz』は四つ打ちのダンスビートにジャズ楽器を取り入れた、まさにタイトル通りの楽曲に仕上がっています。
テクノという音楽のふところの広さを知らしめた1曲で、彼らの代表曲の一つとして数えられます。
ジャズが好きな人にとっても聴きごたえのある作品ではないでしょうか。





