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【本日のピアノ】繊細な音色で紡がれる珠玉の名曲・人気曲

ピアノのために作られた作品でなく、ピアノ用にアレンジされた作品など、ピアノ演奏で親しまれている楽曲は、演奏形態やジャンルを問わず無限に存在します。

本記事では、そんなピアノ音楽のなかから、今日オススメしたい名曲を集めました。

掲載楽曲は毎日更新されますので、さまざまな作品でピアノの音色を存分に楽しみたい方は、ぜひこまめにチェックしてみてください。

たくさんの曲に触れながら、お気に入りリストを増やしていきましょう!

【本日のピアノ】繊細な音色で紡がれる珠玉の名曲・人気曲(1〜10)

サマータイムGeorge Gershwin

Summertime (Gershwin) – The Pianos of Cha’n
サマータイムGeorge Gershwin

夏の気だるい午後にぴったりの、心が安らぐ子守歌はいかがでしょうか。

ジョージ・ガーシュウィンが手掛けたオペラ『ポーギーとベス』からの一曲で、1935年に初めて世に出た作品です。

この楽曲は、ジャズの自由な雰囲気とクラシック音楽の持つ美しさが溶け合い、聴く人の心を優しく包み込みます。

シンプルな旋律ながら、その奥には深い情感が揺蕩うのを感じられるでしょう。

歌詞には、我が子をあやす母の愛情と未来への静かな希望が描かれ、アフリカ系アメリカ人のスピリチュアルな世界観が息づいています。

1959年の映画版『ポーギーとベス』でも効果的に使用されたことでも知られています。

暑さで疲れた心にそっと寄り添い、穏やかな時間を与えてくれる本作は、ゆったりと音楽を楽しみたい方におすすめですよ。

組曲「鏡」より「洋上の小舟」Maurice Ravel

暑い日に聴きたくなる、モーリス・ラヴェルの涼やかな一曲はいかがでしょうか。

1906年にパリで出版されたピアノ組曲『Miroirs』の第3曲で、画家ポール・ソルドへ献呈された作品です。

広い海原を小舟がゆったり漂う情景が目に浮かび、聴くだけで心が洗われる気分になりますね。

本作の魅力は、きらめくアルペジオによる水の表現。

光を受けて揺れる水面や深い海の静けさを感じさせ、ピアノ一台とは思えないほど表情が豊かです。

140小節で36回も拍子が変わるのも、絶え間ない波の動きを巧みに捉えているからでしょう。

美しい音色で涼みたい方、印象派音楽がお好きな方に、きっと気に入っていただけるはず。

組曲『Miroirs』の他の曲とあわせて楽しむのも良いかもしれませんね。

練習曲「音の絵」 Op.39 第2番 イ短調 「海とかもめ」Sergei Rachmaninov

ラフマニノフ: 練習曲「音の絵」 Op.39 第2番 イ短調 [海とかもめ][ナクソス・クラシック・キュレーション #切ない]/Rachmaninov:Etudes-tableaux, Op.39-2
練習曲「音の絵」 Op.39 第2番 イ短調 「海とかもめ」Sergei Rachmaninov

心に深く染み入る、夏のピアノ曲をご紹介しますね。

セルゲイ・ラフマニノフが1916年から1917年に書いた、ある練習曲集の一曲です。

本作はオーケストラ版もあり、レスピーギにより「海とかもめ」という情景が豊かな副題が付けられたことでも知られていますね。

寂寥感漂う旋律は、灰色の空と海、孤独なカモメの姿を描き出すかのようです。

中間部では一転して激情的な展開を見せ、聴く人の感情を大きく揺さぶるでしょう。

涼やかさだけでなく、深い物語や情景を感じたい方にぴったりの一曲です。

夏の日に、このドラマティックな音の絵画をじっくり味わってみてはいかがでしょうか。

【本日のピアノ】繊細な音色で紡がれる珠玉の名曲・人気曲(11〜20)

風の即興曲中田喜直

中田喜直:風の即興曲 / 原 志拓(第43回入賞者記念コンサート A1級[金賞]) Nakada Yoshinao – The Wind’s Improvisation
風の即興曲中田喜直

アルバム『こどものゆめ』に収録された一曲は、まるで風が吹き抜けていくような爽やかな旋律が印象的です。

軽やかで流れるような自由なメロディが心地よく、グリッサンドの技法を取り入れた仕上がりは発表会でも魅力的な要素となっています。

本作は、流麗なフレーズと繊細なタッチが溶け合い、ピアノならではの表現力を存分に引き出した1分20秒の小品。

2011年のピティナ・ピアノコンペティションでC級の課題曲に選ばれた本作は、ピアノの発表会だけでの演奏に留まらず、夏の爽やかな風もイメージさせられる作品としても聴いていられます。

奏(かなで)スキマスイッチ

【楽譜】『奏/スキマスイッチ』上級ピアノ楽譜
奏(かなで)スキマスイッチ

ピアノのイントロから心に染み入る優しさと切なさが響く名曲です。

物理的な距離や時間の隔たりを超えて、音楽を通じて大切な人との絆を伝える想いが込められています。

映画『ラフ ROUGH』の挿入歌や、フジテレビ系ドラマ『卒うた』の主題歌として使用され、多くの人々の心を捉えました。

穏やかなピアノの旋律と、感情が豊かなボーカルが絶妙なバランスで調和しており、2004年3月のリリース以来、38週にわたりオリコンチャートにランクインするロングヒットとなりました。

思い出の曲として親しみたい方や、大切な人への想いを音楽で表現したい方におすすめの一曲です。

おどりとうたと中田喜直

【ピアノ発表会おすすめ】おどりとうたと ♫ 中田喜直 / A Dance and Song, Yoshinao Nakada
おどりとうたと中田喜直

軽やかな5/8拍子のスタッカートとシンコペーションで始まるピアノ独奏曲です。

リズミカルな舞踊的要素と優美な歌唱メロディが交互に登場し、夏の夜の高揚感と静謐な余韻が見事に表現されています。

1993年に神戸山手女子短期大学の講師を務めた作曲者の円熟期の作品であり、アルバム『こどものゆめ』に収録された全24曲の中でも人気の高い1曲です。

和風の要素を取り入れながらも普遍的な魅力を持ち、発表会のレパートリーとして評価を得ています。

メロディーとハーモニーの美しさを堪能しつつ、技術的にも表現力も磨けるため、ピアノ演奏を楽しみながらステップアップを目指す方におすすめです。

ノクターン第2番Frederic Chopin

NobuyukiTsujii / Chopin: Nocturne Op.9 No.2 May 16th, 2022
ノクターン第2番Frederic Chopin

穏やかに流れる美しい旋律と繊細な装飾音が、夜の静寂とともに心に染み入るピアノ曲です。

フレデリック・ショパンが1831年に作曲した本作は、夢のような幻想的な情景や内面の感情を見事に表現しています。

右手の優雅なメロディと左手の調和のとれた伴奏が織りなす世界観は、まるでイタリアのオペラのように美しい歌声を思わせます。

1956年のアメリカ映画『愛情物語』では、主題曲『To Love Again』としてアレンジされ、アニメ『クラシカロイド』でも使用されるなど、メディアでの活用も豊富です。

爽やかな夏の夜に聞きたい1曲です。