演歌の世界には、時代を超えて輝き続ける珠玉の名曲たちがあります。
中でも2000年代は、新しい息吹と伝統が融合した黄金期と言えるでしょう。
「ふたり傘」のような心温まるストーリー性のある楽曲や、氷川きよしさんなどの新人による新しい風が、オリコンチャートをにぎわせた話題作など、さまざまな名曲が生まれました。
懐かしさと新鮮さが同居する2000年代の演歌の世界へ、一緒に心をはせてみませんか?
2000年代の偉大な演歌の名曲・ヒット曲(1〜10)
また君に恋してるNEW!坂本冬美

長年連れ添ったパートナーへの愛情が、時を経てさらに深く、そして新しく芽生える様子を描いた坂本冬美さんの名曲です。
若気の至りでできた傷さえも、二人で重ねた時間の中で愛おしい記憶に変わっていく。
そんな温かな感情が、穏やかなメロディに乗って胸に染み渡ります。
本作は2009年1月にシングル『アジアの海賊』のカップリングとして発表され、のちに名盤『Love Songs~また君に恋してる~』にも収録されました。
三和酒類の麦焼酎「いいちこ」のCMソングとしても広く浸透し、2010年にはオリコン週間チャートで最高3位を記録しています。
大切な人と過ごす日々の尊さを、改めてかみしめたい時に聴いてみてはいかがでしょうか。
いのちの限りNEW!天童よしみ

人生の喜びや苦しみを乗り越える強さを歌い上げた、まさに“人生演歌”の真骨頂といえる作品です。
天童よしみさんが2006年1月にリリースしたこの楽曲は、オリコンチャートに38週にわたって登場し、多くの人々の心をつかみました。
愛する人のために生きる決意や、母の言葉を支えに夢を追いかけるひたむきな姿が、まるで一編の壮大な物語のように描かれています。
天童よしみさんの深く、そして温かく包み込むような歌声が、歌詞の世界観をドラマティックに彩ります。
人生の岐路に立った時や、もう一度前を向く力がほしいと感じた時に、本作がそっと背中を押してくれるのではないでしょうか。
白雲の城NEW!氷川きよし

過ぎ去った栄光と時の流れが織りなす、壮大な歴史物語のような1曲です。
氷川きよしさんが2003年に発表した作品で、アルバム『氷川きよし・演歌名曲コレクション3~白雲の城~』に収録されています。
朽ち果てた城を舞台に、人の世のはかなさと自然の悠久さを対比させた詩的な世界観が印象的。
歌詞で描かれる、かつての若武者の勇ましい姿をしのぶ情景は、聴く者の胸に深く迫りますね。
演歌の枠にとどまらないクラシカルなオーケストレーションと、氷川きよしさんの情熱的な歌声が見事に融合し、圧倒的なスケール感で心を揺さぶります。
歴史のロマンに思いをはせたい夜に、じっくりと味わいたい名曲ではないでしょうか。
ふたり花NEW!藤あや子

2000年8月に公開された、藤あや子さんのシングルです。
愛する人のために尽くし、つらい時でも笑顔で支えようとする女性のひたむきな姿に、心を打たれた方も多いのでは?
この楽曲は、作詞家の三浦康照さんと作曲家の水森英夫さんという、演歌界を代表するコンビが手がけた王道の1曲。
その年の第51回NHK紅白歌合戦では、紅組の8番手として山本譲二さんとのデュエットで歌唱し、華やかなステージを飾りました。
長年連れ添ったパートナーと、二人で歩んできた道のりを静かに振り返りながら聴くと、お互いへの感謝の気持ちがこみ上げてくるかもしれませんね。
日常に潜む幸福と、揺るぎない絆の温かさを再認識させてくれる名曲です。
箱根八里の半次郎氷川きよし

氷川きよしさんのデビューシングルとして2000年に発売されました。
箱根八里をモチーフに作られた曲で、第33回日本作詩大賞では史上初のデビュー曲による大賞を受賞し、氷川さん自身も「第42回日本レコード大賞」など、年末の音楽祭の最優秀新人賞を総なめにしました。
大鵬薬品「チオビタ・ドリンク」CMソングに起用されており、オリコン週間シングルチャートでは11位を記録しました。