1980年代、新しい演歌ブームが訪れていた時代。
『日本歌謡大賞』や『紅白歌合戦』で披露された曲に、心を奪われた経験をお持ちではないでしょうか。
情感たっぷりの歌声で、一躍時代の顔となった歌手たち。
その歌声は今でも多くの人々の記憶に残り続けています。
今回この記事では「80年代の演歌歌手のデビュー曲」をテーマに楽曲をピックアップ。
懐かしの作品に出会えるかもしれませんのでぜひ最後までチェックして、名曲の素晴らしさを再発見していってください!
【1980年代】演歌歌手のデビュー曲まとめ(1〜10)
海峡物語NEW!加門亮

1988年9月に発売された『海峡物語』は、作詞を吉田旺さん、作曲を中村泰士さん、編曲を馬飼野俊一さんという豪華スタッフ陣が手がけた本格的な演歌作品です。
釜山へ向かうフェリーの上で故郷を目指す女性の姿を通して、別れの後悔と再会への願いを切々と歌い上げています。
海峡の夜景、離別の痛み、不実な男への怨み、そして消えない未練といった情念が幾重にも重なり、物語性豊かな世界観を構成。
加門亮さんの端正な低音と艶やかなビブラートが、オーケストラ風の編曲と相まって都会的なムード歌謡の香りをかもし出しています。
恋やどりNEW!尾鷲義人

三重県尾鷲市出身の尾鷲義人さんが1989年5月にリリースしたデビュー曲。
里村龍一さんの作詞、三木たかしさんの作曲による本作は、雨の夜に酒場で1人別れた人への思いを断ち切れずにいる心情を描いています。
飲みながらも忘れられない恋心、会いたくても会えない切なさが胸に迫ってきますね。
第31回日本レコード大賞で新人賞を受賞した本作。
誰もが共感できる別れの痛みが込められた、珠玉のナンバーです。
男灘NEW!多岐川舞子

1989年5月に日本コロムビアからリリースされたデビューシングルです。
星野哲郎さんの作詞、市川昭介さんの作曲による骨太なナンバー。
波に揉まれる漁師の姿を通して男の生きざまを描いた歌詞にかけ声のフレーズが織り込まれており、それが当時大きな話題となりました。
本作でデビューした多岐川舞子さんは、同年に新宿音楽祭銅賞と横浜音楽祭新人奨励賞を受賞。
その後も数々のヒット曲を生み出し、演歌界で確固たる地位を築きました。
荒波に立ち向かう力強さと、情感たっぷりの歌声に心を揺さぶられてみてください。
潮来の宿NEW!川島一成

千葉県香取市出身の川島一成さんがNHKオーディション合格を経て世に送り出したデビュー作。
1983年4月に発売された本作は、平山忠夫さんによる作詞、木村好夫さんによる作曲というベテラン陣によって、水郷の情緒を描いた正統派演歌に仕上げられています。
茨城県の潮来を舞台に、旅情と別れの悲しみをしっとりと歌い上げる内容で、演歌らしい抑揚と情感を大切にした歌唱が魅力です。
演歌ファンなら一度は聴いておきたい、昭和演歌の伝統を感じさせる名曲です。
あなたが憎いNEW!柾木祐二

1982年12月にワーナー・パイオニアから発売された柾木祐二さんのデビュー作は、芸名「不知火五郎」名義で放たれた演歌です。
宇山清太郎さんの詞と四方章人さんの曲による本作は、憎しみという強い言葉を冠しながらも、その奥に潜む愛情の残滓と未練が交錯する心情を描いています。
こぶしや溜めを効かせた歌唱で情念の揺れを表現する王道の演歌スタイルが魅力。
ぜひじっくりと聴いてみてください!
白鳥の歌が聴こえますかNEW!武山あきよ

1987年7月にリリースされた『白鳥の歌が聴こえますか』は、北国の孤独な暮らしを励ます歌として作られた心温まる演歌です。
寂しさや悲しみを抱えた人の心に寄り添うような優しい言葉がつづられており「泣くだけ泣いたら明日が見える」という希望のメッセージに慰められます。
作詞は吉岡治さん、作曲は武山さんの師匠である市川昭介さんが手がけました。
寂しい夜、1人きりの時間に聴くと、歌声が心にしみわたるはずです。
玄界灘NEW!段田男

荒波が押し寄せる玄界灘を舞台に、東京へと旅立つ若者の決意と父とのきずなを描いた、段田男さんの1作目のシングル曲。
吉田旺さんが詞を手がけ、市川昭介さんが曲を担当したこのナンバーは、男の哀愁と誇りを情感たっぷりに表現しています。
伸びやかな歌声が迫力のある曲調とよく合っているんですよね。
1987年にはアルバム『男華』に収録、その後オンデマンド盤として再流通されました。
故郷を離れる日の切なさと希望を思い出したい方にオススメの、力強い演歌です。






