踊れるジャズ!~アシッドジャズの名盤・オススメのアルバム
アシッドジャズと聞いて、当時のブームの熱気をよく知っている世代の方々はともかく、若い音楽ファンの中には「オシャレなイメージだけど実際にどのような音楽なのかいまいち分からない」と感じている方は多いのでは?
ジャンルというよりは、クラブ世代が生み出した一種のカルチャーそのもの、というべきアシッド・ジャズは、日本においてもSuchmosなどのバンドの登場もあって、にわかに再評価の波が来ているように感じます。
そこで今回は、アシッドジャズのブームを盛り上げた往年の名盤を中心として、2020年代を過ぎた今だからこそ聴きたいアルバムを集めてみました!
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踊れるジャズ!~アシッドジャズの名盤・オススメのアルバム(11〜20)
Apparently Nothin’ (Soul River)Young Disciples

アルバムのオープニングを飾る『Get Yourself Together』における、冒頭の最高にソウルフルかつスモーキーなボーカルが耳に飛び込んできた瞬間、この作品の素晴らしさを確信する方は多くいらっしゃるのでは?
1991年にトーキング・ラウドよりリリースされた傑作『Road to Freedom』は、作品の質の高さでアシッドジャズのファンのみならず、90年代ソウル・ミュージックを愛する音楽ファンから熱狂的な支持を集めるヤング・ディサイプルズが残した唯一のアルバムです。
イギリス人男性デュオにアメリカはテキサス出身のボーカリスト、カーリーン・アンダーソンさんというトリオ編成のグループで、解散後もカーリーンさんはソロ活動や多くのグループの客演をこなすなど、シーンに欠かすことのできない存在として活躍しておりますね。
The Marvelettesの『Here I Am Baby』のリズムを引用、全英チャートで13位を記録した名曲『Apparently Nothin’』を始めとして、ソウルやファンク、R&Bのみならずヒップホップの要素を大胆に導入した楽曲群は、アシッドジャズというジャンルを決定付けただけでなく、いわゆるネオソウル系のアーティストにも影響を与えました。
Lift OffGroove Collective

アシッドジャズのアーティストやグループは、発祥の地であるイギリスが中心ではありますが、こちらで取り上げているグルーヴ・コレクティヴは、アメリカはニューヨーク出身の大所帯ジャズ・ファンク・グループです。
アメリカにおけるアシッドジャズをけん引した存在の1つでもあり、確かな実力を持つメンバーによるバンド・アンサンブルは、ジャズの自由な精神を軸として、ラテンからクラブ・ミュージックにいたるまで、ジャンルを問わないビートを取り入れた幅広いサウンドを展開。
そんな彼らの評価を決定付けた、1996年リリースのセカンド・アルバム『We The People』を紹介します。
グループによるセルフ・プロデュースとなった本作は、アシッドジャズ的な色彩が強かった前作と比べて、よりリズムが多彩となり、先鋭的なジャズ・ファンク・グループとしての自信を感じさせるような作品となっています。
ニューヨークという土地ならではの、さまざまな要素が入り乱れながらも一本筋の通った音楽として昇華された、力強い名盤です!
The Masterplan (Original Extended)Barry K Sharpe

1980年代後半、アシッドジャズと同時代に注目を集め始めた音楽スタイルとして、グラウンド・ビートの存在があります。
アメリカでもヒットを記録したソウル・II・ソウルが代表的な存在として知られ、ドラムマシンを用いたクローズド・ハイハットによる16分3連音符の音色を特徴としています。
そんなグラウンド・ビートをいち早く鳴らし、アシッドジャズの名盤としても人気の高いアルバムが、1992年にリリースされた『The Black, The White, The Yellow And The Brown(And Don’t Forget The Redman)』です。
グラウンド・ビートのオリジネイターの1人とも言われているバリー・K・シャープさんと、女性ボーカリストのダイアナ・ブラウンさんによるユニットが残した唯一のアルバムで、改めて聴くと、当時の英国クラブ・シーンがどのような音を鳴らしていたのか、本作の洗練されたアシッドジャズ~グラウンド・ビートに触れることで、その一端が理解できると言えるほどの作品だと断言しましょう。
スタイル・カウンシルで知られるミック・タルボットさんや、イギリスが誇る名ドラマーのスティーヴ・ホワイトさんなどが参加していることにも注目してほしいですね。
Down That RoadShara Nelson

マッシヴ・アタックが1991年にリリースした傑作デビュー・アルバム『Blue Lines』ががお好きな方であれば、シングル曲の『Safe from Harm』や『Daydreaming』などで聴くことのできる美しい女性ボーカルをすぐに思い出せますよね。
見事な歌唱力と多彩な表現力を持つこの女性、イギリスのシンガーソングライターのシャラ・ネルソンさんが1993年にリリースした記念すべきデビュー・アルバム『What Silence Knows』を紹介します。
洗練された英国ソウル~R&Bを軸としながらも、90年代という時代ならではのハイブリッドな感性が随所に発揮、ダウンテンポ~トリップホップの要素も取り入れ、アシッドジャズやグラウンド・ビートの名盤としても人気のある1枚です。
本作から発表されたシングルは5曲すべてがチャートのトップ40入りを果たし、アルバムも10万枚の売上を記録し、Mercury Music Prizeの最終候補にノミネートされるなどの高い評価を受けました。
シャラさんの歌声は耳に優しい響きを持っており、どの楽曲も心地良く聴けますから、女性ボーカルを好んで聴かれる音楽ファンなら、ぜひ推薦したいですね!
Loveless4hero

アシッドジャズの生みの親の1人と言えるDJ、ジャイルス・ピーターソンさんによって1990年に設立されたレーベル、トーキング・ラウド。
このレーベルから多くのアシッドジャズの名盤が生まれましたが、90年代中盤から後半にはドラムンベースの名作も多くリリースしているのですね。
中でも、イギリスのベテラン・ドラムンベース・ユニット、4ヒーローがトーキング・ラウド移籍後の1998年に初めてリリースしたアルバム『Two Pages』は、ドラムンベースのみならず、ニュージャズやトリップホップの要素を取り入れ、時代の最先端の行く先鋭的なサウンドで歴史にその名を残す傑作です。
このアルバムは2枚組としてリリースされ、タイトル通りに4ヒーローが持つ2つの側面を表現した大作となっており、アシッドジャズとしての文脈であれば、複雑なブレイクビーツと生楽器を多用した、電子音と絡み合うようなアンサンブルが美しいディスク1をオススメします。
もちろん、攻撃的でいてどこか冷徹な電子音とビートが迫りくるディスク2も最高にクールでカッコいいですよ!


