踊れるジャズ!~アシッドジャズの名盤・オススメのアルバム
アシッドジャズと聞いて、当時のブームの熱気をよく知っている世代の方々はともかく、若い音楽ファンの中には「オシャレなイメージだけど実際にどのような音楽なのかいまいち分からない」と感じている方は多いのでは?
ジャンルというよりは、クラブ世代が生み出した一種のカルチャーそのもの、というべきアシッド・ジャズは、日本においてもSuchmosなどのバンドの登場もあって、にわかに再評価の波が来ているように感じます。
そこで今回は、アシッドジャズのブームを盛り上げた往年の名盤を中心として、2020年代を過ぎた今だからこそ聴きたいアルバムを集めてみました!
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踊れるジャズ!~アシッドジャズの名盤・オススメのアルバム(1〜10)
CantaloopUS3

グループ名のロゴが全面に押し出された印象的なジャケットを見ただけで、当時を知る人であれば思わず懐かしさに目を細めてしまうのでは?
ジャジーでファンキーなヒップホップを鳴らす、イギリス出身のグループUS3による1993年のデビュー・アルバム『Hand On the Torch』は、クラブ世代による英国ジャズの粋が詰まった名盤中の名盤です。
ジャズの名門レーベル、ブルーノート・レコーズからリリースされたことや、2013年にリリース20周年を記念したデラックス版として再発されていることからも、本作の歴史的な価値は疑いようがないでしょう。
「ファンキー、ファンキー」というフレーズが耳に残る名曲『Cantaloop』を始めとして、ジャズもヒップホップもファンクも同一線上に並んでいる、まさにミクスチャーの時代だった90年代らしいシャープな空気感は、サブスクなどで時間軸もジャンルも飛びこえて音楽を楽しめる現代の音楽ファンにこそ味わってほしいですね。
現代の音楽では感じ取れない、新鮮な楽しみを味わえるかもしれません!
Don’t You Worry ‘Bout A ThingIncognito

英国ジャズ・ファンクの顔役とも言える、ギタリストのジャン・ポール・“ブルーイ”・モーニックさん率いるインコグニートは、アシッドジャズの歴史において最も重要なグループの1つです。
ブルーイさん以外のメンバーは流動的ながら、移ろいやすい時代のはやりなどを尻目に、確かな音楽観とプレイヤーとしての実力に裏打ちされた作品をリリースし、長いキャリアの中で高い評価を受け続ける稀有な存在ですよね。
ここ日本でも根強い人気を誇っており、定期的に来日してファンを喜ばせています。
そんなインコグニートが、アシッドジャズ・レコーズの設立者であるジャイルス・ピーターソンさんが新たに設立したレーベル、トーキング・ラウドより1992年にリリースしたサード・アルバム『Tribes, Vibes and Scribes』は、まさにアシッドジャズを代表する名盤として人気の高い1枚です。
ソウルフルな歌唱が魅力的なジャズ・シンガーのメイザ・リークさんを迎えた本作は、魅力的なボーカル曲はもちろん、インコグニートの本領発揮と言わんばかりのジャズ・ファンク・グルーブを堪能できるインストゥルメンタル曲も最高に気持ちいいですね。
余談ですが、本作でメイザさんのボーカルに魅了されたという方は、次作『Positivity』をチェックしましょう!
ChowdownCorduroy

1990年代の、いわゆる渋谷系とされるムーブメントのリアルタイム世代ならば、イギリス出身の4人組インストゥルメンタル・グループ、コーデュロイの作品を青春の1枚として挙げられる方はいらっしゃるでしょう。
彼らの作品は、あのフリッパーズ・ギター~コーネリアスとして著名な小山田圭吾さんが主宰していたレーベル、トラットリアから国内リリースされていたことも踏まえて、ザ・ジェームス・テイラー・カルテットと並んで、当時の空気感を象徴するバンドの1つと言えそうですよね。
そんなコーデュロイの記念すべきデビュー・アルバム『DAD MAN CAT』は、ジャズやソウル、60年代のスパイ映画のサントラから着想を得たような、ファンキーでヒップなインスト曲がずらりと並んでおり、小憎らしいほどにしゃれた味わいのサウンドは、まさに踊れるジャズと呼ぶにふさわしい内容です。
強調しておきたいのは、キャリアのある実力派のバンドとはまた違った、若いミュージシャンならではのみずみずしい感性と、良い意味でのB級感が味わえることでしょう。
作品をリリースするごとに洗練され、演奏技術も明らかに向上した後の作品にはない、デビュー作ならではの魅力をぜひ味わってみてください。
Love Will Keep Us TogetherJames Taylor Quartet

アシッドジャズという音楽ジャンルのオシャレなイメージを象徴するようなグループの筆頭として挙げられるのが、ザ・ジェームス・テイラー・カルテットです。
1980年代に、いわゆるネオ・モッズ・シーンから頭角を現したハモンド・オルガン奏者のジェームス・テイラーさん率いる実力派グループで、2020年代を過ぎた現在も、バリバリの現役として活躍中なのですね。
多くの名盤を世に送り出した彼らのディスコグラフィの中でも、アシッドジャズ・レコーズ史上最大のヒット作と言われている、1995年リリースの大傑作『In The Hand of The Inevitable』はとくにオススメの1枚です。
アーバンな英国ソウル・シンガーのアリソン・リメリックさんを迎えた大名曲『Love Will Keep Us Together』を始めとして、最高にグル―ヴィでファンキーかつヒップな楽曲がずらりと並ぶ、まさに90年代英国アシッドジャズ~ファンクの金字塔!
80年代のシティポップの再評価の流れで、90年代の渋谷系が若い音楽ファンの間で注目を集めている2020年代という時代だからこそ、改めて本作のような名盤に目を向けてもらいたいですね。
It Should Have Been YouBlacknuss

アルバムのタイトル通り、スウェーデン出身の大所帯ジャズ・ファンク・バンドによるデビュー・アルバムです!
スウェーデンにあるジャズ・クラブをルーツとする彼らが1994年にリリースした本作は、70年代~80年代ソウル・ミュージックの楽曲を取り上げて、イギリスらしい洗練されたジャズ・ファンクへと昇華したアシッドジャズの名盤として根強い人気を誇っている作品なのですね。
アリサ・フランクリンさんやスティービー・ワンダーさんといった超大物アーティストのバック・ボーカルを務め、ソングライターとしても才能を発揮したグウェン・ガスリーさんが1982年にリリース、ガレージ・クラシックとしてクラブ世代に人気の高い『It Should Have Been You』を始めとして、90年代ヒップホップの名曲『Hey Mr. D.J.』のサンプリング・ネタとして知られる『Risin’ to the Top』など、センスの良いカバー曲が実にクールでカッコいい。
ジャズ・クラブのハウスバンドという出自ならではの演奏能力とアンサンブルで、全曲通して心地良く安心して聴ける1枚ですよ。
ドライブのお供としてもオススメです!


