【洋楽】ファンクのルーツを辿る。一度は聴きたい名盤まとめ【初心者】
突然ですが、皆さんは「ファンク」という音楽ジャンルをご存じでしょうか。
たとえ知らなかったとしても、日常生活の中で「ファンキー」という言葉を耳にしたことはきっとあるでしょう。
音楽ジャンルとしての「ファンク」は1960年代にその原型が生まれ、1970年代以降に多くの人気バンドがファンクミュージックのヒット曲を飛ばして全盛期を迎えました。
今も当時の楽曲を現代のヒップホップアーティストたちが好んでサンプリングするなど、後世への影響も大きいファンクミュージック。
こちらの記事では特に初心者の方に向けて、まずは聴いてほしいファンクの名盤を紹介します!
【洋楽】ファンクのルーツを辿る。一度は聴きたい名盤まとめ【初心者】(1〜10)
Family AffairSly & The Family Stone

2025年6月に亡くなったことが日本でも大きく報じられた伝説のアーティスト、スライ・ストーンさん率いるスライ&ザ・ファミリー・ストーンが1971年に発表した『暴動』。
前作までの陽気なイメージから一転、その重く内省的なサウンドは、発表当時多くの人を驚かせました。
ドラムマシンが刻む無機質なリズムに、スライさんの気だるいボーカルが重なる音作りは、まるで当時の社会が抱える虚無感を映す鏡のようです。
その独創的な世界観は、後世のアーティストに多大な影響を与えたほか、ジャズ・ファンクという新たな扉を開くきっかけにもなりました。
一聴すると「難しそう」と感じるかもしれませんが、聴き込むほどに深い魅力に引き込まれます。
ファンクの持つもう一つの顔に、ぜひ触れてみてくださいね!
They Say I’m DifferentBetty Davis

「ファンクの女王」とも呼ばれるアメリカのベティ・デイヴィスさんが1974年に発表した『They Say I’m Different』は、聴く者の魂を鷲掴みにする衝撃的な名盤です。
彼女の荒々しくも官能的な歌声と、地を這うようにうねるベースラインや鋭いギターリフは相性抜群。
全曲を自ら手がけたサウンドは、当時の常識を覆すほど過激で自由なエネルギーに満ちあふれています。
だからこそ、その革新的な世界観は時代を超え、心の奥深くまで染み込んでくるんです。
プリンスさんにも影響を与えたという、唯一無二のグルーヴを体験してみてはいかがでしょうか。
SuperstitionStevie Wonder

日本でも圧倒的な知名度を誇る現在進行形の伝説的アーティスト、スティーヴィー・ワンダーさんの“黄金期”を代表する名盤『Talking Book』。
「Superstition」をはじめ数々のヒット曲が収録されており、テレビやCMの挿入曲としてもたびたび使用されています。
このアルバムのファンキーなサウンドを味わうポイントは、とにかくクラビネットが刻むキレの良いリズムを感じること!
また、シンセサイザーを駆使した多彩な音作りや、温かいバラードとの対比も見事です。
アルバム全体で一つの物語のように構成されているため、曲順通りに聴くことで、この作品が持つ奥深い世界観を十分に楽しめるでしょう。
Serpentine FireEarth, Wind & Fire

ソウル~ディスコサウンドの大人気グループ、アース・ウィンド・アンド・ファイアーの人気作品『All ‘n All』。
ファンクやソウル、ディスコなど多彩なジャンルを融合させた壮大なサウンドと、宇宙を旅するようなスピリチュアルな世界観がピッタリ合致!
アルバム冒頭の「Serpentine Fire」で強烈なファンクグルーヴに体を揺らしたかと思えば、続く「Fantasy」では夢のように美しいメロディに心を奪われます。
モーリス・ホワイトさんの巧みなプロデュースと、フィリップ・ベイリーさんの突き抜けるファルセットボイスが絡み合う様は、聴く人を一気に非日常の世界へと連れて行ってくれるでしょう。
彼らの音楽が持つ圧倒的なエネルギーと楽しさを存分に体感できる一枚です。
Get Down On ItCurtis Mayfield

アメリカのソウル/ファンク界を代表するカーティス・メイフィールドさんのセカンド・ソロ・アルバムです。
後の大名盤『Super Fly』の前年に発表された作品としても知られています。
ワウを効かせたギターと躍動感あふれるリズムに、豪華なオーケストラが加わるサウンドは圧巻の一言!
また、ただ心地よいだけでなく、社会に対する強いメッセージが込められているのも大きな特徴です。
「平和が必要だ」と歌う「We Got to Have Peace」を聴けば、彼の真摯な思いが伝わってくるでしょう。
ファンキーなグルーヴと美しいメロディーが一体となったこの音楽は、今も多くのクリエイターたちに影響を与え続けていますよね。
ぜひ、この時代が生んだソウルの魂に、どっぷりと浸ってみてください!
FireOhio Players

アメリカのファンクバンド、オハイオ・プレイヤーズの『Fire』は、ファンクの歴史を語るうえで欠かせない名盤です。
タイトル曲で鳴り響くサイレンの音からはじまり、タイトなドラムと強力なホーンセクションが一体となったグルーヴに切り替わったところで、聴く人のテンションも一気にアップ!
この熱いサウンドを体感するポイントは、とにかくうねるようなベースラインに身を委ねること!
アルバムを通して貫かれる圧倒的な熱量は、時代を超えて多くのアーティストに影響を与えており、ファンクという音楽の持つパワーを全身で楽しめるでしょう。
Stretchin’ Out (In a Rubber Band)Bootsy’s Rubber Band

Pファンク軍団からのスピンオフとして誕生した、アメリカのバンド、ブーツィズ・ラバー・バンドのデビュー作『Stretchin’ Out in Bootsy’s Rubber Band』。
リーダーであるブーツィ・コリンズさんのアイコン「スペース・ベース」が唸りを上げるグルーヴは、一度耳にしたら忘れられない心地よさです。
体が自然と動き出すダンスナンバーから、うっとりするほど甘美なスロウジャムまで、多彩な楽曲が詰まった構成も本作の大きな魅力。
ファンクならではの楽しさと、ソウルの持つ歌心が見事に融合したサウンドの世界観に、どっぷりと浸ってみてはいかがでしょうか。