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踊れるジャズ!~アシッドジャズの名盤・オススメのアルバム

アシッドジャズと聞いて、当時のブームの熱気をよく知っている世代の方々はともかく、若い音楽ファンの中には「オシャレなイメージだけど実際にどのような音楽なのかいまいち分からない」と感じている方は多いのでは?

ジャンルというよりは、クラブ世代が生み出した一種のカルチャーそのもの、というべきアシッド・ジャズは、日本においてもSuchmosなどのバンドの登場もあって、にわかに再評価の波が来ているように感じます。

そこで今回は、アシッドジャズのブームを盛り上げた往年の名盤を中心として、2020年代を過ぎた今だからこそ聴きたいアルバムを集めてみました!

踊れるジャズ!~アシッドジャズの名盤・オススメのアルバム(21〜30)

Graffiti Blues

DoradoBlue Mitchell

アメリカ出身のジャズ・トランペット奏者にして、50年代から60年代にかけてモダンジャズ・シーンの中でブームとなったハード・バップ時代を代表する人気者、ブルー・ミッチェルさん。

多くの録音を残した彼のディスコグラフィの中でも、70年代の作品は後のアシッドジャズ・シーンに影響を与えたアルバムがあり、こちらの楽曲が収録されている『Graffiti Blues』は、まさにその1枚。

ファンク色の濃いグルーブ、渋めのハーモニカ、ジョー・サンプルさんのエレキ・ピアノ、歌心あふれるトランペットの音色……最高にクールなジャケットも含めて、押さえておくべき名盤ですよ。

GALAXIAN

Magic LadyJeff Lorber Fusion

ジャズという音楽は、ヒップホップなどのジャンルにおいてはネタの宝庫ともいえる音楽ですが、フィラデルフィア出身の名キーボーディストにしてプロデューサー、ジェフ・ローバーさんが「JEFF LORBER FUSION」名義で1981年にリリースしたアルバム『GALAXIAN』も、まさにネタ元として人気の高いアルバムです。

ジェイ・Zさんが自身の楽曲『Who You Wit 2』でサンプリングしたメロウな名曲『NIGHT LOVE』を始めとして、スラップ炸裂のベースが強烈なグルーブを生み出す『MONSTER MAN』や、洗練されたファンクネスが心地良い『MAGIC LADY』など、アシッドジャズ好きにもおススメのナンバーが多く収録されていますよ。

Tourist

So FluteSt Germain

ハウスとジャズの融合でフランス、パリのクラブシーンの発展に大きな貢献をしたアーティストがサンジェルマンさんです。

2000年にリリースされた『Tourist』ではアメリカデビューを果たし、全世界で400万枚を売り上げたんですよね。

ジャズやソウルのさまざまな名曲からサンプリングされていて、聴き覚えのあるフレーズもたくさん出てくるので初めてアシッドジャズに触れる方にもオススメの名盤です。

2021年には発売から20周年を記念してリミックスバージョンもリリースされているので、ぜひ聴き比べてみてください!

DON’T BE STUPID

Stormy SpringHimiko Kikuchi

菊池ひみこ Himiko Kikuchi – Stormy Spring
Stormy SpringHimiko Kikuchi

仙台市生まれのピアノ、キーボード奏者にして、原信夫のシャープ&フラッツや大橋純子と美乃家セントラル・ステイションなど多くのバンドで活躍、ソロ・アーティストとしても素晴らしい作品を発表し続ける、世界が認める女性アーティストです。

そんな菊池ひみこさんが1980年にリリースしたデビュー作『DON’T BE STUPID』は、ジャズ・フュージョン史上の傑作と名高い、海外における評価も高い作品です。

後に海外のDJが好んで取り上げた、スキャットと和風ブラジリアン・スタイルがカッコいい『What’s Baby Singin’』など、名曲を多数収録。

いわゆるライトメロウ~和モノに興味のある方も、ぜひ!

Positivity

Givin’ It UpIncognito

アシッドジャズの代表格にして、1979年にイギリスで結成された長寿バンド、インコグニート。

リーダーのジャン・ポール・ブルーイ・モーニックさんを中心とする彼らが1993年に発表した『Positivity』は、まさにアシッドジャズの黄金期を象徴する名盤です!

ジャズ、ファンク、ソウル、R&Bを巧みに融合させたサウンドは、クラブ・シーンからの支持も絶大で、特にメイサ・リークさんの歌声が華を添える楽曲群は圧倒的な完成度を誇ります。

全14曲約66分という充実のボリュームで展開される洗練されたアレンジとホーンセクションの力強さは、リリースから30年以上経った現在でも全く色あせることなく、むしろその真価を発揮し続けているのではないでしょうか。

FRESH OUT

The Lope SongEddie Russ

オルガン~エレクトリック・ピアノの名手にしてデトロイト産ジャズの至宝、エディ・ラスさんが1974年にリリースした初のリーダー作にして傑作アルバム『FRESH OUT』は、アシッドジャズのルーツを探る上では欠かせない作品です。

割れた卵からひょっこり姿を見せる、そり頭のルックスがとてもファニーなアルバム・ジャケットでもおなじみみですよね。

ヤング・ディサイプルズがサンプリングしたことでも有名なフルート・ファンクの名曲『The Lope Song』を始めとして、メロウでファンキーなナンバーがずらりとそろったレアグルーブの古典的名盤です。

Death by Chocolate

Death by ChocolateDe-Phazz

ドイツ・ハイデルベルク出身のディー・ファズは、1997年にプロデューサーのピット・バウムガルトナーさんによって結成された音楽プロジェクトです。

ジャズ、ソウル、ラテン、トリップホップなど多彩なジャンルを融合させたサウンドが特徴で、パット・アップルトンさんやカール・フリアソンさんといったボーカリストが参加しています。

2001年にリリースされた3作目のアルバム『Death by Chocolate』は、前作よりもソウルやラウンジミュージック寄りの方向性を打ち出した代表作の1つ。

全16曲約64分の収録時間で、フランス語歌詞の「Jeunesse Dorée」をはじめ都会的で洗練されたサウンドが展開されます。

電子音楽と生楽器の巧みな融合により、アシッドジャズやダウンテンポの名盤として多くのリスナーに愛され続けており、オシャレなジャズサウンドを求める音楽ファンには大推薦の至福の1枚ですね。