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【クラシック】アルペジオがかっこいいピアノ曲まとめ

皆さんはアルペジオ、という音楽用語をご存じでしょうか。

いわゆる和音、コードを構成している音を1音ずつ弾いていくことを指し、ギターを弾いている方であればおなじみの言葉ですよね。

ピアノのアルペジオも基本的にはギターと同じで弾き語りの伴奏などにも使える手法ですが、クラシックのピアノ曲を弾く上でも避けては通れないものなのですね。

こちらの記事では、右手の主旋律であれ左手の伴奏であれアルペジオが印象的に使われているクラシックのピアノ曲をまとめて紹介しています。

ピアノ独奏曲を中心として、ピアノ協奏曲なども含めた激しくかっこいい、そして美しいアルペジオの魅力をぜひ味わってみてください!

【クラシック】アルペジオがかっこいいピアノ曲まとめ(11〜20)

スペイン狂詩曲 S.254Franz Liszt

2020ピティナ特級二次 三上 結衣/リスト:スペイン狂詩曲 S.254
スペイン狂詩曲 S.254Franz Liszt

超絶技巧を要する楽曲を数多く残したフランツ・リストの作品の中でも、非常に難易度が高い曲の一つとされている『スペイン狂詩曲』。

国際コンクールなどで演奏されることが多く、弾きこなせるピアニストもそれほど多くないといわれている難曲です。

高速の音階や力強い和音やオクターブの連続など、高難度につながる要素がちりばめられていますが、随所に現れるアルペジオもその1つ。

激しいアルペジオや柔らかくきらめくアルペジオ、さまざまな質感のアルペジオを1曲の中で楽しめる、聴きごたえのある1曲です。

ピアノソナタ ハ長調 K.545 第1楽章Wolfgang Amadeus Mozart

ピアノソナタk.545 ハ長調 – モーツァルト – Piano Sonata No.16 in C Major, k.545 – Mozart – Classic – CANACANA
ピアノソナタ ハ長調 K.545 第1楽章Wolfgang Amadeus Mozart

ソナタアルバムやソナチネアルバムにも収録されており、ピアノ学習者の多くが一度は練習するといっても過言ではない、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト作曲の『ピアノソナタ ハ長調 K.545』。

特に、第1楽章はピアノを習う子供たちからも人気が高く、発表会でもたびたび演奏されています。

アルペジオは、「提示部」「展開部」「再現部」の3つのうち、はじめの提示部に使われています。

上行する左手のアルペジオと、それを受けて下降する右手のアルペジオによって、軽快な曲調に流れの美しさがプラスされています。

3つの演奏会用練習曲 第3曲「ため息」Franz Liszt

ため息(リスト)Liszt – Un Sospiro – Trois études de concert – pianomaedaful
3つの演奏会用練習曲 第3曲「ため息」Franz Liszt

『悲しみ』『軽やかさ』『ため息』の3曲からなるフランツ・リストの『3つの演奏会用練習曲』は、技巧面の難易度の高さだけではなく、叙情的な美しさが際立つ芸術性の高い作品集です。

中でも第3曲の『ため息』は、静かに波打つアルペジオの伴奏の上に、一言ずつ丁寧に言葉を紡いでいくようなやさしく穏やかなメロディーが重なる、詩的で美しい楽曲。

リストの作品の中でも人気が高く、演奏会でもたびたび取り上げられています。

さらに、なめらかに手が交差する様子も美しく、視覚効果の高い曲でもあります。

ピアノのための12の練習曲 第2部 11.「組み合わされたアルペッジョのための練習曲」Claude Debussy

『ピアノのための12の練習曲』は、クロード・ドビュッシーが晩年に作曲したピアノ練習曲集です。

指の柔軟性とメカニズムのための第1部と、響きとリズムを探求することを重視した第2部に分けられており、『組み合わされたアルペッジョのための練習曲』は、第2部に含まれています。

きらめくような曲調の中で、ドビュッシーらしい輪郭のぼやけた和声進行のアルペジオがアクセントになっており、まるで絵画の世界に迷い込んだかのような不思議な感覚をおぼえる美しい作品です。

水の戯れJoseph Ravel

辻井伸行 / ラヴェル:水の戯れ
水の戯れJoseph Ravel

1滴のしずくが静かな水面に落ちて波紋が広がる様子や、水がうねりをともなって流れる様子、さまざまな水の姿が軽やかなアルペジオの連続で見事にピアノで表現された、モーリス・ラヴェルの『水の戯れ』。

絵画や映像が目の前に浮かぶような感覚をおぼえる、とても幻想的で美しい作品です。

この曲は、ラヴェルがパリ音楽院在学中に作曲したもので、当時師匠であったガブリエル・フォーレに献呈されています。

発表当時は、不協和音の多さを酷評する意見が多かったといいますが、現在ではその不思議な世界観に、多くのピアノファンが魅了されています。

ピアノ協奏曲第2番Sergei Rachmaninov

セルゲイ・ラフマニノフのピアノ協奏曲の中だけでなく、あらゆる時代のピアノ協奏曲の中でもっとも美しい作品とも称される『ピアノ協奏曲第2番』。

ロシア正教の鐘の音を表す冒頭の和音のあとに始まる、激しくうねるアルペジオの連続は、まさに圧巻です!

また、大男であったラフマニノフの基準で書かれた和音の中には、よほどの手の大きさでない限り一度にすべての音をつかむのは不可能なため、アルペジオ奏法を使わざるを得ない部分があります。

ピアニストによって異なる和音の弾き方に注目してみるのも、おもしろいかもしれませんね。

【クラシック】アルペジオがかっこいいピアノ曲まとめ

8つの演奏会用練習曲 作品40 第8曲:終曲Nikolay Kapustin