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【クラシック】アルペジオがかっこいいピアノ曲まとめ

皆さんはアルペジオ、という音楽用語をご存じでしょうか。

いわゆる和音、コードを構成している音を1音ずつ弾いていくことを指し、ギターを弾いている方であればおなじみの言葉ですよね。

ピアノのアルペジオも基本的にはギターと同じで弾き語りの伴奏などにも使える手法ですが、クラシックのピアノ曲を弾く上でも避けては通れないものなのですね。

こちらの記事では、右手の主旋律であれ左手の伴奏であれアルペジオが印象的に使われているクラシックのピアノ曲をまとめて紹介しています。

ピアノ独奏曲を中心として、ピアノ協奏曲なども含めた激しくかっこいい、そして美しいアルペジオの魅力をぜひ味わってみてください!

【クラシック】アルペジオがかっこいいピアノ曲まとめ(21〜30)

「パガニーニ大練習曲」より第4曲「アルペジオ」Franz Liszt

パガニーニのヴァイオリン作品をピアノに編曲した壮大な変奏曲です。

1838年に初版が発表され、その後改訂を重ねて現在の形になりました。

主題に続く11の変奏では、トレモロ、オクターブ、アルペジオなど、ピアノならではの技巧が贅沢にちりばめられています。

フランツ・リストがパガニーニの演奏に感銘を受け、ピアノでもヴァイオリンのような表現を目指して作曲した本作は、聴衆を魅了する華やかさと、深い音楽性を兼ね備えています。

音の重なりや展開の美しさは、ピアノの魅力を存分に引き出しており、コンサートやピアノコンクールでも人気の高い作品です。

確かな技術と表現力を持つ演奏者の方におすすめの、発表会で存在感を放つ一曲といえるでしょう。

子供の領分 第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」Claude Debussy

第36回入賞者記念コンサート/松下日花里 ドビュッシー:グラドゥス・アド・パルナッスム博士
子供の領分 第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」Claude Debussy

フランスを代表する印象派の作品が『子供の領分』というピアノ組曲に収録されています。

クロード・ドビュッシーの愛娘に捧げられた本作は、1908年12月にパリで初演された2分程度の短い作品です。

古典的な練習曲のスタイルを風刺的に模倣しながら、軽快で遊び心がたっぷりの曲調が魅力的です。

機械的な練習曲にありがちな退屈さを感じさせない、洗練された和声感覚とユーモアに溢れています。

朝早く演奏するのがおすすめと言われる本作は、清新な雰囲気と音楽的な表現力を兼ね備えており、演奏会のレパートリーとしても非常に人気があります。

短時間で聴衆を魅了できる小品をお探しの演奏家の方に、ぜひお勧めしたい一曲です。

スケルツォ・フォコーソ 作品34Charles Valentin Alkan

極上の超絶技巧と情熱が融合した華麗なピアノ曲で、観客を魅了する作品です。

まるで炎のような熱烈なエネルギーが、指先から奏でられる音色の一つひとつに宿っており、聴く人の心を惹きつけてやみません。

シャルル=ヴァランタン・アルカンが1847年に作曲した本作は、高度な演奏技術と深い表現力を要求する、まさに発表会の主役にふさわしい一曲。

エネルギッシュで生き生きとした表現が特徴的で、会場全体を圧倒的な存在感で包み込みます。

ピアノの技術を存分に活かしながら、聴衆を魅了したい方におすすめです。

豊かな音楽性と卓越した技巧を兼ね備えた方なら、きっと素晴らしい演奏を披露できるはずです。

2つのアラベスク 第1番 ホ長調Claude Debussy

ドビュッシー/2つのアラベスク 1.ホ長調/演奏:中井正子
2つのアラベスク 第1番 ホ長調Claude Debussy

柔らかな三連符の旋律が優美に奏でられ、緩やかな流れの中で印象的な和音の響きが織りなす美しい楽曲です。

右手と左手が織りなすポリリズムが躍動感を演出し、中間部では幻想的な雰囲気に包まれます。

1888年に作曲されたこの楽曲は、軽やかなリズムと抒情性が見事に調和しており、演奏技術の向上を目指す方に格好の一曲となっています。

アンダンティーノ・コン・モートのテンポ指定による自然な流れは、発表会で聴衆を魅了することでしょう。

やや複雑な和音進行や両手の独立した動きがありますが、丁寧な練習で確実に弾きこなせる難易度となっています。

ぜひレパートリーに加えてみてはいかがでしょうか。

トルコ風ロンドJohann Burgmüller

【ピアノ発表会おすすめ】トルコ風ロンド ♫ ブルグミュラー / Rondo alla Turca, Burgmuller
トルコ風ロンドJohann Burgmüller

イ短調からイ長調への転調を伴う華やかでリズミカルな曲調が特徴的な本作は、軽快なスタッカートと流れるような16分音符のフレーズが印象的です。

異国情緒があふれる旋律とリズムに、アウフタクトを意識した自然な流れと躍動感が加わり、聴衆を魅了します。

アレグレットのテンポ指定で、全体的に生き生きとした表現が求められ、スタッカートとレガートの対比を明確にすることでキャラクターがより際立ちます。

滑らかな演奏技術と表現力を磨きたい方におすすめの一曲です。

リズム感や指の独立性を養いながら、多彩な音楽スタイルへの理解も深められます。

発表会やコンクールでも人気があり、技術と表現力をアピールできる絶好の機会となるでしょう。

8つの演奏会用練習曲 Op.40 第1曲「プレリュード」Nikolai Kapustin

ウクライナ出身のロシアの作曲家ニコライ・カープスチンさんによる明るくエネルギッシュな曲調が特徴のこの曲。

リズミカルで、ジャズのスウィング感とクラシックの精密さが見事に融合していて、聴いていて思わず体が動きだしてしまいそうです。

ピアノ1台でまるでジャズコンボが演奏しているような錯覚を覚えるかもしれません。

演奏者にとっては高度なテクニックが必要で、挑戦しがいのある1曲。

しかし、聴く側にとっては軽快で楽しい曲なんです。

クラシックとジャズ、両方のジャンルが好きな方にぜひ聴いてほしい1曲ですね。

クライスレリアーナ Op.16 第7曲Robert Schumann

シューマン : クライスレリアーナ第7曲【04_激しい・速い楽譜と説明付きクラシックピアノ曲】
クライスレリアーナ Op.16 第7曲Robert Schumann

非常に情熱的で劇的な表現が特徴的なこの曲。

急速なテンポとハ短調の調性が融合し、聴く者の心をつかみます。

約2分30秒の短い演奏時間ながら、ロベルト・シューマンの内面的な葛藤や情熱が凝縮されています。

激しいアクセントを持つアルペッジョの繰り返しが緊張感を高め、中間部のフガートとの対比が印象的です。

1838年に作曲された本作は、シューマンがクララ・ヴィークとの結婚に反対され苦悩していた時期の作品。

ロマン派音楽の特徴である感情表現の豊かさが存分に発揮されており、ピアノ演奏の技術と表現力が試される1曲です。

クラシック音楽の深い感動を味わいたい方におすすめの名曲です。