文部省唱歌の童謡・わらべうたの中から、スタジオスタッフがおすすめする名曲、人気曲のご紹介です。
いつまでも歌い継がれる、日本の懐かしいプレイリストです。
文部省唱歌・童謡・わらべうた。歌い継がれる日本のこころ(1〜10)
庭の千草NEW!作詞:里見義 (訳詞)/ 作曲:アイルランド民謡

アイルランド民謡をもとに、作詞家の里見義さんが手がけた明治時代から歌い継がれる唱歌です。
秋の庭で草花が枯れてゆく寂しさと、霜にも負けず美しく咲く菊の花に、孤独に耐えながら気高く生きる姿を重ねた歌詞が胸を打ちます。
この楽曲は、1884年6月に文部省の『小学唱歌集 第三編』で公開された作品で、後年には菅原洋一さんやレインブックもカバーしています。
秋の夜長、静かに物思いにふけりたいときに聴くのはいかがでしょうか。
本作の持つ、もの悲しさの中にある力強いメッセージが、移りゆく季節に感じる切ない心にそっと寄り添ってくれるでしょう。
どこか懐かしく、美しい旋律に心癒やされるはずです。
故郷NEW!作詞:高野辰之/作曲:岡野貞一

秋の夜長、ふと故郷を思い出して少し寂しくなることはありませんか?
この楽曲は、そんな心にそっと寄り添ってくれるような、温かいメロディが魅力ですよね。
歌詞には、うさぎを追いかけた山や小鮒を釣った川など、誰もが心に持つ故郷の原風景が描かれています。
1914年に文部省唱歌として世に出た本作は、1998年の長野冬季オリンピック閉会式で演奏され、世界中の人々の心を打ちました。
IL DIVOのような海外のグループにも日本語で歌い継がれている名曲です。
故郷を離れて頑張っている方が、秋の虫の音を聴きながら自分のルーツを静かに思う、そんなひとときにぴったりの1曲ではないでしょうか。
とおりゃんせわらべうた

江戸時代から歌い継がれる日本のわらべうたで、神奈川県川崎市の川崎大師参道で歌われていたとされる歌です。
鬼役の2人が手をつないで門を作り、みんなで歌いながら間をすり抜けていく遊びで親しまれてきました。
歌詞には子供の7つの祝いでお札を納めに参る内容が込められ、神聖な場所への畏怖の念も表現されています。
幼い頃に近所で集まって遊んだ記憶をお持ちの方や、横断歩道の信号機から流れるメロディでご存知の方にとって、懐かしさを感じながら歌える1曲といえるでしょう。
桃太郎作詞:不詳/作曲:岡野貞一

誰もが知る日本の昔話を歌にした、岡野貞一さん作曲による不朽の童謡。
1911年に文部省の教科書に掲載されて以降、100年以上にわたって多くの子供たちに親しまれてきました。
犬、猿、きじを仲間にして鬼ヶ島へ向かう勇敢な物語が、覚えやすいメロディにのせて描かれています。
フジテレビの番組『じゃじゃじゃじゃ〜ン!』では替え歌として使用され、JR西日本岡山駅では接近メロディとしても親しまれているこの楽曲。
全6番までの歌詞を物語とともに振り返りながら、みんなで歌うのもオススメです!
いぬのおまわりさん作詞:佐藤義美/作曲:大中恩

迷子になってしまった子猫を優しく助けようとする犬のおまわりさんの心温まる物語を描いた本作は、佐藤義美さんの温かな作詞と大中恩さんの親しみやすい楽曲が絶妙に融合した日本を代表する童謡です。
困った表情で「ニャン、ニャン、ニャン」と鳴く子猫の気持ちに寄り添いながら、カラスやスズメにも助けを求める犬のおまわりさんの優しさと奮闘ぶりが、聞く人の心をほっこりと温めてくれます。
1950年代から1960年代にかけて制作されたこの楽曲は、NHKの『みんなのうた』や『おかあさんといっしょ』などの教育番組で親しまれ、多くの子供たちに愛され続けています。
まつぼっくり作詞:広田孝夫/作曲:小林つや江

高い山にころんと落ちたまつぼっくりを、おさるさんが拾って食べてしまうかわいらしい情景を歌った秋の童謡です。
1936年に当時小学1年生だった広田孝夫さんが書いた詩に、音楽教師だった小林つや江さんが曲をつけて完成しました。
昭和30年代から40年代にかけてキングレコードのアルバム『幼稚園のうた』に収録された本作は、1番のみのシンプルで覚えやすい歌詞なので、保育園や幼稚園での季節の歌としても親しまれています。
振り付けを加えて手遊び歌として楽しむのもオススメ!
体を動かしながら歌えば、秋の自然のなかで遊んだ子供の頃の楽しい思い出がよみがえってくるでしょう。
チューリップ作詞:近藤 宮子/作曲:井上武士

赤、白、黄色のチューリップが並んで咲く美しい春の情景を描いた、日本で最も愛され続けている童謡の一つです。
近藤宮子さんの作詞には「どの花にもそれぞれの美しさがある」という多様性を認める温かなメッセージが込められており、井上武士さんの親しみやすいメロディとともに、子供から大人まで自然に口ずさめる魅力があります。
幼稚園や小学校の音楽授業で広く親しまれ、2006年には日本の歌百選にも選定された本作。
春の訪れを感じたいときや、子供と一緒に歌を楽しみたい方にピッタリの1曲です!