フォルクローレの名曲と歴史。南米アンデスの伝統音楽を解説
南米アンデス地方の伝統音楽「フォルクローレ」。
アルゼンチンのアリエル・ラミレスさんやボリビアのエルネスト・カブールさんといった名手たちが織りなす、ケーナやチャランゴの繊細な調べは、悠久の歴史と豊かな文化を今に伝えています。
哀愁を帯びた「コンドルは飛んでいく」や情熱的な「シン・ティ」など、アンデスの大地から生まれた名曲の数々は、世界中の人々の心に深い感動を与え続けています。
南米の心と魂が息づく珠玉の音楽をご紹介します。
フォルクローレの名曲と歴史。南米アンデスの伝統音楽を解説(41〜50)
レーニョ・ベルデエルネスト・カブール
LEÑO VERDE ERNESTO CAVOUR (レーニョ・ベルデ エルネスト・カブール)

ボリビア・ラパス出身のチャランゴ奏者、エルネスト・カブールさんの代表作「レーニョ・ベルデ」です。
日本語タイトルは「緑の大木」で、様式はカルナバル、つまりボリビア東部・サンタクルス地方のカーニバルの踊りの様式ということになります。
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イリマニWARA
WARA “ILLIMANI”

ネストール・ポルトカゼロさん作曲の「イリマニ」です。
様式はタンゴ・パセーニャと呼ばれるラパス風の美しいタンゴです。
ボリビア・ラパスのシンボルである霊峰「イリマニ山」を歌ったもので、第2のラパス市歌と言われています。
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シン・ティアヨパヤマンタ
Ayopayamanta – Sin Tí (candombe)

カンドンベと呼ばれる、黒人の踊りのリズムを用いたウルグアイ様式のフォルクローレ「シン・ティ」です。
作者不明で、歌詞も演奏するグループによってさまざまですが、「君なしではもう生きていけない」と歌う熱いラブソングです。
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おわりに
アンデスの山々から生まれたフォルクローレは、サンバやタンゴとはまた違った魅力を持つ南米の伝統音楽です。
チャランゴやケーナの繊細な音色が織りなす美しい旋律は、まるで高原の清らかな風のよう。
時には悲しく、時には力強く響く曲の数々は、今なお多くの人々の心を揺さぶり続けています。
この記事を通じて、フォルクローレの持つ深い情感と豊かな音楽性に触れていただけましたら幸いです。