ファドの名曲。おすすめの人気曲
ポルトガルの民族音楽ファド。
ファドはポルトガル語で「運命」や「宿命」という意味があるそうです。
ガットギターの郷愁漂う爪弾きと、むせび泣くような切ない歌メロのコントラストがドラマチックです。
まさに「運命」の音楽!
ファドの名曲。おすすめの人気曲(1〜10)
Não Queiras Saber de MimRui Veloso e Mariza

ポルトガルの魂が交差する、珠玉のデュエットをご紹介します。
「ポルトガル・ロックの父」ルイ・ヴェローゾさんと、世界的なファド歌手マリザさんという、異なるジャンルの才能が織りなすこの楽曲は、アコースティックギターの温かな音色に乗せて、切なくも力強い感情を描き出します。
曲名が示す「私のことを知ろうとしないで」という秘めた想いが、聴く者の心の琴線に触れるでしょう。
本作の感動的なライブパフォーマンスは、2009年12月に発表されたルイ・ヴェローゾさんのライブアルバム『Ao Vivo no Pavilhão Atlântico』に収録されています。
ポルトガル音楽の奥深さに触れたい方や、静かに情感豊かな音楽に浸りたい夜にぴったりの一曲です。
Uma casa portuguesaAmália Rodrigues

ポルトガルが誇る「ファドの女王」、アマリア・ロドリゲスさん。
彼女が歌う珠玉の一曲は、ポルトガルの家庭に流れる温かな空気や日々の暮らしを優しく描き出し、聴く人の心に懐かしい情景を呼び起こします。
ファド特有の哀愁を帯びつつも、慈しむような温かいメロディが特徴的です。
アマリアさんの透き通るような歌声と、ポルトガルギターの典雅な調べが美しく溶け合い、聴く者をノスタルジックな世界へと誘います。
本作は1953年にシングルとして発表され、翌1954年にはアルバム『Amália Rodrigues Sings Fado From Portugal, Flamenco From Spain』に収録されました。
1956年のパリ・オランピア劇場での公演を収めたライブ盤『Amália à l’Olympia』にもその歌唱が収められています。
心安らぐひとときを過ごしたい時や、遠い異国の文化に思いを馳せたい夜におすすめです。
Os BúziosAna Moura

ポルトガルの音楽シーンを彩るアナ・モーラさんは、伝統ファドにジャズやポップスを巧みに融合させるシンガーです。
その深く官能的な歌声は、国境を越えて聴衆を魅了します。
ご紹介する作品は、さざ波のように優しく響くポルトガルギターの音色と、彼女の情感豊かな歌唱が織りなす、胸に迫るファドの一曲。
海辺の情景や切なる祈り、郷愁が溶け合い、聴く者の琴線に触れます。
本作は2007年8月リリースのアルバム『Para Além da Saudade』に収められ、音楽番組「Family Contact」でも紹介。
アルバムはトリプル・プラチナを記録しました。
哀愁を帯びた美しい旋律に浸りたい夜、心を落ち着けたい時に最適です。
Dona do meu narizMaria Emília

ブラジルに生まれ、ポルトガルでその才能を開花させたファディスタ、マリア・エミリアさん。
2025年2月公開の本作は、約3分29秒の作品で、静謐な弦楽器の音色に乗せて、自己の意志を貫く凛とした姿を情感豊かに歌い上げます。
ジョアナ・エスパディーニャさんが手がけた詞と曲は、ファドの伝統的な響きと現代的なメッセージを見事に融合させ、聴く者の心に深く染み入ります。
アルバム『Casa de Fado』でも高い評価を得た彼女の、表現の新たな地平を感じさせる一曲です。
内省的な時間を過ごしたい時や、静かに力をもらいたいと願う人に寄り添う歌となるでしょう。
Dia NãoMatilde Cid

心に染み入る歌声とギターの音色が魅力のファド。
その現代的な担い手の一人が、ポルトガル出身のマチルデ・シッドさんです。
ジャズやブルースなど多様な音楽に触れてきた彼女は、伝統的なファドに独自の感性を織り交ぜます。
自身が言葉を紡いだこの楽曲は、日常の心の機微を繊細に歌い上げ、聴く者の心に響きます。
甘くも力強いその声は、ポルトガルギターの優しい音色と見事に調和。
本作は2023年9月にシングルとして公開され、同年11月リリースのアルバム『Desassossego』に収録。
このアルバムはドイツのラジオ局からも称賛されました。
静かに物思いにふけりたい夜、または異国の調べに心を寄せたい時に聴いてほしい一曲です。
Os PutosCarlos do Carmo

ポルトガルの国民的音楽ファドに、オーケストラやジャズの要素を取り入れ、新たな地平を切り開いたカルロス・ド・カルモさん。
彼が1978年に公開した作品は、古い絵本をめくるように、温かくもどこか切ない情景を心に映し出します。
子どもたちの素朴な日常をテーマにした本作は、彼の優しく包み込むような歌声と、豊かで繊細なオーケストレーションが見事に調和。
シングルとして、また同年のアルバム『Dez Fados Vividos』にも収められ、多くのファドファンに愛されてきました。
忙しい日々の中で、そっと心に寄り添うような温もりを感じたい時、ぜひ耳を傾けてみてください。
Teus Olhos nos MeusTeresinha Landeiro

ポルトガルのファド界に現れたテレジーニャ・ランデイロさん。
11歳で大御所アナ・モーラさんの歌に心奪われ、2008年から音楽活動を開始した才能豊かな歌手です。
彼女が自ら言葉を紡いだ本作は、心の深淵を覗き込むような切実さが胸に迫ります。
「Fado Perseguição」という、より内省的なテーマを追求するスタイルが特徴で、ポルトガル・ギターの哀愁漂う旋律と、彼女の魂のこもった歌声が聴く者の心を揺さぶります。
この楽曲は2018年6月に世に出て、記念すべきデビュー・アルバム『Namoro』にも収められました。
一人の時間を大切にしたい時や、誰かを想う気持ちに静かに浸りたい夜に、ぜひ耳を傾けてみてください。