フュージョン音楽の名曲。おすすめの定番曲
「フュージョン」とはジャズ・ミュージックから派生した音楽ジャンルですが、その言葉通りさまざまな要素を融合させた、まさにクロスオーバーなサウンドとして多くの名盤や名曲を世に送り出しています。
フュージョンに興味がある、とりあえず何曲か聴いてみたい……そんな初心な方々に向けて、本稿ではソフトでオシャレな曲から難解で革新的な楽曲まで存在するフュージョンの名曲をご紹介!
海外のアーティストを中心として、往年の人気曲や王道の1曲、定番曲に近年注目されているジャズフュージョンの要素を兼ね備えたアーティストの名曲までたっぷりお届けいたします。
当時を懐かしみたい方々も、現代のフュージョンをお探しの方もぜひご覧ください。
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フュージョン音楽の名曲。おすすめの定番曲(21〜30)
NevermoreU.K.

英国が誇るプログレッシブ・ロックとジャズ・フュージョンの技巧派ユニット、U.K.。
その名は耳にしたことがある方もいらっしゃるのでは?
彼らが1978年に発表したデビュー・アルバム『U.K.』に収録されている、約8分にも及ぶドラマティックな一曲は、フュージョンの奥深さに触れたいなら必聴です。
繊細なアコースティック・ギターの導入から、スリリングな即興演奏が炸裂し、やがて壮大なシンセサイザーとギターが織りなす音の洪水へと展開しますよ。
歌詞からは、変わりゆく街への郷愁と、失われたものへの切ない思いがひしひしと伝わってきます。
本作を含む名盤『U.K.』は1978年3月の発売後、半年で25万枚を超えるヒットとなりました。
技巧的な演奏と物語性に富んだ音楽に浸りたい夜に、ぜひ聴いてほしい作品です。
Incident At NeshaburSantana

メキシコ出身のギタリスト、カルロス・サンタナさん率いるアメリカのバンド、サンタナ。
1970年に登場した名盤『Abraxas』に収められた、インストゥルメンタルの傑作です。
ジャズ、ロック、ラテン音楽が情熱的に融合し、目まぐるしく展開する構成と即興演奏は圧巻のひと言なのですね。
この楽曲は、ホレス・シルバーさんの楽曲の一部を引用しつつ、後半ではアレサ・フランクリンさんの楽曲を思わせる美しい旋律へと移り変わるドラマティックな構成が魅力。
タイトルには革命や解放といった強いメッセージが込められているとも言われ、その背景を知ると一層深く味わえることでしょう。
映画『Fillmore』(1972年公開)のサウンドトラックにも起用された本作は、バンドの音楽的進化を体感したい方や、魂を揺さぶる熱演に浸りたい夜にぴったりの一曲ではないでしょうか。
Proto-CosmosTony Williams

ジャズ・ドラムの可能性を押し広げ、フュージョンというジャンルを切り開いたアメリカ出身の革新者、トニー・ウィリアムスさん。
彼が率いたニュー・トニー・ウィリアムス・ライフタイムによる、1975年当時の名盤『Believe It』に収録されている鍵盤奏者アラン・パスクァさん作曲のナンバーは、聴く者を未知の宇宙へと誘うような強烈なエネルギーに満ちていますよね。
トニーさんの代名詞ともいえる複雑なリズムと、アラン・ホールズワースさんの流麗かつ鋭利なギターが織りなすインタープレイは圧巻で、約4分という短さに見事に凝縮された緊張感は、今聴いても新鮮な驚きを与えてくれます。
このスリリングな演奏は、高度な技術と魂のぶつかり合いを体感したい方にはうってつけではないでしょうか。
2007年には作曲者自身とホールズワースさんによる感動的な再演も記録されており、時代を超えて輝き続ける名演と言えるでしょう。
MirageJean-Luc Ponty

フランスが生んだヴァイオリンの革新者、ジャン=リュック・ポンティさん。
クラシックの素養をバックボーンに持ちながらジャズ、そしてフュージョンの世界でエレクトリック・ヴァイオリンの可能性を追求した彼の音楽は、今も多くの人を魅了しますよね。
1977年9月に公開された名盤『Enigmatic Ocean』は、ビルボード・ジャズ・チャートで1位を獲得した傑作ですが、その中に収録されている珠玉のインストゥルメンタルは、まさに音の蜃気楼。
スペーシーなシンセの海を漂うように始まり、ポンティさんの奏でるヴァイオリンが時に甘美に、時に激しく空間を切り裂きます。
アラン・ホールズワースさんのギターソロも聴き逃せません。
フュージョン入門としても、じっくり音楽と向き合いたい時にも最適な一曲なのでは?
SandboxLeni Stern

ドイツ出身のギタリストであり、シンガーソングライターとしても世界的に評価の高いレニ・スターンさん。
ジャズを基盤にアフリカ音楽も取り入れるなど、探求を続ける彼女のディスコグラフィーには佳曲が数多くあるのですね。
ご紹介する作品は、そんなレニさんが音楽性を飛躍させるきっかけとなったアルバム『Black Guitar』からの一曲です。
彼女の持ち味である透明感あふれるギターの音色が心地よく、ブルージーなニュアンスが独特の陰影を生み出しています。
この時期から本格的に取り組んだヴォーカルも、まるで楽器のようにサウンドに溶け込んでいるのが印象的ですよね。
本作が収録された名盤『Black Guitar』は1997年1月に発売。
自身のレーベルLSR設立後、自主性を打ち出した意欲作で、キャリアにおける転換点と言えるでしょう。
洗練と温かみあるサウンドは、フュージョンに初めて触れる方にもきっと気に入っていただけるはず。
お洒落なカフェで流れていそうな、落ち着いた大人の時間を演出してくれるのではないでしょうか。
TRUTHT-SQUARE

こちらは日本のフュージョングループT-Squareの「TRUTH」という曲です。
日本人ならどこかで聴いたことある!というのが最初のリアクションではないでしょうか。
この曲はフジテレビで放送されていた「F-1グランプリ」の主題歌として起用されており、レースとこの曲の結びつきがあまりも強かったため、レーシングゲームやその他バラエティ番組でもよく流されるようになりました。
車を運転するときにぜひ聴いてほしい一曲です。
あなたの通勤をきっと特別なものにしてくれますよ!
The Dominant PlagueAllan Holdsworth

ギターという楽器の可能性を極限まで追求したイギリスの鬼才、アラン・ホールズワースさん。
ジャズ・フュージョンのみならずプログレッシブ・ロックの領域でも、その革新的なプレイで知られていますよね。
この楽曲は1986年発表のアルバム『Atavachron』収録曲で、当時最先端のSynthAxeを駆使したサウンドが特徴です。
アフロセントリックなリズムと複雑なハーモニーが織りなす音世界は、ある種の冷たさと情熱を併せ持ち、一部では当時の社会問題を示唆しているとも解釈される深遠さがあります。
本作が収録された名盤『Atavachron』は、フュージョンの枠を超えたホールズワースさんならではの芸術性を堪能できる1枚と言えましょう。
知的でスリリングな音の探求を楽しみたい方にこそ、ぜひ触れていただきたい作品となっておりますよ。