京都の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ
日本でも有数の観光地であり、数多くの史跡を有する京都府の民謡・わらべうた特集です。
古くから歴史の舞台となってきた京都にはさまざまな文化があり、一口に「民謡」と言っても作られた年代が幅広く、土地や風習をなぞった色んなジャンルの曲が存在します。
地元の方ならぴんと来るもの、たくさんあるかもしれません。
また関西圏にお住まいなら、歌詞は違うけどメロディーは一緒な歌にも出会えるかも。
京都の歴史を歌からひも解いてみませんか?
京都の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ(11〜20)
にらみっこ・にらめっこ

ほっぺをふくらませて歌うわらべうたです。
お互いが変顔を披露しあって、笑ってしまったら負け。
小さいお子さんと一緒に遊ぶときに良いですね。
このように対面で遊ぶのは、今時はなかなか貴重なのかも。
でもやってみると楽しいですよ。
うちの裏の黒猫が

家の裏にいる黒猫がおしろいや口紅を塗っておめかしをしているところをのぞいている、というかわいいわらべうたです。
京都に伝わるわらべうたに多い、手まり歌。
他の地域にも同じメロディーの黒猫の歌があるようですが、少しずつ歌詞が違うようです。
府中大漁節

現在の京都府宮津市にあたる、府中村の漁師たちが歌った『府中大漁節』。
最初は海の神様に大量をお願いする思いで歌われたり、宮津でしか獲れない「金樽鰯」が大量に獲れたことを知らせたりするために歌われていました。
その後、船をこぐときに歌う「櫓漕ぎ唄」としてやお祝いの席で歌われるようになった楽曲です。
威勢良く大きく張った声で歌われる様子は、神様への祈りや大漁を知らせるのにはぴったりな迫力がありますね!
地域性が見える作品です!
寺御幸麩屋富

京都市内の南北の通り名の歌です。
京都の通りは、東は寺町通から西は千本通までがズラッと並んでいます。
とくに最近京都へ移住された方なんかは、通りの名前が覚えづらいと思ったこと、あるんじゃないでしょうか。
そんなときはこの歌を何回も聴いていただくとよいです。
お月さんいくつ

伊勢や兵庫の赤穂郡など、全国さまざまな場所で歌われているわらべうた『お月さんいくつ』。
こちらは京都バージョンのもので、他の場所と少しずつ歌詞が異なります。
これがあったから次はこうなって、次はこうなったからその次はこうなってと、わらしべ長者のようなどんどん状況が変化していく、おもしろい歌詞が展開していきます。
京都バージョンではお月様は何才なの?というところから始まり、最後はハトが山に飛んで行ってしまったという光景で終わり。
その間にどんなドラマがあったかは、ぜひ聴いて確かめてみてくださいね!
あとじょりこじょり

ハイハイができる前に、手をつっぱって後ろに下がる子への応援歌、はやしうただそうです。
後ろにさがっても何もないから、前に歩こうね、といったシンプルな歌詞ですが、京都っぽいニュアンスが感じられます。
昔は日本中でこんな感じの簡単な歌が作られ、歌われてきたのかもしれませんね。
京都の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ(21〜30)
愛宕さんにまいって

子供の体に触ってふれあいながら楽しむ曲として歌われているのが『愛宕さんにまいって』です。
愛宕さんとは京都市右京区にある愛宕神社のことで、全国にある愛宕神社の総本社でもあります。
体の部位を別の言葉に変えて歌われている歌詞にそって、子供の頭をなでたり、鼻をつまんだり、ほっぺたを触ったりして遊びます。
愛宕さんのほか、音羽の滝というスポットも登場するので、お子さんと遊びながら京都の街に親しむのもいいですね!