【音楽葬】故人をしのぶBGM|安息を願うレクイエムや鎮魂歌にも注目
最近では「音楽葬」という言葉も聞かれるようになり、お葬式で故人をしのんで音楽を流すことが多くなっています。
また、感謝の気持ちや愛情を伝える手段として、音楽に思いを託す形で生前に選曲を済ませる方も増えているのだそうです。
そこでこの記事では、故人をしのぶ曲、葬儀のBGMとしてオススメな曲をいくつか紹介していきます。
故人への思いをつづった曲や、これまでの感謝を伝える曲、レクイエムをはじめとするクラシックや落ち着いた雰囲気のJ-POPなど、さまざまなタイプの作品を集めましたので、ぜひ参考にしてください。
【音楽葬】故人をしのぶBGM|安息を願うレクイエムや鎮魂歌にも注目(1〜10)
おくりびと~memory~久石譲

映画『おくりびと』を彩った珠玉のインストゥルメンタル作品。
13名の日本を代表するチェリストたちが奏でる深い音色と、叙情的なメロディが胸に迫ります。
久石譲さんが丹念に紡ぎ出した楽曲は、死者を送る納棺師という職業が持つ厳かさと温かさを、映画の主題とともに美しく表現しています。
アルバム『Songs of Hope: The Essential Joe Hisaishi Vol. 2』にも収録され、2008年9月に映画のサウンドトラックとして発表された本作は、その年の日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞。
2010年には舞台版でも使用され、生演奏で観客を魅了しました。
大切な人との別れを迎えたとき、その人との思い出を心に刻みながら、静かに送り出したいときにオススメの1曲です。
想望福山雅治

福山雅治さんが映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら』のために書き下ろした楽曲です。
2023年12月に公開された映画は、戦時下での切ない恋と別れを描いた作品。
本曲からは、愛する人への思いを抱えながらも、別れを受け入れざるを得ない主人公の心情が伝わってきます。
日常のささやかな幸せへの願いが、戦争という過酷な現実と対比されているのが印象的です。
お葬式で流せば、自分の大切な方々へ「何気ない日々が本当に幸せだったよ」と伝えられるでしょう。
あいたいRADWIMPS

繰り返される「会いたい」という言葉が胸に迫る、RADWIMPSの珠玉の1曲。
東日本大震災から10年の節目に発表されたアルバム『2+0+2+1+3+1+1 = 10 years 10 songs』に収録されています。
失われた命への思いや、残された人々の感情が静かに、そして力強く表現されているのが印象的です。
優しいギターの音色と野田洋次郎さんの歌声が、聴く人の心に寄り添います。
大切な人との別れを経験された方に、そっと寄り添える曲。
温かな記憶とともに、遺された人々が新たな一歩を踏み出すきっかけになるかもしれません。
【音楽葬】故人をしのぶBGM|安息を願うレクイエムや鎮魂歌にも注目(11〜20)
交響曲 第9番 ニ短調 Op.125「合唱付き」第4楽章より「歓喜の歌」Ludwig van Beethoven

壮大なオーケストラと合唱が織りなす不朽の名作。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが、失われた聴力と闘いながら約9年の歳月をかけて完成させました。
1824年5月の初演では、聴衆から熱狂的な拍手が送られたものの、すでに耳の聴こえないベートーヴェンには気づかず、歌手に振り向かされて初めて観客の歓声を知ったという感動的なエピソードが残されています。
日本では年末に全国各地で演奏されることでも知られる本作は、人生の別れを悲しみだけでなく、それまでの道のりへの感謝と希望を込めて送り出したい、そんな心に響く1曲です。
ここにしか咲かない花コブクロ

優しく包み込むようなメロディと心に響く歌詞で、聴く人を温かな気持ちにさせてくれるコブクロの名曲です。
人生の困難に直面しながらも、その場所にしかない大切なものを見つめ直すメッセージが込められており、静かな希望に満ちた楽曲に仕上がっています。
2005年5月に日本テレビ系ドラマ『瑠璃の島』の主題歌として、沖縄の島を舞台にした作品との出会いから生まれた本作は、豊かな自然描写と心の安らぎを表現した歌詞で、多くの人々の心をつかみました。
大切な人を見送る場面で、温かな記憶とともに故人への感謝をささげたい方にオススメの1曲です。
川の流れのように美空ひばり

1989年にリリースされた美空ひばりさんの『川の流れのように』。
日本を代表する名曲として、そして美空ひばりさんを代表する1曲でもあります。
とてもしっとりと、心にスッと入って染み渡るかのような歌声、そして長い人生をたどっていくかのような歌詞が、亡くなった方を思う曲としてはとてもよく合う1曲だと思います。
亡くなった方を偲びつつ、自分の人生も見つめ直せるかのような、ゆったりとした気持ちで落ち着いて聴きたい1曲でもあります。
レクイエム 変ロ長調Johann Christian Bach

数々の名曲を遺したバロック時代の大作曲家、ヨハン・セバスティアン・バッハの末息子であるヨハン・クリスティアン・バッハによるミサ曲。
22歳のときに、滞在していたイタリアで書かれたとされています。
ヨハン・クリスティアン・バッハは、偉大な父親や後進のハイドン、モーツァルトらの影に埋もれてしまった作曲家ですが、生前はドイツ、イギリス、イタリアで活躍し大きな名声を得ていました。
日本では長く知られていませんでしたが、古典的なバロック音楽の要素も残しつつ、イタリアの教会音楽の様式も取り入れられた優美で壮麗な響きは必聴です。