富山の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ
富山に関する民謡、童謡の特集です。
栄華を極めた平家の隠れ里として知られる五箇山にまつわる民謡、薬で有名な富山ならではの民謡、また民謡のみならず富山で少年時代を過ごした滝廉太郎の作曲した有名な『荒城の月』などもあります。
地元にお住まいの方ならなじみ深い楽曲が多いはず。
また、盆踊りの歌もご紹介しているので、夏の風情もただよってくるかもしれません。
地域の民謡、童謡をきいて富山の風土に思いをはせてみてはいかがでしょうか?
富山の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ(6〜10)
五箇山追分節

『五箇山追分節』は、平安時代末期に平家の落ち武者が隠れ住んだとされる五箇山から生まれた民謡です。
当時の暮らしを色濃く反映した歌詞が特徴で、牛を連れて買い物へ出かけた村民たちが、その歩調に合わせて歌っていたそう。
昔の五箇山へ思いを馳せるのにぴったりな民謡なんですよね。
お住まいの方でなくても懐かしさを感じられる内容だと思います。
ぜひ聴いて、郷愁に満たされてみませんか。
お小夜節

『お小夜節』は、富山県の五箇山地方に伝わる民謡で、その起源や内容は富山県の文化と深い関連があります。
この曲は、能登輪島出身の美人遊女、お小夜を主題にした歌で、彼女が加賀騒動の罪により東砺波郡上平村に流されたことにちなんでいます。
また、お小夜が輪島の素麺屋で覚えた歌を五箇山地方に伝えたという説もあり、この地方の代表的な民謡『五箇山麦屋節』と関連があるとされています。
何世代にも渡って歌い継がれる『お小夜節』は特に、郷愁を誘うそのメロディーが、心に寄り添うひと時を提供してくれるでしょう。
福光ちょんがれ

富山県南砺波地方で歌いつがれてきた盆踊り唄です。
郷土色豊かなこの楽曲は、民衆の生活に関係のある故事や社会で起こった事柄などをたくみに唄った「端もの」と、浄瑠璃や宗教、講談などから取り入れた「段もの」とに分かれています。
一方で、踊りはとてもシンプルな作りになっており、民衆に親しまれています。
荒城の月

作曲家、滝廉太郎の代表曲で、教科書にものるほどの有名な曲の『荒城の月』です。
富山城は『荒城の月』のモデルになったお城のうちの1つと言われていて、現在の富山城のすぐそば、旧富山城があった場所には、滝廉太郎の子供の頃の像が建っています。
麦屋節

麦屋節は、こきりこ節と同じく、富山県南砺市五箇山地方に伝わる民謡です。
石川県にも能登麦屋節という民謡があるため、越中麦屋節とも言われております。
由来についてはいろいろな説がありますが、歌詞の内容から、麦屋節と、平家落人伝説を結びつけて伝えられてきたことがわかります。