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【80年代洋楽】ガールズバンドのデビュー曲まとめ

1980年代の洋楽シーンといえば「洋楽黄金期」とも呼ばれ、日本も含めて世界中でメガヒットを記録したアーティストやバンドが多く生まれた時代。

MTVの登場や飛躍的な技術革新などもあって、とても華やかなイメージがありますよね。

そんな80年代の洋楽の中でも、今回は男社会の音楽シーンに殴り込みをかけるように登場したガールズバンドたちのデビュー曲に注目。

ボーカル・グループではなく、できるかぎり楽器を演奏する「バンド」を中心としてリサーチ、ロックにポップス、メタルやパンクなどジャンルや有名無名を問わず個性豊かなガールズバンドたちの記念すべきデビュー曲を一挙ご紹介します!

【80年代洋楽】ガールズバンドのデビュー曲まとめ(1〜20)

Why Call it Love?Phantom Blue

80年代に活躍した女性だけのハードロックやヘビーメタルのバンドといえば、ヴィクセンやガールスクールといった名前が思い浮かびますが、こちらのファントム・ブルーもその1つです。

多くのガールズバンドを生んだロサンゼルスにて1987年に結成、ギターの速弾きを専門に扱うヘビーメタル系のレーベル「Shrapnel Records」が契約したガールズバンドとしても知られており、彼女たちのアルバムにはコ・プロデューサーとしてあのマーティ・フリードマンさんがクレジットされていたりもするのですね。

アルバムとしては2枚を残しただけではありますが、特にインディーズ時代にリリースした1989年のデビュー・アルバム『Phantom Blue』はヘビーさとメロディアスさがバランス良く融合されたグラマラスな80年代ヘビーメタル~ハードロックの名盤です!

そのアルバムにも収録されている『Why Call It Love?』が彼女たちのデビュー・シングル曲であり、重くタイトなサウンドと力強いボーカル、シンガロング必至のサビのコーラスが際立つキラーチューンとなっています。

1989年という時代を考えると、音楽シーンはオルタナティブロックやグランジへと移り変わる時期で、より正統派のメタルへと成長を遂げたセカンド作のリリースまでに4年ほどの時間がかかった、というのは残念ではありますね……。

ShoveL7

1990年代前半のシアトルと言われて、洋楽ファンであれば「グランジ」や「オルタナティブロック」といったキーワードが脳裏に浮かびますよね。

それでは、同じシアトル近郊のオリンピアから始まったとされる「ライオットガール」というムーブメントはご存じでしょうか。

いわゆるフェミニズム的な思想を持つ女性たちによるバンドが、男性中心のパンクロック・シーンにおいて革命を起こすべく起こしたムーブメントなのですね。

バンドによってその価値観はさまざまなのですが、本稿で紹介する1985年にロサンゼルスで結成されたL7は「ライオット・ガール」の代表的なバンドの1つとされています。

赤裸々な歌詞や過激なパフォーマンス、ハードかつヘビーなL7流儀のロックはシーンを席巻し、多くの女性ミュージシャンたちに影響を与え続けています。

そんな彼女たちのセルフタイトルのデビュー・アルバムは1988年にリリースされていますが、シングルとしてのデビュー曲は1990年の『Shove』です。

グランジを語る上で欠かすことのできない老舗レーベル「Sub Pop」移籍後初となる名盤セカンド作『Smell the Magic』のオープニングを飾る楽曲であり、ふてぶてしくシャウトするボーカルと強烈なリフが先導するヘビーグルーブにノックアウト必至!

HiawathaThe Belle Stars

ここまでアメリカのガールズバンドを多く紹介しておりますが、本稿で取り上げている「ベル・スターズ」はイギリスで結成されたニューウェーブ~ポップロックバンドです。

1970年代後半にいわゆる2トーンやスカといったジャンルのリバイバル・ブームの中で登場した、こちらも女性だけのバンド「The Bodysnatchers」のメンバーが1980年に結成したガールズバンドで、前身バンドの知名度もあってロンドンを中心としてデビュー直後から人気を博し、伝説的なインディーズ・レーベル「スティッフ・レコード」と契約。

1983年にリリースしたセルフタイトルのアルバムが唯一のアルバム・リリースとなった短命のバンドではありますが、軽快なカッティングと抜群にキャッチーなコーラス、きらびやかなサウンドが素晴らしい名曲『Sign of the Times』がヒットを記録、アメリカでもチャート入りを果たしました。

そんな彼女たちが1982年にリリースしたデビュー・シングル曲『Hiawatha』は、バンドの出自がうかがえるストレートなネオ・スカの名曲!

先述したアルバムには収録されていない曲ですから、2010年にリリースされたタイトルが素晴らしい『80s Romance』といった彼女たちのベスト盤などでチェックしてみてくださいね。

Never Underestimate the Power of a WomanKlymaxx

Klymaxx – Never Underestimate the Power of a Woman
Never Underestimate the Power of a WomanKlymaxx

6人のメンバーのうち5人が黒人という、当時としては画期的な編成でも知られているクライマックスは、R&Bやファンクといったブラックミュージックの要素をポップに昇華したサウンドで1980年代に人気を博したガールズバンドです。

全米チャートで5位を記録したヒット曲、名バラード『I Miss You』のメロディを聴けば当時を知る方であれば「あの曲のグループか」と思い出されるのではないでしょうか?

ガールズバンド自体が珍しかった80年代において、黒人の女性たちを中心としたバンドが楽器を手に演奏することがもたらすインパクトがどれほどすごかったのか、カルチャーの多様化が進む2020年代の今だからこそ、改めてその意義を再確認したいですよね。

そんな彼女たちが1981年にリリースした記念すべきデビュー・シングル『Never Underestimate the Power of a Woman』は、強烈なファンク・グルーヴが軸となったソウル~R&Bファン必聴の名曲!

何といってもタイトルの素晴らしさ……女性だけの音楽グループとしてシーンに殴り込みをかける彼女たちなりの宣言なのかもしれませんね。

Bad GuysPrecious Metal

アコースティックギターの達人としてギター専門誌においてトップ50のプレイヤーに選ばれ、フリートウッド・マックのメンバーであるリンジー・バッキンガムさんのバンドに帯同、ソングライターとしても活躍するなど女性ギタリスト~ミュージシャンのパイオニア的な存在として現在も第一線で活動を続けているジャネット・ロビンさん。

ジャネットさんは10代の頃にあの伝説的なギタリスト、ランディ・ローズさんの最年少にして唯一の女性としてギターを習っていたという経歴を持ち、16歳の頃にはプロとしてステージに立っていたのだとか。

そんな彼女の最初のキャリアとなったバンドが、今回紹介しているプレシャス・メタルです。

1983年の結成から1990年の解散までに3枚のアルバムをリリース、大ヒットを得ることはできなかったのですが、女性だけのグラマラスなハードロック・バンドの先駆け的な存在としてファンの間では人気の存在なのですね。

若く華やかな才能を持った少女たちを大人たちの思惑でデビューさせて……といった側面も正直あったのでしょうけど、こちらの1985年にリリースされたデビュー曲『Bad Guys』はポップ度高めのキャッチーなハードロックといった趣で実に良いですよ!