RAG MusicHit Song
素敵なヒットソング
search

【80年代洋楽】ガールズバンドのデビュー曲まとめ

1980年代の洋楽シーンといえば「洋楽黄金期」とも呼ばれ、日本も含めて世界中でメガヒットを記録したアーティストやバンドが多く生まれた時代。

MTVの登場や飛躍的な技術革新などもあって、とても華やかなイメージがありますよね。

そんな80年代の洋楽の中でも、今回は男社会の音楽シーンに殴り込みをかけるように登場したガールズバンドたちのデビュー曲に注目。

ボーカル・グループではなく、できるかぎり楽器を演奏する「バンド」を中心としてリサーチ、ロックにポップス、メタルやパンクなどジャンルや有名無名を問わず個性豊かなガールズバンドたちの記念すべきデビュー曲を一挙ご紹介します!

【80年代洋楽】ガールズバンドのデビュー曲まとめ(1〜10)

HiawathaThe Belle Stars

ここまでアメリカのガールズバンドを多く紹介しておりますが、本稿で取り上げている「ベル・スターズ」はイギリスで結成されたニューウェーブ~ポップロックバンドです。

1970年代後半にいわゆる2トーンやスカといったジャンルのリバイバル・ブームの中で登場した、こちらも女性だけのバンド「The Bodysnatchers」のメンバーが1980年に結成したガールズバンドで、前身バンドの知名度もあってロンドンを中心としてデビュー直後から人気を博し、伝説的なインディーズ・レーベル「スティッフ・レコード」と契約。

1983年にリリースしたセルフタイトルのアルバムが唯一のアルバム・リリースとなった短命のバンドではありますが、軽快なカッティングと抜群にキャッチーなコーラス、きらびやかなサウンドが素晴らしい名曲『Sign of the Times』がヒットを記録、アメリカでもチャート入りを果たしました。

そんな彼女たちが1982年にリリースしたデビュー・シングル曲『Hiawatha』は、バンドの出自がうかがえるストレートなネオ・スカの名曲!

先述したアルバムには収録されていない曲ですから、2010年にリリースされたタイトルが素晴らしい『80s Romance』といった彼女たちのベスト盤などでチェックしてみてくださいね。

Never Underestimate the Power of a WomanKlymaxx

Klymaxx – Never Underestimate the Power of a Woman
Never Underestimate the Power of a WomanKlymaxx

6人のメンバーのうち5人が黒人という、当時としては画期的な編成でも知られているクライマックスは、R&Bやファンクといったブラックミュージックの要素をポップに昇華したサウンドで1980年代に人気を博したガールズバンドです。

全米チャートで5位を記録したヒット曲、名バラード『I Miss You』のメロディを聴けば当時を知る方であれば「あの曲のグループか」と思い出されるのではないでしょうか?

ガールズバンド自体が珍しかった80年代において、黒人の女性たちを中心としたバンドが楽器を手に演奏することがもたらすインパクトがどれほどすごかったのか、カルチャーの多様化が進む2020年代の今だからこそ、改めてその意義を再確認したいですよね。

そんな彼女たちが1981年にリリースした記念すべきデビュー・シングル『Never Underestimate the Power of a Woman』は、強烈なファンク・グルーヴが軸となったソウル~R&Bファン必聴の名曲!

何といってもタイトルの素晴らしさ……女性だけの音楽グループとしてシーンに殴り込みをかける彼女たちなりの宣言なのかもしれませんね。

XXSexFuzzbox

80年代の英国ニューウェーブ時代らしい奇抜なルックスと自由な音楽センスで世に飛び出した、4人組ガールズバンドのファズボックス。

本来のバンド名は「We’ve Got a Fuzzbox and We’re Gonna Use It」という長いものなのですが、いかにも80年代らしいダンサンブルなポップと派手なギター、メロディアスなボーカルを軸としたメジャーな音作りでキラーチューンが満載の1989年のアルバム『Big Bang!』は全英チャート5位をマークするなどスマッシュ・ヒットを記録しております。

残念ながらその後が続かずに解散してしまいましたが、そんな彼女たち、むしろ初期の荒削りながらも自由なサウンドの方がニューウェーブ好きにはグッとくるのではないでしょうか。

デビューEP作品『Rules and Regulations』のオープニングを飾る『XXSex』は、ガレージロックをニューウェーブ流儀に解釈した、みたいなサウンドで楽しいですよ。

【80年代洋楽】ガールズバンドのデビュー曲まとめ(11〜20)

Take It All AwayGirlschool

Girlschool – Take It All Away (Original version)
Take It All AwayGirlschool

バンド名の時点で「女性のロックバンドだ」と宣言しているようで、物凄くカッコいいですよね!

1978年にイギリスで結成されたガールスクールは、1980年代に勃発した「NWOBHM」と呼ばれる音楽ムーブメントの中で頭角を現したバンドであり、メンバー・チェンジや一度の解散なども乗りこえて2020年代の今も活躍中という、1992年の再結成後から数えても30年以上のキャリアを誇るロック史上最長寿とされるガールズバンドなのですね。

そんな彼女たちはハードロックやヘビーメタルのみならず、同時代のパンクロックからも影響を受けており、キャッチーなメロディとラウドでロックンロールなギターが最高にカッコいい1979年のデビュー曲『Take It All Away』の時点で、その音楽性は存分に感じ取れますね。

ガールスクールを見いだしたと言われている、あのモーターヘッドのレミー・キルミスターさんがこの『Take It All Away』を聴いて彼女たちをスカウトしたというエピソードも伊達ではない、バンドの可能性が詰まった素晴らしいデビュー・シングルと言えるでしょう!

Bad GuysPrecious Metal

アコースティックギターの達人としてギター専門誌においてトップ50のプレイヤーに選ばれ、フリートウッド・マックのメンバーであるリンジー・バッキンガムさんのバンドに帯同、ソングライターとしても活躍するなど女性ギタリスト~ミュージシャンのパイオニア的な存在として現在も第一線で活動を続けているジャネット・ロビンさん。

ジャネットさんは10代の頃にあの伝説的なギタリスト、ランディ・ローズさんの最年少にして唯一の女性としてギターを習っていたという経歴を持ち、16歳の頃にはプロとしてステージに立っていたのだとか。

そんな彼女の最初のキャリアとなったバンドが、今回紹介しているプレシャス・メタルです。

1983年の結成から1990年の解散までに3枚のアルバムをリリース、大ヒットを得ることはできなかったのですが、女性だけのグラマラスなハードロック・バンドの先駆け的な存在としてファンの間では人気の存在なのですね。

若く華やかな才能を持った少女たちを大人たちの思惑でデビューさせて……といった側面も正直あったのでしょうけど、こちらの1985年にリリースされたデビュー曲『Bad Guys』はポップ度高めのキャッチーなハードロックといった趣で実に良いですよ!

Death on the ElevatorSuper Heroines

なんともすごいバンド名ですが、1981年にカリフォルニアはロサンゼルスで結成されたこちらのスーパー・ヒロインズは、いわゆるゴスやポジティブパンクと呼ばれるジャンルの中で有名なバンド、クリスチャン・デスのギタリストとしての活躍でも知られているエバ・Oさんを中心とした女性デスロック・バンドです。

エバ・Oさんはアメリカのゴシック・シーンにおけるパイオニアとも呼ばれており、ゴスを名乗るものであれば誰もが一度は触れるべき音楽を生み出した存在なのですね。

このバンドについては実質的なエバ・Oさんのソロ・プロジェクトであり、メンバーも流動的で男性が参加していた時期もあったようですが、あのコートニー・ラブさん率いるホールのベーシストとして一時参加していたこともあるジル・エメリーさんなどの女性ミュージシャンが多く参加しています。

そんな彼女たちのデビュー曲『Death on the Elevator』は、アメリカのデスロック~パンク・シーンのコンピレーション作品として1981年にリリースされた『Hell Comes to Your House』に収録されています。

トリオ編成ならではのスカスカのアンサンブルでゴシック・フレーバーのあるパンク、といった趣でこれはこれでカッコいいですね。

Love WheelCalamity Jane

映画がお好きな方であれば、カラミティ・ジェーンと聞いて1953年の同名のアメリカ映画を思い出されるかもしれませんね。

また、同じくカラミティ・ジェーンと名乗って1990年代初頭に活躍した女性だけのグランジ・バンドも存在しているのでややこしいのですが、ここで紹介するのは1981年から1982年という短い活動期間で解散した女性だけで構成されたカントリー・バンドの「カラミティ・ジェーン」です。

まさに知る人ぞ知るバンドといった存在ではあるのですが、ドラマーでありソングライターでもあるMary Ann Kennedyさんとボーカルを務めたPam Roseはバンドを解散後に「Kennedy Rose」というユニットを結成、2枚のアルバムをリリースしており、他のアーティストへの曲提供などで成功を収めています。

そんなカントリー音楽シーンの「カラミティ・ジェーン」が1981年にリリースしたデビュー曲『Love wheel』は、カントリーを基調としながらも軽快なメロディと見事なコーラスワークが特徴的なカントリーポップス。

爽やかで聴きやすい彼女たちの音楽に興味を持たれた方は、アルバムもぜひ手に取ってみてください!