ベルリオーズの名曲。人気のクラシック音楽
かつてその肖像画がフランスの10フラン札にもなったロマン派の巨匠、ルイ・エクトル・ベルリオーズ。
ベルリオーズの生み出した楽曲には『幻想交響曲』を筆頭に、さまざまな文学作品に影響を受けて作られたものがあります。
また、楽器編成の大規模な拡張や、色彩的な管弦楽法によってロマン派音楽の動向を先取った作曲家でもあり、今回はそんなベルリオーズの原点となった作品を楽章ごとにもわけてリスト化してみました。
ぜひお聞きいただけたらと思います。
ベルリオーズの名曲。人気のクラシック音楽(31〜40)
幻想交響曲 Op.14Hector Berlioz

この曲はベルリオーズが1830年に作曲した最初の交響曲です。
幻想交響曲の特徴は「固定観念」です。
現代では普通のことですが、当時は斬新な発想だったそうです。
この曲には「ある芸術家の生涯の挿話」という表題がつけられています。
彼自身の失恋体験をもとに作られたと言われています。
幻想交響曲より第5楽章「魔女の夜宴の夢」Hector Berlioz

エクトル・ベルリオーズが24歳のときに作曲した交響曲の最終楽章。
アヘンの影響下で見る恐ろしい幻覚を描いており、主人公の葬儀に魔女や亡霊、怪物たちが集まる狂乱の宴が繰り広げられます。
不気味で重厚な雰囲気の中、魔物たちの舞踏が描写されるさまは圧巻。
ヴァイオリンの特殊な奏法や重々しい鐘の音が、死と混沌の世界観を見事に表現しています。
ハロウィンパーティー や怖い話をする際の BGM としてぴったり。
ゾクゾクする音楽を楽しみたい方にオススメです。
幻想交響曲第1楽章「夢、情熱」Hector Berlioz

「幻想交響曲」はベルリオーズ自身の失恋に基づいて作った音楽です。
病的な若い音楽家が恋の悩みによる絶望からアヘンの服毒自殺を図りますが、死には至らず、幻想に見たものが音楽的な映像となって現われます。
第1楽章は愛する彼女を思う喜び、情熱、苦しみが描かれています。
悲歌Hector Berlioz

ベルリオーズが作曲した合唱とオーケストラのための作品。
全三楽章からなる。
曲名の通り全体を通して暗く重い雰囲気であるが、垣間見るハーモニーの美しさがまた僅かな希望を感じさせる。
第三曲目の冒頭のコーラスの緊張感が独特で魅力的である。
レリオ、あるいは生への復帰より第4曲:幸福の歌Louis Hector Berlioz

レリオ、あるいは生への復帰(Lélio, ou Le retour à la vie)作品14bより、第4曲:幸福の歌(O mon bonheur, ma vie)。
ベルリオーズは「幻想交響曲」と「レリオ」を続けて演奏するよう指定しています。
マイケル・スパイレスさんのテノール独唱です。
ベルリオーズの名曲。人気のクラシック音楽(41〜50)
幻想交響曲Hector Berlioz

ベルリオーズの最初の交響曲です。
愛に絶望してしまった様子を表しているようです。
明るいなかにどこか切なさを感じる冒頭から始まります。
徐々に軽く狂気を感じるような盛り上がりをみせます。
曲の雰囲気が変わることが多く、聴いていて飽きない作品になっています。
おわりに
フランスのロマン派音楽の作曲家エクトル・ベルリオーズをお届けしました。
代表曲である『幻想交響曲』をわずか26歳で完成させ、他の優れた作品も多く残しています。
ベルリオーズは熱き恋愛心と不幸事も多く、イギリスのシェイクスピア劇団の女優ハリエット・スミスソンに恋心を抱き、ピアニストのマリー・モークと出会って破局や『葬送と勝利の大交響曲』を作曲・完成、7月28日に200名の軍楽隊を率いて初演するも劇場を追い出されたり苦労も多い作曲家でした。
作品を聴く際に作曲者の背景を知りながら聞くとまたイメージが変わっていくでしょう。
これからも有名曲だけではなく、作曲家と作品を詳しくなって聴き続けて頂けたら幸いです。





