ベルリオーズの名曲。人気のクラシック音楽
かつてその肖像画がフランスの10フラン札にもなったロマン派の巨匠、ルイ・エクトル・ベルリオーズ。
ベルリオーズの生み出した楽曲には『幻想交響曲』を筆頭に、さまざまな文学作品に影響を受けて作られたものがあります。
また、楽器編成の大規模な拡張や、色彩的な管弦楽法によってロマン派音楽の動向を先取った作曲家でもあり、今回はそんなベルリオーズの原点となった作品を楽章ごとにもわけてリスト化してみました。
ぜひお聞きいただけたらと思います。
ベルリオーズの名曲。人気のクラシック音楽(1〜20)
劇的交響曲「ロメオとジュリエット」第2部よりLouis Hector Berlioz
シェイクスピアの悲劇を音楽で描く、革新的な交響曲です。
オーケストラのみで構成される第2部は、ロメオの孤独やキャピュレット家の饗宴を鮮やかに表現します。
エクトル・ベルリオーズは1839年にこの作品を完成させ、従来のオペラ的手法を超えた音楽表現を追求しました。
特に「愛のシーン」では、歌唱ではなく器楽のみで二人の愛情を描写する斬新な試みがなされています。
ロマン派音楽に新風を吹き込んだ本作は、クラシック音楽の新たな可能性を感じたい方におすすめです。
レクイエムより第10曲:アニュス・デイLouis Hector Berlioz

ルイ・エクトル・ベルリオーズの『レクイエム』より第10曲は、深い祈りと慰めに満ちた宗教音楽の傑作です。
神の慈悲を求める歌詞と、静謐で荘厳な音楽が見事に調和しています。
1837年に作曲されたこの曲は、オーケストラと合唱の繊細な対話が特徴的で、聴く人の心に強く訴えかけます。
死者の魂の安息を願う普遍的なテーマは、宗教を超えて多くの人々の共感を呼ぶでしょう。
心に慰めを求める方や、荘厳な宗教音楽に興味がある方におすすめの一曲です。
幻想交響曲より第4楽章Louis Hector Berlioz

『幻想交響曲(Symphonie fantastique)作品14より、第4楽章:断頭台への行進(Marche au supplice)』です。
本曲はエクトル・ベルリオーズを代表とする交響曲で、その4楽章です。
初演は1830年にベルリオーズの友人フランソワ・アブネックの指揮で行われました。
1845年版のプログラムでは幻想での彼女を殺害し、死刑を宣告され、断頭台へ引かれて、その観客の行列の様子を描いています。
また、初演当時から人気の楽章で、本楽章はアンコールを求められ、もう一度演奏されました。
幻想交響曲より第5楽章Louis Hector Berlioz

『幻想交響曲(Symphonie fantastique)作品14より、第5楽章:魔女の夜宴の夢(Songe d’une nuit du Sabbat)』です。
本楽曲の最終楽章で、第5楽章では、グレゴリオ聖歌「怒りの日」が主題に用いられています。
曲想は幻想とつくくらい重々しく、4楽章で亡くなった主人公である『病的な感受性と激しい想像力に富んだ若い音楽家』の葬儀に集まってくる亡霊の様子を表しています。
特殊奏法として曲の終結部近くでは弓の木部で弦を叩くコル・レーニョ奏法が用いられている楽章であることも有名です。
コル・レーニョ奏法がある代表する楽曲です。
どんな音がするのかは聞いて確かめてみてくださいね!
幻想交響曲より第3楽章Louis Hector Berlioz

『幻想交響曲(Symphonie fantastique)作品14より、第3楽章:野の風景(Scène aux champs)』です。
エクトル・ベルリオーズはこの作品の中で自分が恋に落ちた女性を表す旋律を、さまざまな場面で使用しています。
3楽章はあまり評価が得られなかった楽章で初演の翌年の1831年に大幅に改定されています。
また、この楽章にはロッシーニの『ウィリアム・テル』序曲の第3部のアルプス地方の牧歌や、この楽章の主要旋律はベルリオーズの破棄するつもりだった自作『荘厳ミサ』や他の曲にも使用されているので、お気に入りのフレーズなのでしょうね。