ボレロの名曲。おすすめのボレロ形式の人気曲と名演
『ボレロ』といえば誰もがフランスの作曲家モーリス・ラヴェルの楽曲を思い浮かべますが、実はスペイン起源の舞踊音楽で一ジャンルとしても存在しています。
もちろんラヴェルによる『ボレロ』が一番有名で本ジャンルの代名詞となっており、さまざまな作曲家に影響を与えており、例えば時代劇『水戸黄門』のテーマ曲にボレロのリズムが使われていたり、同じメロディを繰り返し楽曲の中でアレンジがありながら壮大な盛り上がる作風は『タイム・セイ・グッドバイ』や宇多田ヒカルによるキングダムハーツ『光』のオーケストラ・アレンジでも効果的に使われています。
そんな影響力が強いボレロですが、こんな曲もボレロだったの?
というような曲や演奏家による名演を集めました!
ぜひラヴェルのボレロだけではない作品を聞いてみてください。
ボレロの名曲。おすすめのボレロ形式の人気曲と名演(21〜30)
tristezaBaden Powell

よくテレビのBGMなどで流れてくるあの曲、トリステーザも、実はキューバンボレロと呼ばれる形式の楽曲です。
トロバドールと呼ばれる19世紀に多数キューバ各地に出現したシンガーソングライターのなかのひとり、アフリカ系キューバ人のホセぺぺサンチェスにより1860年代にキューバで確立された形式といわれています。
内容は、モーリス・ラヴェエルのボレロによるリズムとは全く異なり、強めのアクセントを持つ黒人系の2拍子などが主流。
その後、キューバでは次第に廃れ、流行の中心は、メキシコへと移動しました。
「Bolero」Maurice RavelMaurice Ravel/デンマーク国立放送交響楽団 セルジュ・チェリビダッケ指揮

このボレロの規則的なメロディーなどを始め、非常に細部にまで気を配り、さらには合理的であり、それなのに表現力がとても豊かといった特徴のある作曲家でもあり、「模範的な作曲家」などとも呼ばれています。
それ以外にも「オーケストレーションの天才」「管弦楽の魔術師」、また同時代のロシアの作曲家で、春の祭典、火の鳥などでも知られる、イーゴリ・ストラヴィンスキーには「スイスの時計職人」などとも呼ばれています。
こちらはちょっと古く1971年のステージ。
「Bolero」Maurice RavelMaurice Ravel/ロシア・ボリショイ交響楽団 西本智実指揮

いま世界の指揮者の中でもっともチャーミングな女性として、注目を集めている西本智実。
ロシアボリショイ交響楽団での演奏シーンが有ります。
感じ方はさまざまかと思いますが、非常にゆったりと、落ち着きのあるなかに、丸みを帯びた音がちりばめられており、ロシアで聴きたくなるボレロかもしれません。
個人的主観では、このスネア担当者、かなり良い音出してます!
「Bolero」Maurice RavelMaurice Ravel/NHK交響楽団 ロリン・マゼール指揮

日本の交響楽団の中でも非常にファンが多いN響。
また日本の楽団だからこそのクリアな音、クリスタルのような音色でも海外ファンも多いことでも知られている、まさに国内トップの楽団。
ボレロの演奏では、海外の主要なオーケストラの作品を通じても非常にファンの多いロリン・マゼールの指揮による演奏です。
非常に端正ながら、中盤ロリン・マゼールらしい飛ばし方などもあり、端正&やんちゃな意外性の有る1曲です。
「Bolero」Maurice RavelMaurice Ravel/フランス国立管弦楽団 ロリン・マゼール指揮

フランスの作曲家モーリス・ラヴェルのバレエ音楽「ボレロ」。
三拍子のずっとかわらぬリズムが保持される中で、2種類のメロディーが繰り返される、楽器を変えながら重ねられる、ちょうど海の波のような特徴的なサウンド構成をもつ楽曲。
1928年に発表されましたが、今もバレエファンだけに留まらず、クラシックの名曲として広く愛されている音楽です。
演奏家によっても大きく異なるボレロ。
今回はまずラヴェルのボレロを異なるさまざまの演奏家でご紹介した後、関係する楽曲をご紹介します。
こちらは非常に広い情景を思わせる繊細かつダイナミックな指揮に定評のあるロリン・マゼール指揮による、1981年9月のフランス国立管弦楽団の演奏でどうぞ。
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「Bolero」Maurice RavelMaurice Ravel/ベルリンフィルハーモニー管弦楽団 ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮

ボレロの聴衆にもたらす爽快感は、とくに他の楽曲に比べて、フレーズの規則的な繰返し、リズムの規則的な繰り返しと、全体のサウンドの緻密な設計のために、非常に高いことが知られています。
これを、あのヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ベルリンフィルハーモニー管弦楽団の手で、力強く、かつダイナミックに演奏されているのがNewYear’sEve Concert 1985のステージです。
1985年12月31日 ベルリンフィルハーモニーホールの、クラシックの本場での演奏をどうぞ。
「Bolero」Maurice RavelMaurice Ravel/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 グスターボ・ドゥダメル指揮

スペイン風の舞曲リズムを基調とし、全編にわたって同一のリズムと旋律が繰り返される楽曲です。
フルートから始まり、クラリネット、ファゴットと楽器が順次メロディーを引き継ぎ、音量と編成が徐々に増大していく展開は圧巻です。
機械的でありながら高揚感のある緊張感が魅力で、オーケストラの醍醐味を堪能できます。
グスターボ・ドゥダメル指揮のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団による演奏は、伝統と革新が融合した解釈として知られており、オーケストラの豊かな音色と指揮者の情熱的なスタイルが見事に調和しています。
オーケストラ音楽の魅力を存分に味わいたい方におすすめの一曲です。





