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ボレロの名曲。おすすめのボレロ形式の人気曲と名演

ボレロの名曲。おすすめのボレロ形式の人気曲と名演
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ボレロの名曲。おすすめのボレロ形式の人気曲と名演

『ボレロ』といえば誰もがフランスの作曲家モーリス・ラヴェルの楽曲を思い浮かべますが、実はスペイン起源の舞踊音楽で一ジャンルとしても存在しています。

もちろんラヴェルによる『ボレロ』が一番有名で本ジャンルの代名詞となっており、さまざまな作曲家に影響を与えており、例えば時代劇『水戸黄門』のテーマ曲にボレロのリズムが使われていたり、同じメロディを繰り返し楽曲の中でアレンジがありながら壮大な盛り上がる作風は『タイム・セイ・グッドバイ』や宇多田ヒカルによるキングダムハーツ『光』のオーケストラ・アレンジでも効果的に使われています。

そんな影響力が強いボレロですが、こんな曲もボレロだったの?

というような曲や演奏家による名演を集めました!

ぜひラヴェルのボレロだけではない作品を聞いてみてください。

ボレロの名曲。おすすめのボレロ形式の人気曲と名演(1〜10)

「Bolero」Maurice Ravel(本人指揮)Maurice Ravel/ラムルー管弦楽団

初演から爆発的な人気を集めた名曲を紹介します。

一定のリズムに乗せた単一の旋律が、徐々に音量を増しながら繰り返される独特の構成が特徴です。

スネアドラムの執拗な反復と、さまざまな楽器による旋律の掛け合いが、聴く者を魅了します。

1928年にバレエ音楽として作曲されたこの曲は、クレッシェンドの妙と斬新なオーケストレーションで、多くの人々の心を捉えました。

音楽ファンはもちろん、リズムの反復に魅力を感じる方にもおすすめです。

1930年1月8日、作曲者本人の指揮による貴重な録音も残されており、その歴史的な演奏を今でも聞くことができます。

宇宙戦艦ヤマト 完結編:悲愴のボレロ宮川泰

壮大な交響曲を思わせる音楽が印象的です。

ボレロのリズムを基調としながら、映画『宇宙戦艦ヤマト 完結編』で流れるオーケストラによる重厚なサウンドが特徴的な一曲です。

繰り返されるメロディと徐々に盛り上がっていく展開は、まさしくラヴェルの『ボレロ』を想起させます。

アニメ音楽の中にも『ボレロ』を意識した曲があるのですね。

1983年4月の映画公開とともにリリースされたこの曲は、SF映画ファンや壮大な音楽を好む方におすすめです。

映画の世界観に浸りたい方や、感動的な音楽体験を求める方にぴったりの一曲といえるでしょう。

『タルカス』より「アクアタルカス」Emerson Lake&Palmer

精緻な編曲と壮大なスケール感が魅力のプログレッシブ・ロック名盤『タルカス』。

その中でも圧巻なのが、クラシックとロックを融合させた壮大な組曲の一部です。

複雑なリズムの変化や予測不可能な展開、そしてエマーソンの卓越したキーボード演奏が織りなす音の世界は、聴く者を圧倒します。

インストゥルメンタルながら、音楽だけで物語を紡ぎ出す表現力は見事。

終盤部の『アクアタルカス』では特に同じ旋律とリズムが繰り返され、非常に熱くなる展開はまさしくプログレ版『ボレロ』といっても過言ではありません。

吉松隆さん編曲によるオーケストラもおすすめです。

オーケストラで演奏されるとより迫力があるプログレ版『ボレロ』に変貌しますね!

タンゴ「ボレロ」Tango ” Boléro ”Juan Llossas

情熱的で哀愁を帯びたメロディーが印象的な一曲です。

タンゴの伝統的な要素とボレロのリズムを融合させた独特の構成が特徴で、聴く人の心を捉えて離しません。

1938年8月3日にバルナバス・デ・ゲッツィのオーケストラによって録音された演奏は、特に高い評価を受けています。

ダンスホールやラジオ放送で頻繁に流れた本作は、今でも多くのオーケストラやアンサンブルによって演奏され続けています。

タンゴやボレロの魅力を再発見したい方、情熱的な音楽を求めている方におすすめの一曲です。

ピアノ版『ボレロ』Maurice Ravel/角野隼人

モーリス・ラヴェルの代名詞となっている名曲『ボレロ』を、かてぃんさんこと角野隼斗さんがピアノソロで表現した意欲的な作品です。

オーケストラの多彩な音色をピアノ一台で再現するという挑戦的な試みで、静かな導入から爆発的なクライマックスへと至る過程が、ピアノの繊細なタッチと豊かな音色で見事に表現されています。

角野さんの卓越した演奏技術と音楽性が光る本作は、クラシック音楽ファンはもちろん、ピアノの可能性に興味がある方にもおすすめです。

ボレロ ハ長調 作品19Fryderyk Franciszek Chopin/Vladimir Ashkenazy

『ボレロ』といえばフランスの作曲家モーリス・ラヴェルが有名ですが、ラヴェルによるボレロの出現前にも、たとえばウェーバーの劇音楽「プレチオーザ」の中の舞曲などがあり、ジャンルとしては昔から存在していました。

その後、多数の曲が作られていた、当時の流行りのリズムや音楽だったことが分かります。

現代にも残っており、ラヴェル以外でクラシック作品の中で有名なのは、フレデリック・ショパンのピアノ曲『ボレロ ハ長調 作品19』です。

初期の練習曲として利用されていることもあり、広く知られています。

ショパンといえばポロネーゼがありますが、ボレロというよりどちらかというとポロネーゼの方をイメージされるかもしれませんね。

ショスタコーヴィチ;交響曲第7番ハ長調作品60『レニングラード』第1楽章Dmitri Dmitriyevich Shostakovich

ショスタコーヴィチ 交響曲第7番ハ長調作品60《レニングラード》 第1楽章 スヴェトラーノフ 1968
ショスタコーヴィチ;交響曲第7番ハ長調作品60『レニングラード』第1楽章Dmitri Dmitriyevich Shostakovich

ソビエト連邦の苦難と勝利を象徴する、壮大な交響曲です。

ナチス・ドイツの侵攻をテーマに、平和な日常から戦争の脅威へと変わっていく様子が、迫力がある音楽で表現されています。

特徴的な「戦争の主題」は、単純な旋律が繰り返されながら次第に強くなっていき、聴く人の心に強く響きます。

歴史的な背景を持つこの曲は、戦争の恐怖だけでなく、人々の勇気や希望も描いており、音楽を通じて平和の大切さを感じられる作品です。

「戦争の主題」に置き換えられた展開部はモーリス・ラヴェルの『ボレロ』に影響を受けているといわれ、動画の5分40秒あたりからその雰囲気を味わえます。

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