男性の声に近いとされ、4~5オクターブの幅広い音域を演奏できるチェロ。
チェロのやわらかく深みのある温かい音色が好き、という方も多いのではないでしょうか?
今回は、そんなチェロの名曲をピックアップ!
バロック時代の落ち着きのある曲調の作品から、さまざまな技法をミックスした近現代、現代の作品まで幅広くご紹介します。
穏やかな眠りにつきたい夜や、スッキリ目覚めたい朝を、心地よいチェロの音色とともに過ごしてみませんか?
チェロの名曲|奥深い音色を味わえる珠玉のクラシック作品を一挙紹介(1〜20)
チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104Antonín Dvořák

チェロの深く温かな音色が魅力のアントニン・ドヴォルザークの『チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104』は、「ドヴォコン」という愛称でチェロ愛好家から親しまれているドヴォルザークの代表曲です。
抒情的でありながらシンフォニックな要素を兼ね備え、多くの音楽愛好家を魅了してきたこの曲の特徴は、チェロが持つ豊かな表現力と、配慮深くちみつに織りなされたオーケストラの調和!
最終楽章での爽快な展開は、聴く者の心に明るい希望をもたらし、感動を与えてくれます。
まさに、チェロの奥深い音の世界を堪能できる珠玉のチェロ作品といえるでしょう。
チェロソナタ 第1番ホ短調 Op.38Johannes Brahms

ヨハネス・ブラームス作曲の『チェロ・ソナタ 第1番 ホ短調 Op.38』です。
第1楽章:アレグロ・ノン・トロッポ、第2楽章:アレグレット・クワジ・メヌエット、第3楽章:アレグロの3つの曲で構成されたソナタで、1862年に作曲を始め、3年後の1865年に完成しました。
愛の言葉Gaspar Cassadó

ガスパール・カサド作曲の『愛の言葉』です。
1897年、バルセロナの教会音楽家の家庭に生まれたカサドは、7歳でチェロを学び始めました。
20世紀前半で最も影響力のあるチェリストと呼ばれ、晩年には後進の指導や若い才能を発掘することにも力を入れていたそうです。
1920年に作られた『愛の言葉』は、20世紀最大のチェリストと称される師のパブロ・カザルスに捧げた曲です。
チェロソナタ ニ短調Claude Debussy

クロード・ドビュッシー作曲の『チェロソナタ ニ短調』です。
1915年に作曲されたこのソナタは、第1楽章:プロローグ、第2楽章:セレナード、第3楽章:終曲の3つの曲で構成されています。
第2楽章から第3楽章へはアタッカで入ります。
演奏時間は短いですが、チェロの演奏技巧が駆使されていて非常に難しい作品となっています。
動物の謝肉祭 第13曲「白鳥」NEW!Camille Saint-Saëns

組曲『Le Carnaval des animaux』からの旋律で、カミーユ・サン=サーンスによる名高い作品です。
元は1886年初頭の謝肉祭の余興として構想された組曲中の1曲で、作曲者が存命中に唯一出版を許したものです。
チェロが奏でる流麗なメロディは、水面を滑る白鳥の優雅な姿や、伝説に語られる「白鳥の歌」の幻想的な情景を思わせます。
1905年にアンナ・パヴロワがこの曲に合わせて創作したバレエ「死の白鳥」は世界的に知られ、フィギュアスケートの羽生結弦選手もエキシビションで使用し感動を呼びました。
夏の暑さを忘れさせ、心に潤いを与えてくれるような、美しいチェロの音色に浸りたい方に聴いてほしい一曲です。