ガブリエル・フォーレ|名曲、代表曲をご紹介
さまざまな音楽の新しい形式が生まれた19~20世紀に、多くの作曲家に影響を与えたフランスの作曲家ガブリエル・フォーレ。
同年代に発表された数々の新しい様式に影響を受けながらも傾倒せず、絶妙なバランス感覚で自分なりの変化を重ねた彼の作品は、派手さよりも純度の高い静謐さが感じられます。
そんなフォーレの名曲や代表曲は、管弦楽曲から室内楽曲、ピアノ曲や歌曲と、幅広く存在します。
フォーレにしかない美しい旋律とハーモニーを、ぜひお楽しみください。
ガブリエル・フォーレ|名曲、代表曲をご紹介(31〜40)
レクイエムGabriel Urbain Fauré

フランスの作曲家フォーレの作品の中で最も演奏機会が多く、レクイエムの傑作として知られています。
モーツァルト、ヴェルディ作曲のレクイエムとともに「三大レクイエム」と呼ばれることもあります。
作曲当時、「斬新すぎる」という理由から批判を受けた作品ではありますが、「死は苦しみというより、むしろ永遠の至福の喜びに満ちた開放である」と考えていたフォーレの思考が詰まった一曲です。
宗教的幻想の中に、永遠的な安らぎという安心感が感じられる作品です。
組曲ドリーより「子守唄」Gabriel Urbain Fauré


イチローさんが出演、地球のエネルギー資源やエコロジーなどの話題に興味を持った宇宙人の質問攻めに合う姿が、何とも楽しいCMを覚えている方も多いでしょう。
このCMで使われているピアノ曲は、フランスの作曲家であり『レクイエム』などで知られるガブリエル・フォーレが手掛けた『ドリー』の第1曲目『子守歌』です。
知人に娘さんが生まれたことを記念して作曲されたピアノ連弾のための6曲から構成された楽曲で、フルートのやチェロなどがメインの旋律を奏でるバージョンもありますよ。
どの楽器で弾いても、上品で美しいメロディを味わえますね。
子守歌(フォーレ)BerceuseGabriel Urbain Fauré

ガブリエル・フォーレが作曲した、ピアノ連弾のための6曲からなる組曲「ドリー」作品56の第1曲。
ドリーとは、知人の銀行家の孫であるエレーヌの愛称で、彼女の成長にあわせて毎年のように贈られた曲が組曲を構成しています。
穏やかで祝福にあふれた曲です。
チェロと管弦楽のためのエレジーGabriel Fauré

「チェロと管弦楽のためのエレジーハ短調作品24」。
演奏は、オランダ生れのチェロ奏者ハリエット・クリーフさん、オーケストラは、ドイツ・ラインラント – プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団、スペインのグスターボ・ヒメノさんの指揮です。
ピアノと管弦楽のためのバラード Op.19Gabriel Fauré

「ピアノと管弦楽のためのバラード嬰ヘ長調作品19」第1部:アンダンテ・カンタービレ、第2部:アレグロ・モデラート、第3部:アンダンテ。
3部分からなり切れ目なく演奏されます。
ピアノは夢藤哲彦さん、田中瑞穂さん指揮のアルテフィルハーモニー。
おわりに
フォーレの名曲、代表曲をご紹介しました。
美しいだけでなく、すこし独特な響きや、つかみどころのない曲調を感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
音楽は絵画と似ているところがあり、20世紀のフランスの絵画が好きな方は、フォーレの作品にも惹かれるかもしれません。
この記事をとおして、フォーレの魅力が伝わりましたら幸いです。