有名なジャズミュージシャン。ジャズの歴史を飾るプレイヤーたち
「ジャズ」という音楽ジャンルは実に100年以上の歴史を持ち、時代の空気を吸収しながら、革新的な技術を取り入れて発展し、さまざまなアプローチを試みることで、他ジャンルにも大きな影響を及ぼし続けています。
ロックやヘビーメタル、クラブ・ミュージックにいたるまで、ジャズのエッセンスを取り入れて独自のサウンドを鳴らしているアーティストは多く存在していますよね。
今回の記事は、そんなジャズの歴史において貴重なレガシーを残し、その才能とジャンルへの貢献から敬意をもって「ジャズ・ジャイアンツ」と呼ばれる偉大な音楽家たちを紹介します。
これからジャズを聴こう、と考えている方もぜひチェックしてみてください!
- モダンジャズの名盤。ジャズの歴史を形作った必聴アルバム
- 【ジャズの王道】モダンジャズの名曲。一度は聴きたい人気曲
- 【ジャズの殿堂】ブルーノート・レコードの名盤。おすすめのジャズアルバム
- 【まずはこの1枚】ジャズの名盤。必聴のアルバムセレクション
- オススメの日本人ジャズバンド~往年の名バンドから若手まで
- 【訃報】中村紘子さん死去。国際的ピアニストの名言集
- 一度は聴きたい有名ピアニスト。おすすめのピアニスト
- コンテンポラリージャズの名曲|新旧合わせて紹介!
- ジャズピアノの名曲。世界の名ピアニストによるオススメのピアノジャズ
- ジャズの人気曲ランキング
- 和ジャズのすすめ~日本人ジャズの名盤・オススメの1枚
- 大人気JAZZ漫画『BLUE GIANT』に登場するジャズの名曲まとめ
- ジャズバンドの名曲。おすすめの人気曲
- 世界の有名クラリネット奏者~クラシックからジャズまで
有名なジャズミュージシャン。ジャズの歴史を飾るプレイヤーたち(1〜20)
Cry Me A RiverElla Fitzgerald

ビリー・ホリデイさん、サラ・ボーンさんと並んで三大ジャズシンガーの一人と称されるエラ・フィッツジェラルドさん。
彼女はこの3人の中でも最も明るくカラッとした歌を歌い、スキャットを得意とするシンガーといえます。
チック・ウェブズ・バンドに見いだされ、童謡をジャズにアレンジした『ア・ティスケット・ア・タスケット』がヒットしたことを皮切りに、糖尿病による闘病が始まる1970年代までたくさんのヒットアルバムを残しました。
C Jam BluesOscar Peterson

ジャズ・ピアニストの最高峰にして、突出した技巧や独創的なアドリブを持つ「鍵盤の皇帝」ことオスカー・ピーターソンさん。
カナダはケベック州、モントリオール出身のピーターソンさんがジャズの歴史に残した輝かしい財産は、短い文章の中で書き切れるものではありませんが、ミスタッチがほとんどないと言われる卓越したテクニックはもちろん、歌心あふれるハッピーで軽快な演奏はリスナーをいつでも笑顔にさせますよね。
先進的なジャズメンにありがちなトラブルや悪いうわさなどはあまりなく、脳梗塞で左手が不自由になってしまってからも現役としての人生を全うしたピーターソンさんの作品は、広大なジャズの世界へ足を踏み入れる第一歩としても、最適と言えるのではないでしょうか。
Round MidnightWes Montgomery

ジャズの歴史のみならず、多くのギタリストに影響を与えた不出世のプレイヤーとして音楽史にその名を残すのが、インディアナ州はインディアナポリス出身のウェス・モンゴメリーさん。
モンゴメリーさんの代名詞とも言われる、2本の弦で1オクターブ違いの同じ音程をプレイする「オクターブ奏法」を駆使したプレイで、ジャズギターの可能性を広げた功績はあまりにも有名です。
また、モンゴメリーさんはギブソンのギター「L-5 CES」を愛用していたことでも知られています。
残念ながら、45歳という若さでモンゴメリーさんはこの世を去ってしまいますが、彼の残した膨大な音源を聴くことで、独学で学んだという天才的なプレイの数々を楽しめるのは本当にありがたいですよね。
What a Wonderful WorldLouis Armstrong

トランペット奏者にして、特徴的なだみ声で知られる歌手としても著名なルイ・アームストロングさんは、ジャズ界の巨人にしてアメリカが生んだ最高のエンターテイナーの1人です。
「サッチモ」という、なんだかとてもチャーミングな響きを持った愛称でもよく知られていますよね。
トランペット奏者としては、かのマイルス・デイヴィスさんをはじめとする多くのプレイヤーからの尊敬を集め、シンガーとしては1964年の大ヒット曲『ハロー・ドーリー!』が、当時爆発的な人気を誇っていたビートルズの連続1位の記録をストップさせるなど、アームストロングさんの偉業を挙げたらきりがないほどです。
さらには文筆家としても名をはせたのですから、アームストロングさんのような破格の存在は、もう二度と現れないといっても過言ではないでしょう。
ChameleonHerbie Hancock

アコースティックからエレクトリックまで自在にこなし、ジャズにこだわらず、独自のフィルターを通した先鋭的なサウンドを生み出し続けるハービー・ハンコックさん。
ジャズ・ピアニストとして高名なだけでなく、作曲家としてもアレンジャーとしても高い評価を得ており、歴史に残る名盤や名曲を多く世に送り出し続けています。
ファンクやヒップホップといった他ジャンルとのクロスオーバー的なサウンドにも積極的に挑戦し、1973年に発表した問題作『ヘッド・ハンターズ』は、従来のジャズ・ファンから非難を浴びたほど。
自身の名曲のタイトル通り、まさに「カメレオン」のような変化自在の活動を続けるミュージシャンとして、他の追従を許さない独自の立ち位置にいる存在と言えましょう。