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有名なジャズミュージシャン。ジャズの歴史を飾るプレイヤーたち

「ジャズ」という音楽ジャンルは実に100年以上の歴史を持ち、時代の空気を吸収しながら、革新的な技術を取り入れて発展し、さまざまなアプローチを試みることで、他ジャンルにも大きな影響を及ぼし続けています。

ロックやヘビーメタル、クラブ・ミュージックにいたるまで、ジャズのエッセンスを取り入れて独自のサウンドを鳴らしているアーティストは多く存在していますよね。

今回の記事は、そんなジャズの歴史において貴重なレガシーを残し、その才能とジャンルへの貢献から敬意をもって「ジャズ・ジャイアンツ」と呼ばれる偉大な音楽家たちを紹介します。

これからジャズを聴こう、と考えている方もぜひチェックしてみてください!

有名なジャズミュージシャン。ジャズの歴史を飾るプレイヤーたち(11〜20)

Round MidnightWes Montgomery

ジャズの歴史のみならず、多くのギタリストに影響を与えた不出世のプレイヤーとして音楽史にその名を残すのが、インディアナ州はインディアナポリス出身のウェス・モンゴメリーさん。

モンゴメリーさんの代名詞とも言われる、2本の弦で1オクターブ違いの同じ音程をプレイする「オクターブ奏法」を駆使したプレイで、ジャズギターの可能性を広げた功績はあまりにも有名です。

また、モンゴメリーさんはギブソンのギター「L-5 CES」を愛用していたことでも知られています。

残念ながら、45歳という若さでモンゴメリーさんはこの世を去ってしまいますが、彼の残した膨大な音源を聴くことで、独学で学んだという天才的なプレイの数々を楽しめるのは本当にありがたいですよね。

In The MoodGlenn Miller

いわゆるスウィング・ジャズ、ビッグ・バンドの代表的な存在の1人として知られているのが、トロンボーン奏者にして作曲家、アレンジャーのグレン・ミラーさんです。

第二次世界大戦中、慰問演奏を続けていたミラーさんは不慮の事故により消息を絶ってしまいますが、1937年に結成された自身の楽団「グレン・ミラー・オーケストラ」は、2020年代を迎えた現代にいたるまで現存し続けています。

ミラーさんがミュージシャンとして活躍していた時期はそれほど長くはなかったかもしれませんが、楽団のテーマ曲でもありミラーさん自身が作曲を手がけた『ムーンライト・セレナーデ』をはじめとして、ジョー・ガーランドさん作曲の『イン・ザ・ムード』など、楽団の演奏によってヒットした曲は多いです。

ミラーさんの名前は知らなくとも、一度は耳にしている曲は必ずあるはずですよ。

Don’t Be That WayBenny Goodman

戦前ジャズのサブ・ジャンルの1つであり、1930年代から40年代にかけて流行したスウィング・ジャズ。

大所帯によるスウィングのリズムを基調としたアンサンブルが特徴的なこのジャンルにおける代表的な存在が、ベニー・グッドマンさんです。

11歳にして演奏家デビューを果たしたクラリネット奏者であり、多くの楽団と共演したグッドマンさんは、1932年に自身の楽団を結成します。

その楽団が全米で大人気となり、スウィングの王様とまで呼ばれるようになりました。

『シング・シング・シング』といった楽団の代表曲を、吹奏楽として演奏したことがあるという方も多いのでは?

グッドマンさんの前半生がテーマの映画『ベニイ・グッドマン物語』も、興味のある方はぜひチェックしましょう。

ChameleonHerbie Hancock

Herbie Hancock – Chameleon (Official Audio)
ChameleonHerbie Hancock

アコースティックからエレクトリックまで自在にこなし、ジャズにこだわらず、独自のフィルターを通した先鋭的なサウンドを生み出し続けるハービー・ハンコックさん。

ジャズ・ピアニストとして高名なだけでなく、作曲家としてもアレンジャーとしても高い評価を得ており、歴史に残る名盤や名曲を多く世に送り出し続けています。

ファンクやヒップホップといった他ジャンルとのクロスオーバー的なサウンドにも積極的に挑戦し、1973年に発表した問題作『ヘッド・ハンターズ』は、従来のジャズ・ファンから非難を浴びたほど。

自身の名曲のタイトル通り、まさに「カメレオン」のような変化自在の活動を続けるミュージシャンとして、他の追従を許さない独自の立ち位置にいる存在と言えましょう。

Bright Size LifePat Metheny

現代ギタリスト最高峰の存在、パット・メセニーさんの経歴を眺めてみると、13歳で独学でギターを始め、18歳にしてヴィブラフォン奏者として名高いゲイリー・バートンさんに認められ、バークリー音楽大学の講師を務めるなど、その早熟な才能にあらためて一驚せざるをえません。

21歳にしてリーダー作『Bright Size Life』を制作、メセニーさんの音楽仲間であり、後に歴史に名を残すベーシスト、ジャコ・パストリアスさんの協力を得て発表しているというのもすごいですよね。

そんなメセニーさんの音楽性はジャズを中心としながらも世界中の音楽のエッセンスを取り入れており、ギタリストとしての突出したテクニックはもちろん、作品をリリースするごとに新たなサウンドに挑戦し続ける姿勢は、ジャズ界のみならず世界中のギタリストに影響を与えています。

Got A Match?Chick Corea

ミュージシャンはベテランになるほど作品のリリース数が減っていく、またはリリースのスパンが長くなっていくものです。

ですが、ジャズ界屈指のピアニストにして、天才的なメロディ・メイカーとしても高い評価を受けるチック・コリアさんに関しては、その法則には当てはまりません。

1960年代後半から長きに渡るキャリアの中で、多くの名義やバンドとしての活動を通して、衰えを知らない創作意欲から生まれる作品の数々や精力的なライブ活動には驚かされるばかりです。

ジャズを基調としながらも、クラシックやボサノヴァ、ロックに至るまでジャンルにこだわらないフットワークの軽さも魅力ですよね。

音楽史に残る名曲『Spain』などをまずは聴いてみて、チックさんの持つ素晴らしいメロディ・センスに触れてみてください!

有名なジャズミュージシャン。ジャズの歴史を飾るプレイヤーたち(21〜30)

Spike’s SongFrank Gambale

オーストラリア出身のギタリスト、フランク・ガンバレさんは、「ガンバレ・スウィープ・ピッキング」という革新的な奏法で知られるギター界の魔術師です。

チック・コリアさんから「彼が触れるものはすべて金に変わる」と絶賛されたその実力は、チック・コリア・エレクトリック・バンドやリターン・トゥ・フォーエバー・フォーでの活躍でも証明されています。

嵐のように正確無比な速弾きが始まったかと思いきや、歌心あふれるメロディが紡ぎ出され、聴く人の心を一瞬でつかんで離しません。

超絶技巧と豊かな音楽性が融合したドラマチックなサウンドは、まさに圧巻の一言!

その革新的なギタープレイに触れれば、ジャズフュージョンの新たな世界の扉が開かれること間違いなしです。