オススメの日本人ジャズバンド~往年の名バンドから若手まで
ジャズはいわゆるモダンジャズから、ビッグバンドにフュージョン、果てはフリージャズといったものまで多くのサブジャンルも存在しておりますし、聴こうと思っても何を聴けばいいのか分からないという方も多いかもしれません。
実は、あなたが日ごろ聴いているロックやポップス、ヒップホップやポストロック、エレクトロニカに至るまで、ジャズはあらゆるジャンルに影響を与えている音楽です。
今回の記事では、広大なジャズの世界の入り口へとご招待すべく、オススメの日本人ジャズバンドを厳選してピックアップ!
往年の名バンドから、ジャズにとらわれない音楽性で魅せる期待の若手注目株まで幅広く選出しております。
オススメの日本人ジャズバンド~往年の名バンドから若手まで(1〜10)
Adria Bluebohemianvoodoo

2008年に結成されたボヘミアンブードゥーは、東京と神奈川を中心に活動を続け、今や若手人気ジャズ・バンドの代表的な存在にまで成長した4人組です。
ワンマン公演を開催すれば即ソールドアウト、多くのフェスにも参加し、近年は海外進出も果たした彼らの魅力は、代表曲『Adria Blue』をはじめとする、ジャズ初心者でも聴きやすいポップなメロディと、表現豊かなバンド・アンサンブルから織り成す素晴らしいソングライティング・センス、そしてなんといっても卓越したテクニックに裏打ちされた圧倒的なライブ・パフォーマンスでしょう。
楽曲を気に入った方は、ぜひ彼らのライブに足を運んでみてくださいね。
Summer GoddessSOIL&”PIMP”SESSIONS

2021年で活動20年目を迎えたベテランにして、日本を代表するジャズ・バンドの1つがSOIL&”PIMP”SESSIONSです。
シーン屈指のライブ・バンドとしても知られており、クラブ世代のクールネスと並のロック・バンドが裸足で逃げ出すダイナミックな演奏が同居したエンターテインメント性あふれるパフォーマンスは、日本のみならず世界中で高い評価を受けています。
2007年には、イギリスが世界に誇る音楽フェスティバル「グラストンベリー・フェスティバル」の出演を果たすといった快挙も成し遂げており、彼らが自称する「デスジャズ」の魅力は前述通り、世界の音楽ファンを獲得するに至っております。
椎名林檎さんや三浦大知さんといった著名なシンガーとコラボした楽曲を発表するなど、ジャズに留まらないフットワークの軽さも魅力的ですよね。
踊れるジャズと言われる「アシッドジャズ」の生みの親、ジャイルス・ピーターソンさんがバンドの音源を気に入ったというエピソードからも分かりますが、CD音源はもちろんライブで彼らの音楽を体験すれば、もう条件反射的に体が勝手に踊り出してしまいます!
Guns Of SaxophoneTRI4TH

2018年に結成という比較的新しいバンドですが、アグレッシブなライブ・パフォーマンスで各方面から注目されている5人組です。
「踊れるジャズ」をコンセプトに掲げ、ジャズのみならずパンクやスカを取り入れた独自の音楽性を武器に生み出されるジャンルレスな楽曲は、まさに汗だくで踊れるものばかり。
なんとスカパンクのカリスマ的存在RANCIDから大きな影響を受けており、代表曲『Time Bomb』をジャズバンドとして初めてカバーするという自由な発想が本当に素晴らしいですね。
聴けばわかりますが、RANCIDファンも納得のクオリティに驚かされます。
メンバー全員が多彩なキャリアの持ち主ですから、一人ひとりの活動を追ってみるのも楽しいですよ。
Dancing in the moodH ZETTRIO

メンバーそれぞれの青・赤・銀の鼻が特徴的な、ジャズのみならずJ-POP界においても高い知名度と人気を誇るピアノ・トリオです。
PE’Zや東京事変といったグループにおける活躍でも知られているH ZETT Mことヒイズミマサユ機さんを中心として、この3人ならでは高度なプレイと自由奔放な実験性、美しいメロディが融合した楽曲とバンド・アンサンブルはまさに唯一無二。
独特のユーモア・センスにも定評があり、テーマに掲げている「大人も子どもも“笑って踊れる”」にふさわしい、エンターテイナーとしての才能が存分に発揮されたライブ・パフォーマンスは一見の価値ありですよ。
エイジアン・ダンサーfox capture plan

2011年の結成以来、新世代ピアノ・トリオとして注目を集めるフォックス・キャプチャー・プラン。
「現代版ジャズロック」というコンセプトからもわかるように、オーセンティックなジャズだけにとらわれない音楽性を兼ね備えており、独創的なオリジナル曲はもちろん、90年代のオルタナティブ・ロックの名曲だけをカバーした『COVERMIND』など、その特異な才能が多方面において発揮されているバンドです。
CMやドラマなどの劇伴を担当、さらにはSUMMER SONIC 2017への出演も果たしていることから、バンド名を知らずとも彼らの楽曲を耳にしたことがあるという方は、実は多いかもしれませんね。
ジャズ好きのみならず、ポストロックなどがお好きな方にもオススメです!
To The LightSTEREO CHAMP

1991年生まれの若手実力派ジャズ・ギタリスト、井上銘さんを中心とするバンドがSTEREO CHAMPです。
もともとは「May Inoue Stereo Champ」名義で活動していたプロジェクトでしたが、バンド名義の「STEREO CHAMP」と改名することによって、井上さんのリーダー・プロジェクトから「バンド」としての存在感を増した印象ですね。
卓越したテクニックとボーダレスなセンスを兼ね備えたメンバーが繰り出すジャズは、ロックもかくやと言わんばかりのダイナミズムがあり、2010年代以降の世界の新世代ジャズ・シーンに呼応するような先進性があり、まさに現代的な「オルタナティブ・ジャズ」をリスナーに届けてくれるものです。
純然たるジャズ好きのみならず、ロック・ファンをはじめとする多くの音楽ファンにアピールする魅力を持ち合わせていますよ。
まずはWONKのボーカリスト、長塚健斗さんがゲスト参加したことでも話題を集めた2018年リリース作『MONO LIGHT』を聴いてみてください!
Autumn LeavesPE’Z

日本を代表するジャズ・バンドといえば、PE’Zの名前を挙げられる方は多いのでは?
1999年に結成され、ジャズを軸としながら多種多様な音楽を独自に解釈したインストゥルメンタルバンドであり、メジャーにおいて商業的な成功を収めた稀有な存在です。
2003年には「第17回日本ゴールドディスク大賞」にてニューアーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞、2005年には世界的な名門レーベルのロードランナーと契約を果たし、ワールドワイドな活躍で後続のバンドに多くの影響を与えました。
残念ながら2015年に解散を発表しますが、メンバーの内3人が在籍しているH ZETTRIOなど、各プレイヤーそれぞれの活動を追ってみるのも楽しいですよ。