オススメの日本人ジャズバンド~往年の名バンドから若手まで
ジャズはいわゆるモダンジャズから、ビッグバンドにフュージョン、果てはフリージャズといったものまで多くのサブジャンルも存在しておりますし、聴こうと思っても何を聴けばいいのか分からないという方も多いかもしれません。
実は、あなたが日ごろ聴いているロックやポップス、ヒップホップやポストロック、エレクトロニカに至るまで、ジャズはあらゆるジャンルに影響を与えている音楽です。
今回の記事では、広大なジャズの世界の入り口へとご招待すべく、オススメの日本人ジャズバンドを厳選してピックアップ!
往年の名バンドから、ジャズにとらわれない音楽性で魅せる期待の若手注目株まで幅広く選出しております。
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オススメの日本人ジャズバンド~往年の名バンドから若手まで(1〜10)
To The LightSTEREO CHAMP

1991年生まれの若手実力派ジャズ・ギタリスト、井上銘さんを中心とするバンドがSTEREO CHAMPです。
もともとは「May Inoue Stereo Champ」名義で活動していたプロジェクトでしたが、バンド名義の「STEREO CHAMP」と改名することによって、井上さんのリーダー・プロジェクトから「バンド」としての存在感を増した印象ですね。
卓越したテクニックとボーダレスなセンスを兼ね備えたメンバーが繰り出すジャズは、ロックもかくやと言わんばかりのダイナミズムがあり、2010年代以降の世界の新世代ジャズ・シーンに呼応するような先進性があり、まさに現代的な「オルタナティブ・ジャズ」をリスナーに届けてくれるものです。
純然たるジャズ好きのみならず、ロック・ファンをはじめとする多くの音楽ファンにアピールする魅力を持ち合わせていますよ。
まずはWONKのボーカリスト、長塚健斗さんがゲスト参加したことでも話題を集めた2018年リリース作『MONO LIGHT』を聴いてみてください!
シャボン玉ホリデークレージーキャッツ

本格的なジャズ・ミュージックを鳴らしながらも、バラエティ番組などでコントを演じることで芸能活動に新たな地平を切り開いた先駆者と言えるバンドです。
1961年にリリースされた『スーダラ節』や1962年の『無責任一代男』など、時代をこえて愛され続ける昭和歌謡の名曲も多く生み出し、ハナ肇さんや植木等さん、谷啓など多くの人気者を輩出したという意味でも、日本の芸能の歴史において重要な存在と言えますよね。
そんな彼らは元祖コミックバンドと呼ばれることもありますが、先述したように各メンバーがミュージシャンとしての確かな技術を持ち合わせており、当時の映像を見れば、達者な演奏に思わず驚かされることでしょう。
窓CRCK/LCKS

ジャズにはあまり詳しくはないけど、ジャジーでオシャレな味わいの高品質なポップスを探している……といった音楽ファンにはぜひチェックしてもらいたいバンドです!
バークリー音楽院実を首席で卒業したという経歴を持つジャズ・サックス奏者にして、多方面で活躍する小西遼さんをリーダーとして、STEREO CHAMPのギタリスト井上銘さんなども参加しているCRCK/LCKSは、2015年に活動を開始した5人組です。
2021年の時点で1枚のフル・アルバムと数枚のEP作品をリリースしており、サマーソニックなどの大規模な音楽フェスティバルへの出演を果たすなど、音楽ファンの間では注目されている存在なのですね。
CRCK/LCKSの音楽性は、ジャズを軸としながらもあくまで聴きやすいJ-POPとして成立しているというのが特徴的で、突出したテクニックもさらりとこなすクールなバンド・アンサンブルの妙と、多くの客演をこなして同業者のファンも多い小田朋美さんの上品かつ存在感のある歌声が見事に調和した結果、CRCK/LCKSならではのサウンドとなっているのです。
BLU-SWING辺りがお好きな方にもオススメですよ!
オススメの日本人ジャズバンド~往年の名バンドから若手まで(11〜20)
イナズマJABBERLOOP

ジャバループと読むこのバンドは、4人組からなるクラブジャズ・バンドです。
2004年に京都にて結成、ジャズとクラブ・ミュージックの要素をたくみに融合させたサウンドが評判を呼び、2007年にはメジャー・デビュー。
2009年には全米デビュー、台湾出身のラッパーと共作した作品が台湾最大の音楽賞にノミネートされるなど、ワールドワイドな活躍でシーンをリードし続ける存在です。
ダンサンブルでしゃれた味わいのサウンドの中にも親しみやすいメロディがあり、ジャンルを自在に行き来するセンスはさすがの一言。
ベテランならではの安定感と、音楽の持つ可能性を追求する誠実な態度とが生み出す彼ら流のジャズに、一度は触れてみてください!
Midnight CruiseWONK

1990年代に生まれた世代において、世界基準のハイブリッドなサウンドを鳴らすバンドの筆頭が、2013年に結成された4人組のWONKです。
自らのサウンドを「エクスぺリメンタル・ソウル」と呼ぶ彼らは、純粋なジャズバンドというわけではありませんが、ネオソウルやヒップホップ、現代的なインディーR&Bと共振するサウンドの軸として、ジャズの教養がたしかに感じ取れることに注目してみてください。
メンバー全員がマルチな才能を持ち合わせており、1人のプレイヤーとしてだけでなく、プロデューサーやエンジニアとしても活躍しているというのが、まさに新世代ならではの自由なスタイルと言えましょう。
革新的な存在でありながら、あくまで「J-POP」を目指しているというのも心強いですよね。
September熱帯JAZZ楽団

熱帯という言葉にあるように、ラテンの要素を取り入れたいわゆる「ラテンジャズ」を基本とする、実力派のミュージシャンで構成された大所帯のグループです。
オルケスタ・デ・ラ・ルスのメンバーで、パーカッション奏者のカルロス菅野さんを中心として1995年に結成され、精力的に作品をリリース、国内外のジャズ・フェスティバルの常連としても有名な存在であり、世代をこえて多くのジャズファンに親しまれております。
オリジナルの楽曲はもちろん、ジャズのスタンダード・ナンバーに他ジャンルの有名曲なども取り上げるカバー・センスには定評があり、ラテンジャズ初心者の方であってもすんなり聴けるものばかりですよ。
Neon Sign StompEGO-WRAPPIN’

『くちばしにチェリー』の大ヒットで知られるエゴラッピンは、1996年に大阪で結成された2人組の音楽ユニットです。
2000年にインディーズでリリースされたミニ・アルバム『色彩のブルース』が注目を集め、2001年にはメジャー進出を果たしています。
とはいえ、ポリドールに自身のレーベルを立ち上げてメジャー・デビューを成し遂げる、というところにエゴラッピンならではのスタンスを感じさせますよね。
昭和歌謡からブラック・ミュージック、オルタナティブロックまで多くの音楽的なルーツを持つ彼女たちのサウンドは、戦前のジャズ~キャバレー音楽を現代的に解釈したような、懐かしくて新しい響きを持っています。
ジャズ好きはもちろん、一般的なJ-POPとは一味違う楽曲を聴いてみたい、という方はぜひ!





