【鹿児島民謡の世界】郷土の心を歌い継ぐ伝統の調べ
鹿児島の大地に根付いた民謡やわらべうたには、郷土の心と暮らしが色濃く映し出されています。
埋め立て工事の労苦、島の人々の祈りと喜び、若者たちの純真な恋心……さまざまな心情を切り取った名曲たちは、世代をこえて受け継がれ、現在も地元の人々や故郷を離れて暮らす人々から愛されています。
本記事では、そんな鹿児島愛にあふれた民謡、童謡、わらべうたを集めました。
心に染み入る鹿児島の民謡の世界を、お楽しみください。
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【鹿児島民謡の世界】郷土の心を歌い継ぐ伝統の調べ(11〜20)
国直米姉節島唄

奄美の美しい海と緑が目に浮かぶような、心に深く染み入る1曲。
かつてその地に実在したといわれる美しい姉妹「米姉」の物語を、三線の音色とともに情感豊かに歌い上げています。
聴く人の心には、遠い故郷の風景やそこに暮らす人々の温かい思いがそっと届くのではないでしょうか。
中孝介さんや城南海さんといったアーティストらによって大切に歌い継がれている本作。
故郷を懐かしむときや、ゆったりとした島の時間に浸りたいときに、ぜひ耳を傾けてほしい作品です。
渡しゃ節島唄

奄美の島々を巡る船旅の情景が目に浮かぶような、伝統的な島唄。
船で島々を渡る人々の心情や別れ、愛惜の情が、軽快かつ哀愁ある旋律で歌われています。
元ちとせさんと中孝介さんによる共演や、坂本龍一さんの手によるリミックスなど、新しい世代のアーティストたちによって新たな息吹が吹き込まれ、現代にもその魅力が伝えられている本作は、鹿児島県が主導する文化保存事業にも採用され、地元の人々によって大切に守られています。
心温まる島の音楽に触れたいときに、じっくりと耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
くるだんど節元ちとせ

鹿児島県の民謡で奄美大島、喜界島、徳之島で歌われる定番の民謡です。
元は雨乞いの歌として誕生しましたが、即興で島々の暮らしの様子を歌っています。
祝いの言葉や、恋人への詞などに変えて歌われることもあり、今もなお島民に愛されているそうです。
朝花節城南海

奄美諸島の島唄として代表的な島唄民謡です。
歌詞は方言で書かれており、1番では「久しぶりにお会いしました、神様野引き合わせでお会いできましたが、次はいつ会えるのでしょう」と歌われています。
奄美地方では、声慣らしや場のあいさつの意味も兼ねて最初に歌われるそうです。
ちゃわんむしの歌おごじょーず

鹿児島県民なら誰でも知っているという本曲。
昔、店に入ったお客が茶わん蒸しを注文したら、店員と主人は茶わん蒸しという料理を知らずに、茶わんに虫がついていたのかと主人が店員に問いただすと、日に3度は洗っているとの答えたそうで、そんなお話を歌にしたコミカルな作品です。
童謡のようにも聴こえますが、民謡とも紹介されています。
串野木さのさ清紅

明治時代、串野木の漁師が朝鮮沖に漁へ出かけたときに、故郷を思いながら歌ったとされています。
『さのさ節』は、長崎県五島が源流ですが、昔の帆船での漁は命がけの漁で、帰ってこれなくなる船も少なくなかったとされています。
そんな漁師たちが故郷をしのぶ思いが、悲しみを感じる民謡となっており、歌詞は120余りあるといわれています。
【鹿児島民謡の世界】郷土の心を歌い継ぐ伝統の調べ(21〜30)
鹿児島おはら節森昌子

鹿児島県民謡では代表格の「おはら節」は、軽やかなリズムとともに、おどりも県民に愛されている存在です。
この民謡ができたのは、江戸時代初期とされていますが、元来は現在の宮崎県都城市安久町の「安久節」が、鹿児島県近在の原良村より歌いつがれたとされています。
この曲をカバーしている歌手も数多く、西郷輝彦さん、小林旭さん、森昌子さんなどがいます。





