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鹿児島の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ

夏の陽射しに照らされた鹿児島の大地には、今も豊かな民謡の歴史が息づいています。

知覧節に込められた若者たちの恋心、新地節が伝える埋め立て工事の労苦、奄美の島々で歌い継がれるくるだんど節の祈り。

そして、茶わん蒸しの歌に描かれる庶民の機転と笑い。

三味線の音色に乗って、鹿児島民謡は郷土の暮らしと心を優しく包み込み、世代を超えて私たちの心に寄り添い続けています。

鹿児島の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ(1〜20)

薩摩兵児謡田上兄弟

薩摩兵児謡(さつまへこうた)
薩摩兵児謡田上兄弟

鹿児島出身の方でないと解読は難しいのですが、親切に解説された方がいらっしゃいました。

簡単にいうと、容姿や身なりなどはいっさい気にせず、夢をかかげていつかは天下を取るといった薩摩男の心意気を唄ったものです。

何となく西郷隆盛を思い浮かべますね。

我は海の子結城ハイネ

われは海の子【歌あり】童謡・唱歌
我は海の子結城ハイネ

作者ふめいとされていたおなじみの文部省唄ですが、詞は宮原晃一郎氏とされ、鹿児島市の祇園之州公園にはこの唄の歌碑が建てられています。

この詞は7番まであるのですが、現在は3番までしかのっていません。

昔の唄は言葉が難しすぎたり、軍隊的な表現があるとして削られたようです。

鈴懸馬踊り馬心会

鹿児島県各地(日向・大隅・薩摩地方)では馬と人の踊りが奉納されているのは、元来農地を耕したり、荷をはこんだり、馬は欠かせない動力でした。

馬はかなり派手なよそおいですが、「馬子にも衣装」とはここからかもしれません。

ステップを踏むような手綱さばきは、かなりのベテランでないと命取りになりかねません。

六調武下和平

「唄、踊り、サンシン、太鼓、口笛、かけ声」の六つがそろって六調とされ、激しいリズムと踊りは沖縄民謡を思い浮かべますが、沖縄民謡の「カチャーシー」とは現地の方からすると違う曲とされています。

ただ、祝い事や宴のお開きなどで唄われるのは同じです。

ようかい笹川満夫

種子島民謡「ようかい」テロップ付・歌笹川満夫
ようかい笹川満夫

「妖怪」ではなく「ようかい」は、鹿児島の全島で唄われる子守歌で、子どもをあやす時に使う言葉です。

ただ、島の子どもたちも、昔聴いたことのある子守歌はやはり妖怪だと思っている方も多いようです。

子守歌にしてはでかせぎにでた父が3年以上も帰ってこないなどシビアなので、人々の暮らしのつらさも感じられる唄です。

大隅籾摺り歌民謡北辰会

籾摺り唄は全国各地でさまざまな詞となって唄われている民謡です。

今では単純作業は全て機械が仕事をしてくれますが、農村各地で仕事唄として受つがれたのは、やはりつらい仕事でもあり、時間が長く感じられることから、唄を唄いながら気をまぎらわしていた労働の唄です。