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鹿児島の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ

夏の陽射しに照らされた鹿児島の大地には、今も豊かな民謡の歴史が息づいています。

知覧節に込められた若者たちの恋心、新地節が伝える埋め立て工事の労苦、奄美の島々で歌い継がれるくるだんど節の祈り。

そして、茶わん蒸しの歌に描かれる庶民の機転と笑い。

三味線の音色に乗って、鹿児島民謡は郷土の暮らしと心を優しく包み込み、世代を超えて私たちの心に寄り添い続けています。

鹿児島の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ(1〜20)

加世田馬方節鹿児島の唄をうたう会

明治5年に明治天皇が初めての行幸の地となったのは鹿児島県でした。

当時の薩摩藩の最高権力者島津久光は、明治維新の立役者ながら自分の考えとは違う改革に否定しており、天皇の行幸は久光をなだめるという理由の一つだったらしいです。

そんな中での久光公への三太郎坂や白銀坂などけわしい中の対応に、謝罪として作られた唄とされています。

ちゃわんむしの歌おごじょーず

【英語】鹿児島ちゃわんむしの歌 GAiGO ver.1 by おごじょーず&じゃんけんマン
ちゃわんむしの歌おごじょーず

鹿児島県民なら誰でも知っているという唄ですが、茶わん蒸しをおいしくいただくという唄ではなく、昔、店に入ったお客が茶わん蒸しを注文したら、店員と主人は茶わん蒸しという料理を知らずに、茶わんに虫がついていたのかと主人が店員に問いただすと、日に3度は洗っているとの答えたそうで、そんなお話を唄にしたものです。

なぜか、国民的に有名な歌になっています。

童謡のようにも聴こえますが、民謡とも紹介されています。

鹿児島の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ(21〜40)

ワイド節坪山豊

ちょっと聴いてみると、沖縄民謡にも感じるのですが、ワイド節は鹿児島県徳之島の闘牛を唄った唄です。

ワイドはかけ声なんですが、唄自体はもちろん、詞を見ても何を意味しているか方言なのでさっぱりわかりません。

一説にはワイドという牛がいて強くなるようにと、徳島県出身の男の子への成長を重ねた願いの唄だとされています。

徳之島節徳原大和

徳之島節~二上がり節~花徳の枕節 森田美咲・葉月姉妹 徳之島シマ唄 奄美民謡 amami
徳之島節徳原大和

奄美に伝わる島唄の一つで、徳之島全土で唄われています。

奄美大島では徳之島節の他に犬田布節、伊良部諸島では犬田布嶺節と呼ばれ、犬田布(インタブ)は地名で、発端は農民が黒糖の横流しの罪に問われ、拷問を受けたこととされ、薩摩時代に受けた島民の恨みうたとされている。

鹿児島浜節松山勝志

南大隅町の民謡名人・松山勝志さんによる『鹿児島浜節』
鹿児島浜節松山勝志

鹿児島県の吹上浜の景色がうたわれた民謡で、鹿児島民謡の代表の一つでもあります。

うたいだしの♪かご~し~ま~は、三味線の音もないので、かなりむずかしいはじまり方で、民謡コンクールなどにも人気の曲です。

曲は大正時代あたりにできたとされていますが、おざしきうたと親しまれてきたのですが、現在は民謡を聴かせる曲のイメージになっていますね。

新地節ten ten

ten ten: SHINCHI BUSHI 新地節
新地節ten ten

鹿児島民謡の「新地節」は別名「出水新地節」とも言われます。

出水市の荒崎海岸を埋め立て時の完成祝いに唄われたとされています。

ちょっと聴くとお座敷の小唄風に感じますが、何とも言えない当時の苦労が唄われた労働唄です。